「13回忌は、お坊さんを呼ばなくても大丈夫?」「家族だけでお墓参りをするだけでは失礼?」と迷っている方も多いのではないでしょうか。13回忌は、必ずしも僧侶を招いて正式な法要を行わなければならないわけではなく、家族だけで故人を偲ぶなど、事情に合わせて供養の形を選ぶこともできます。ただし、菩提寺や寺院墓地との付き合いがある場合は事前の相談が大切です。
この記事では、お坊さんを呼ばない13回忌の考え方や供養方法、当日の流れ、親族への伝え方、費用、注意点まで分かりやすく解説します。無理なく納得できる供養の形を決めるために、ぜひ参考にしてください。
目次
- 1. 13回忌はお坊さんを呼ばなくてもいい?最初に知っておきたい結論
- 2. そもそも13回忌とは?意味・数え方・行う時期
- 3. 13回忌でお坊さんを呼ばない選択が向いているケース
- 4. 13回忌でお坊さんを呼ばない場合にできる供養方法
- 5. 僧侶なしで行う13回忌の準備と当日の流れ
- 6. 菩提寺があるのに13回忌でお坊さんを呼ばない場合の注意点
- 7. 家族だけの13回忌にするとき親族へどう伝える?
- 8. 13回忌を家族だけで行う場合の場所・服装・会食
- 9. お坊さんを呼ぶ13回忌と呼ばない13回忌の費用の違い
- 10. 13回忌を省略・簡略化するときに知っておきたい年忌法要のルール
- 11. 13回忌でお坊さんを呼ばない場合によくある疑問
- 12. 13回忌でお坊さんを呼ぶか迷ったときの判断基準
1. 13回忌はお坊さんを呼ばなくてもいい?最初に知っておきたい結論
13回忌を迎えると、「お坊さんを呼んで読経してもらわないと失礼なのかな」「家族だけでお墓参りをする形ではだめなのかな」と迷う方もいるでしょう。 でも、13回忌は必ず僧侶を招かなければならない行事ではありません。 家族や親族で話し合い、故人を偲ぶ気持ちを大切にしながら、その家庭に合った方法で供養することができます。
年忌法要は、一周忌、三回忌、七回忌、13回忌というように、年数がたつほど間隔が空いていきます。 一周忌は亡くなった翌年、三回忌以降は亡くなった年を含めて数えるため、13回忌は亡くなってから12年後です。 たとえば、2026年に亡くなった方の13回忌は2038年になります。 そのころには参列する親族の年齢や住む場所、家族構成も変わっていることが珍しくありません。 そのため、年忌法要は年数がたつにつれて小規模になり、七回忌以降は家族だけで行う形も一般的です。
ここで大切なのは、「僧侶を呼ばない=供養をしない」と考えないことです。 お墓参りをする、お仏壇に供え物をする、遺影に手を合わせる、故人が好きだった食べ物を供える、家族で食事をしながら思い出を語るといった行動も、故人を思う大切な時間になります。 ただし、菩提寺がある家庭では話が少し変わります。 宗派や地域、寺院との付き合い方によって法要の考え方が異なるため、13回忌を簡略化したい場合でも、先に住職へ相談しておくと安心です。
1-1. 13回忌は僧侶を呼ばず家族だけで供養しても問題ない
13回忌だからといって、必ず僧侶を招き、読経、焼香、法話まで行わなければならないわけではありません。 年忌法要の一般的な流れでは、僧侶を迎えて読経や焼香、法話を行い、その後にお墓参りや会食へ進みます。 一方で、こうした形式をどこまで行うかは、年忌が進むほど各家庭の判断に委ねられるようになります。 特に七回忌以降は、僧侶を呼ばず、家族や親族だけでお墓参りをして、その後に食事をする形を選ぶ家庭も少なくありません。 13回忌は、亡くなってから12年後に行う年忌です。 12年という時間の中では、遠方に住む親族が増えたり、高齢の親族が外出しにくくなったり、家族それぞれの予定が合いにくくなったりすることもあるでしょう。 そうした事情があるのに、「昔と同じ規模で法要をしなければ」と無理をすると、供養の時間そのものが大きな負担になってしまいます。 家族だけで静かに手を合わせる形でも、故人を忘れず思い出す時間を持つことには大切な意味があります。
たとえば、午前中に家族でお墓を訪れて花を供え、手を合わせた後、昼食を取りながら故人の写真を見たり思い出を話したりする方法があります。 自宅のお仏壇に好きだったお菓子や果物を供え、遺影の前で手を合わせる形でもよいでしょう。 形式を縮小する場合は、親族の中に「13回忌もきちんと法要をしたい」と考える人がいないか、事前に確認しておくと行き違いを防ぎやすくなります。 家族だけで行う場合は、服装も必ずしも厳格な礼服にせず、落ち着いた色の平服で行う家庭があります。 実際、七回忌以降は家族だけで「お墓参り+会食」という小規模な供養にするケースがあり、服装についてもカジュアルなものを選びやすくなります。 大切なのは、形を小さくすることと、故人を軽く扱うことを同じにしないことです。 13回忌だからこそ、今の家族が無理なく集まり、穏やかな気持ちで故人を思い出せる方法を選ぶとよいでしょう。
1-2. 七回忌以降は「お墓参り+会食」など小規模な供養にする家庭も多い
年忌法要は、一般に一周忌、三回忌、七回忌、13回忌と続きますが、ずっと同じ人数、同じ会場、同じ内容で続ける家庭ばかりではありません。 むしろ、年数がたつにつれて規模を小さくし、七回忌以降は家族だけで「お墓参り+会食」のような形にすることがあります。 一周忌や三回忌は比較的重視されやすい一方、七回忌以降は形式的な法要を行わず、お墓参りやお仏壇へのお供えを中心にする考え方もあります。 13回忌でお坊さんを呼ばない場合も、この延長で考えると分かりやすいでしょう。 たとえば、祥月命日に近い日に家族が集まり、お墓参りをしてから故人が好きだった料理を食べるだけでも、節目を意識した供養になります。 祥月命日とは、毎年巡ってくる「亡くなった月日と同じ月日」のことです。 本来は祥月命日に法要を行うのが理想とされますが、実際には家族や親族が集まりやすい、祥月命日より前の土日祝日に行うことも多くあります。
13回忌を大げさにしたくない場合でも、「今年は13回忌だから、みんなでお墓に行こう」と声を掛ける程度なら、参加する側の負担も抑えやすくなります。 また、必ずしも大人数で会食をする必要はありません。 お墓参りを中心にする、自宅でお茶を飲みながら故人の話をする、お仏壇へ花や食べ物を供えるなど、家族に合う形を選べます。 「法要を小さくする」のではなく、「今の家族が無理なく続けられる供養の形に整える」と考えると、気持ちの整理がしやすくなります。 故人の命日に写真へ手を合わせたり、好きだった食べ物を供えたりすることも、供養の一つとして考えられます。 年忌法要という言葉を聞くと、僧侶の読経や大人数の会食を想像しやすいですが、それだけが故人を偲ぶ方法ではありません。
なお、同じ年に別の故人の年忌が重なることもあります。 たとえば、「祖父の年忌と祖母の年忌が同じ年になった」という場合です。 七回忌以降では、複数の年忌法要をまとめて行う「併修(へいしゅう)」や「合斎(がっさい・ごうさい)」という方法もあります。 一般的には、命日の早い方や回忌数の少ない方に合わせて行います。 ただし、菩提寺がある場合は、こうした方法についても住職へ相談して進めることが大切です。
1-3. 法要をする・しない、どこまで簡略化するかは家族で決められる
13回忌を迎えるときに覚えておきたいのは、年忌法要をどこまで続けるかは一律ではないという点です。 一般には三十三回忌、または五十回忌を「弔い上げ」として最後の年忌法要にする考え方がありますが、すべての家庭がそこまで同じ形で続けるわけではありません。 三回忌までを大切な節目として丁寧に行い、その後は家族だけの供養へ移る家庭もあります。 特別な年忌を強く意識せず、都合の合う日に親族が集まってお墓参りをする家庭もあります。 つまり、13回忌で「僧侶を呼ばない」「会場を借りない」「会食を中心にする」「お墓参りを中心にする」といった選択をしても、家庭の事情に合わせた供養の形として考えられます。
ただし、決めるときは一人だけで結論を出すより、配偶者や兄弟姉妹、故人と関係の深かった親族などと話しておくと安心です。 たとえば、「今回は13回忌ですが、僧侶はお願いせず、家族でお墓参りをして食事をする形にしたいと思っています」と伝えておけば、相手も予定や考えを伝えやすくなります。 遠方に住んでいる人や高齢の親族がいる場合にも、全員が参加しなければならないと考える必要はありません。 家族にとって負担が大きすぎず、それでも故人を思い出すきっかけになる形を選ぶことが大切です。
僧侶を招く一般的な年忌法要では、参加者が会場へ集まり、僧侶を迎えて読経、焼香、法話などを行います。 法要部分は約1時間が一つの目安で、その後にお墓参りをし、必要に応じて会食を行う流れです。 会場としては、自宅のほか、寺院、仏事料理店、ホテル、霊園内の法要施設などがあります。 ただし、家族だけの少人数であれば、自宅で行う方法もあります。 13回忌でそこまでの形を取らないなら、準備もよりシンプルにできます。 遺影や花、お供え物など、家族で無理なく用意できるものを中心にして、集まる人数に合わせて予定を考えるとよいでしょう。 「何もしないか、正式な法要を全部行うか」という二択で考える必要はありません。 その間には、家族だけのお墓参りや会食、お仏壇へのお供えなど、さまざまな供養の形があります。
1-4. 菩提寺がある場合は「呼ばない」と決める前に住職へ相談する
13回忌でお坊さんを呼ばない選択はできますが、菩提寺がある家庭では、家族だけで決めてしまう前に住職へ相談しておくのがおすすめです。 菩提寺とは、先祖代々のお墓があったり、葬儀や法要を継続してお願いしていたりする、付き合いのある寺院のことです。 年忌法要の進め方は宗派や地域によって多少異なり、寺院との関係によっても考え方が変わります。 そのため、「七回忌以降は家族だけでもよいと聞いたから、13回忌は連絡しなくていい」と一律に判断するより、一度確認しておくほうが安心です。 「13回忌は家族だけでお墓参りをしたいのですが、読経をお願いしない形でもよいでしょうか」と率直に相談するとよいでしょう。
一方、僧侶を招いて年忌法要を行う場合は、読経、焼香、法話などを行い、僧侶へのお礼として御布施を用意します。 御布施は3~5万円程度が一般的な目安とされています。 また、遠方から僧侶に来てもらう場合は「お車代」、僧侶が会食に同席しない場合は「お膳料」として、それぞれ5,000円~1万円程度を包むことがあります。 ただし、これらはあくまで一般的な金額のため、迷った場合は菩提寺へ確認することが大切です。 費用や準備の負担を理由に簡略化したいときも、その事情を含めて住職へ相談すれば話を進めやすくなります。 菩提寺への相談は、これまでのお付き合いを大切にしながら、家族に合う13回忌の形を確認するためのものと考えるとよいでしょう。
また、宗派によって必要な物や法要の進め方が異なることがあります。 僧侶を呼ぶ正式な法要では、本位牌、お供え物、花、御布施などを準備します。 納骨を行う場合には、遺骨や埋葬許可証なども必要になり、霊園の管理事務所への事前連絡も必要です。 13回忌はすでに納骨が済んでいる家庭も多いでしょうが、寺院やお墓との付き合いが今後も続くのであれば、今回だけを切り離して考えず、これからの供養についても住職と話しておくと安心です。
1-5. 無宗教・菩提寺なしなら読経を行わず故人を偲ぶ形でもよい
無宗教で葬儀を行った家庭や、継続して付き合っている菩提寺がない家庭では、13回忌に合わせて仏式の読経を行わず、家族や親族で故人を偲ぶ形を選ぶこともできます。 無宗教で葬儀を行った場合には、葬儀後の法要そのものを行わない家庭もあります。 一方で、仏式の年忌法要と同じ時期を一つの節目として、親族が集まり、食事をしながら故人を思い出す方法もあります。 ここでは「13回忌だから宗教的な儀式をしなければ」と難しく考えすぎる必要はありません。 お墓参りやお仏壇へのお供えも、故人を思う大切な供養です。
たとえば、故人の祥月命日に近い休日に集まり、お墓参りをして花を供え、その後に家族で食事をする形があります。 自宅で遺影に手を合わせ、お仏壇があれば花や好きだった食べ物を供える形でもよいでしょう。 命日に写真へ手を合わせたり、故人が好きだった物を供えたりするだけでも、故人を思い出すきっかけになります。 形式的な法要だけを供養と考える必要はありません。 年忌をきっかけに親族が集まり、一緒に食事をしながら故人を偲ぶこともできます。
13回忌は亡くなってから12年後です。 時間がたっているからこそ、家族の生活や親族との付き合い方も変化しているでしょう。 昔と同じ供養をそのまま続けるのが難しくなっていても、不思議なことではありません。 そんなときは、読経や大きな会食を行うことだけにこだわらず、「今年は13回忌だから、みんなで故人のことを思い出そう」という時間をつくってみてください。 無宗教や菩提寺がない家庭では、儀式の形よりも、「故人を思い出す日を家族で持つ」という考え方で13回忌を迎える方法があります。 立派な会場や大人数の集まりを用意しなくても、お墓参りをする、お供えをする、写真に手を合わせる、食事をしながら故人を偲ぶといった方法があります。 「お坊さんを呼ばないと13回忌にならない」と考えすぎず、今の家族にとって無理なく続けられる供養の形を選んでいきましょう。
2. そもそも13回忌とは?意味・数え方・行う時期
13回忌とは、故人が亡くなってから12年後に行う年忌法要のことです。 「13回忌なのに、どうして13年後ではないの?」と不思議に感じるかもしれませんね。 これは、仏教の年忌法要では、亡くなった年を「1回目」として数える考え方があるためです。 そのため、13回忌は死亡年から12年後に迎えます。 13回忌を迎えるころには、葬儀や四十九日、一周忌、三回忌、七回忌などを経験しているご家庭も多く、以前よりも法要の規模を小さくすることがあります。 七回忌以降は、僧侶を呼ばず、家族や親族だけでお墓参りや会食をして故人を偲ぶケースも見られます。 ただし、13回忌をどのような形で行うかは、家族だけで決めればよいとは限りません。 菩提寺がある場合や、代々続いている供養の方法がある場合には、寺院との関係や宗派、地域の慣習も関わってきます。 「13回忌はお坊さんを呼ばないで済ませたい」と考えている方も、まずは13回忌がいつに当たるのかを正しく確認し、そのうえで家族や親族、必要に応じて菩提寺と相談すると安心です。
年忌法要は毎年行うものではありません。 一般的には、一周忌、三回忌、七回忌、十三回忌、十七回忌、二十三回忌、二十七回忌、三十三回忌といった節目に行われます。 三十三回忌、または五十回忌を「弔い上げ」として、年忌法要を一区切りにする考え方もあります。 一方で、どこまで年忌法要を行うか、どの程度の規模にするかは家庭によって異なります。 形式を整えて読経をお願いする家庭もあれば、家族だけでお墓参りをしたり、仏壇に花や故人の好きだった食べ物を供えたりする家庭もあります。 大切なのは、「何回忌だから必ず大人数で行わなければならない」と思い込むことではなく、節目の日を忘れず、故人を思い出す時間を持つことです。 そのためにも、最初に13回忌の年と日程を間違えないように整理しておきましょう。
2-1. 13回忌は亡くなった年を1回目として12年後に行う年忌法要
13回忌の数え方でいちばん大切なのは、亡くなった年を最初の「1回目」として考えることです。 たとえば、ある方が2026年に亡くなったとします。 2026年を1回目として数えるため、13回目に当たるのは12年後の2038年です。 つまり、13回忌=死亡年から12年後と覚えておくと、計算で迷いにくくなります。 「13回忌」という名前を見ると、つい13年後だと思ってしまいますが、ここがよく間違えやすいところです。 カレンダーに予定を書き込むときや、親族へ連絡するときには、回忌の数字をそのまま足さないように気をつけましょう。
年忌法要では、「一周忌」と「三回忌以降」で呼び方と数え方が少し違います。 一周忌は、故人が亡くなってから満1年となる翌年に行います。 一方、三回忌以降は、亡くなった年を含めて回数を数えるため、三回忌は2年後、七回忌は6年後、十三回忌は12年後です。 言い換えると、三回忌以降は「回忌の数字から1を引いた年数が、亡くなってから経過する年数」と考えればよいわけです。 13から1を引くと12なので、13回忌は12年後となります。 このルールがわかると、十七回忌なら16年後、二十三回忌なら22年後、二十七回忌なら26年後、三十三回忌なら32年後と、同じ方法で確認できます。
13回忌は、葬儀からかなり時間がたったあとの法要です。 そのため、施主を務める人が代わっていたり、親族の住む場所や家族構成が変わっていたりすることもあります。 「以前の法要と同じようにしなければ」と無理をするよりも、現在の家族の状況に合う形を考えることが現実的です。 ただし、菩提寺がある場合は、お坊さんを呼ぶかどうかを含め、これまでのお付き合いを踏まえて相談したほうがよいことがあります。 13回忌の年を確認できたら、その年の祥月命日と家族の予定を見比べながら、少しずつ準備を始めてください。
2-2. 2026年に亡くなった場合の13回忌は2038年になる
具体的な年で考えると、13回忌の数え方はもっとわかりやすくなります。 2026年に亡くなった方の場合、一周忌は2027年、三回忌は2028年、七回忌は2032年、そして十三回忌は2038年です。 その後も同じ考え方で、十七回忌は2042年、二十三回忌は2048年、二十七回忌は2052年、三十三回忌は2058年となります。 このように、数字だけを眺めると混乱しやすいので、「亡くなった年+12年=13回忌」と計算するのが簡単です。
たとえば、命日が2026年5月20日なら、13回忌の基準になる祥月命日は2038年5月20日です。 命日が2026年11月3日なら、13回忌の基準日は2038年11月3日になります。 「2038年のどこかでやればよい」というより、まずは故人が亡くなった月日と同じ日を基準に考えると整理しやすくなります。 祥月命日とは、毎年めぐってくる「亡くなった月と日が同じ日」のことです。 たとえば5月20日に亡くなった方なら、毎年5月20日が祥月命日です。 これに対して月命日は、毎月の「20日」のように、亡くなった日と同じ日に当たる日を指します。 13回忌の日程を考えるときは、この2つを混同しないようにしましょう。
また、13回忌を迎える年になってから慌てて親族へ連絡すると、全員の予定を合わせにくいことがあります。 仕事や遠方からの移動を考えると、早めに予定を共有しておくほうが安心です。 特に、お盆の8月や、お彼岸がある3月・9月の時期は、寺院や会食会場の予定が重なりやすくなります。 お坊さんを呼ぶ可能性が少しでも残っている場合は、直前ではなく、余裕をもって菩提寺へ相談しておくと日程を整えやすくなります。
2-3. 一周忌だけは死亡翌年、三回忌以降は「回忌数-1年後」と覚える
年忌法要の数え方を覚えるときは、難しい仏教用語をたくさん覚える必要はありません。 まず、一周忌だけは「亡くなった翌年」と覚えてください。 そして、三回忌以降は「回忌数-1年後」と覚えると、とてもシンプルです。 三回忌なら3-1=2年後、七回忌なら7-1=6年後、十三回忌なら13-1=12年後です。 この2つのルールを分けて覚えるだけで、多くの年忌法要の年を自分で計算できます。
ここで注意したいのが、一周忌と三回忌の間隔です。 2026年に亡くなった場合、一周忌は2027年、三回忌は2028年なので、2年続けて法要の年がやってきます。 「一周忌をしたから、次は2年空く」と思っていると、三回忌を1年ずらしてしまうおそれがあります。 一周忌は「亡くなって丸1年」という考え方ですが、三回忌は死亡年を1回目として数えるため、翌々年になるのです。 この違いを理解しておけば、13回忌についても「13年後かな」と迷わず、12年後だと判断できます。
なお、年忌法要の節目として三回忌までは丁寧に行い、七回忌以降は家族中心で小規模にする家庭もあります。 13回忌でお坊さんを呼ばない形を考えている場合でも、法要そのものの年を飛ばしたり、数え方を自己流に変えたりする必要はありません。 正式な読経を依頼しない場合でも、その年の祥月命日に合わせてお墓参りをする、仏壇に手を合わせる、家族で故人の思い出を話すといった方法で節目を意識できます。 まず「いつが13回忌なのか」を正しく押さえ、そのうえで「どのように供養するか」を家族で考えると、話し合いも進めやすくなります。
2-4. 祥月命日当日が難しければ親族が集まりやすい日程を選ぶ
13回忌を行う日は、故人の祥月命日当日がひとつの基準です。 ただし、命日が平日だったり、親族が遠方に住んでいたりすると、当日に全員が集まるのは難しいことがあります。 そのようなときは、祥月命日より前の土曜日、日曜日、祝日など、親族が集まりやすい日を選ぶ方法があります。 たとえば2038年5月20日が平日で、親族が集まりにくい場合は、その前の週末を候補にする、といった考え方です。 大切なのは、故人を偲ぶ人たちが無理なく集まれる日を探し、落ち着いて供養できるように整えることです。
日程を決めるときは、まず家族や近い親族へ候補日を伝え、参加人数の目安を確認すると進めやすくなります。 そのうえで、自宅で行うのか、寺院や霊園の法要施設を利用するのか、会食をするのかを考えていきます。 13回忌は、七回忌以前よりも小規模になりやすいため、ごく近い家族だけで行うなら自宅やお墓を中心にした供養でも対応しやすいでしょう。 一方、親族が複数集まるなら、移動の負担や食事の場所まで含めて日程を考える必要があります。
準備は、できれば2か月ほど前から少しずつ始めると安心です。 お坊さんを呼ばないと決めている場合でも、親族への連絡やお墓参りの予定、会食場所の手配などは必要になることがあります。 逆に、「家族だけの予定だったけれど、親族から読経もお願いしたいと言われた」ということも考えられます。 早めに話し合っておけば、途中で方針が変わっても対応しやすくなります。 13回忌は、形式だけを先に決めるのではなく、誰が参加するのか、どのように故人を偲びたいのかを確認してから日程と内容を整えるのがよいでしょう。
2-5. 命日より後になりそうな場合は菩提寺や親族に早めに相談する
年忌法要は、一般に祥月命日当日、またはそれより前の日に行う考え方があります。 そのため、予定を調整しているうちに「どうしても命日より後にしか集まれない」とわかった場合は、自分たちだけで判断せず、早めに相談することが大切です。 特に菩提寺がある家庭では、宗派や寺院によって考え方が異なる可能性があるため、住職へ事情を伝えて確認しておくと安心です。 親族の中に年長者や仏事に詳しい人がいる場合も、先に事情を説明しておけば、「聞いていなかった」「日程の考え方が違う」といった行き違いを減らせます。
たとえば、2038年5月20日が13回忌の祥月命日で、家族全員が集まれるのが5月下旬しかないとします。 この場合、まずは5月20日より前の週末に変更できないかを確認します。 それでも難しいなら、菩提寺がある場合は「家族の都合で命日より後になりそうですが、どのようにすればよいでしょうか」と具体的に相談すると話が早く進みます。 お坊さんを呼ばない予定であっても、墓地が寺院にある場合や、今後も菩提寺との付き合いを続ける場合には、節目の扱いについて確認しておくことが丁寧です。
また、13回忌は「お坊さんを呼ぶか、呼ばないか」だけで価値が決まるものではありません。 僧侶を招いて読経や焼香、法話を行う方法もあれば、家族でお墓参りをし、会食をしながら故人の思い出を語る方法もあります。 仏壇に花やお供え物を用意し、手を合わせるだけでも、故人を思う時間になります。 ただし、菩提寺との関係がある場合は、法要を省略することと寺院との付き合いを無断で変えることは別の問題です。 だからこそ、13回忌の年と祥月命日を正しく確認し、日程や供養の形に迷ったら早めに相談することが大切です。 そうしておけば、「お坊さんを呼ばない13回忌」を選ぶ場合でも、家族や親族が納得しやすく、故人を穏やかに偲ぶ時間をつくりやすくなるでしょう。
3. 13回忌でお坊さんを呼ばない選択が向いているケース
13回忌は、故人が亡くなってから12年後に迎える年忌法要です。 たとえば、2026年に亡くなった方の13回忌は2038年にあたります。 一周忌は亡くなった翌年、三回忌は2年後、七回忌は6年後、13回忌は12年後と数えるため、「13年後ではないの?」と迷いやすいところです。 ここは少しややこしいので、カレンダーを確認するときは「13回忌=没後12年」と覚えておくと安心です。
13回忌になると、葬儀や一周忌のころとは家族の状況も変わっています。 子供が独立して遠方に住んでいたり、親族が高齢になって長距離移動が難しくなっていたりすることもあるでしょう。 そのため、「お坊さんを呼ばないと供養にならない」と考える必要はなく、家族の事情に合わせて供養の形を見直すことも一つの選択です。 実際、年忌法要は回数を重ねるほど小規模になり、七回忌以降は家族だけでお墓参りをしたり、会食をしたり、お仏壇へお供えをしたりする形を選ぶ家庭もあります。
ただし、菩提寺があり、お墓が寺院墓地にある場合は注意が必要です。 これまで葬儀や法要をお願いしてきたお寺との関係があるなら、家族だけで「今回は呼ばない」と決めるより、13回忌をどのような形にしたいかを事前に相談しておくほうが安心です。 宗派や地域によって年忌法要への考え方は異なりますし、お寺との付き合い方にも違いがあるからです。 ここからは、13回忌でお坊さんを呼ばない形が比較的選びやすいケースを、具体的に見ていきましょう。
3-1. 家族だけで静かに故人を偲びたい場合
「親戚をたくさん呼ぶより、家族だけでゆっくり思い出を話したい」という場合は、お坊さんを呼ばない13回忌が向いています。 13回忌は没後12年ですから、故人を知る人の生活も大きく変わっている時期です。 形式を整えることよりも、今そばにいる家族で故人を思い出す時間を大切にしたいと考えるのは、自然なことです。
たとえば、午前中に家族3人や4人でお墓へ行き、お墓を掃除して花を供え、好きだった飲み物やお菓子を持参して手を合わせます。 そのあと、故人がよく通っていた和食店で昼食を取り、「お父さんはこの料理が好きだったね」「こんなことをよく言っていたね」と思い出を話すだけでも、13回忌らしい一日になります。 仏壇がある家庭なら、帰宅後に遺影の前へ季節の花や好物を供え、家族で静かに手を合わせてもよいでしょう。
一般的な年忌法要では、僧侶の読経、焼香、法話、お墓参り、会食という流れが取られることがあります。 読経をお願いする場合、法要だけで1時間ほど見ておくこともあります。 一方、お坊さんを呼ばなければ、決まった進行に合わせる必要がなくなり、体調や家族の予定に合わせて時間を使えます。 「何を省くか」ではなく、「故人を思う時間をどう残すか」を考えると、簡略化しても気持ちのこもった供養にしやすくなります。
また、家族だけなら服装も過度にかしこまらず、黒や紺、グレーなど落ち着いた色の平服でそろえる方法があります。 大切なのは、見た目の格式だけではありません。 故人の写真を見ながら話す、お墓をきれいにする、仏壇に花を供えるなど、家族が無理なく続けられる形を選ぶことが、長い目で見た供養につながります。
3-2. 高齢・遠方などの事情で親族を集める負担が大きい場合
親族の高齢化や遠方居住によって、全員を集めることが大きな負担になっている場合も、お坊さんを呼ばない13回忌を検討しやすいケースです。 年忌法要は本来、祥月命日に行うのが一つの目安ですが、実際には参加者が集まりやすい日を選ぶことが多く、土日祝日などに日程を調整します。 親族の人数が多いほど、仕事、学校、介護、通院などの予定を合わせる作業は大変になります。
正式な法要を行うとなると、家族・親族への連絡、参加人数の確認、会場の手配、僧侶への依頼、会食の予約、供花や供物の準備など、いくつもの段取りが必要です。 寺院や料理店、ホテル、霊園内の法要施設を使う場合は早めの予約が必要になり、特に3月・9月のお彼岸や8月のお盆と重なる時期は、会場や僧侶の予定が埋まりやすくなります。 準備を始める時期として2か月ほど前を意識するケースもあるため、施主にとっては想像以上の負担になることがあります。
そこで、親族全員を一か所へ集めることにこだわらず、故人の子供だけ、あるいは近くに住む家族だけでお墓参りをする方法があります。 遠方の親族には、「今年は13回忌ですが、移動の負担を考えて家族だけでお墓参りをします」と事前に伝えておけば、突然省略したような印象も避けやすくなります。 来られない人には、それぞれの自宅で故人を思って手を合わせてもらえば十分です。
たとえば、東京に住む長男、大阪に住む長女、福岡に住む高齢の叔母がいる場合、全員が同じ日に集まるだけでも交通費と移動時間がかかります。 無理に集まって体調を崩すより、墓地に近い家族が代表してお参りし、後から写真や近況を共有するほうが負担は小さくなります。 13回忌は「全員を集められたか」ではなく、「家族が無理なく故人を忘れずにいるか」を大切にすると考えると、簡素な形を選びやすくなります。
3-3. 七回忌まで正式な法要を行い13回忌から簡略化したい場合
葬儀、四十九日、一周忌、三回忌、七回忌まで僧侶を招いてきちんと法要を行ってきた家庭なら、13回忌を区切りとして簡略化する考え方もあります。 年忌法要は、一周忌、三回忌、七回忌、13回忌、17回忌、23回忌、27回忌、33回忌というように間隔を空けながら続きます。 一般には三回忌までを特に大切な節目として考える家庭が多く、七回忌以降は参列者を減らしたり、家族だけの供養へ切り替えたりする例もあります。
つまり、七回忌まで正式に続けてきたからこそ、「13回忌からは家族だけにしよう」という判断は不自然ではありません。 むしろ、12年という時間の中で、親族の年齢や家族構成が変わったことに合わせ、続けられる方法へ整える考え方です。 たとえば、七回忌までは自宅へ僧侶を招き、読経と焼香のあとに親族10人ほどで会食していた家庭でも、13回忌では夫婦と子供だけで墓参りをし、その後に簡単な食事をする形へ変えられます。
年忌法要は三十三回忌、または地域や宗派によって五十回忌を「弔い上げ」とする考え方がありますが、すべての回忌で同じ規模の法要を続けなければならないわけではありません。 13回忌以降も、命日に遺影へ手を合わせる、お墓へ花を持って行く、お仏壇へ故人の好物を供えるといった方法で供養は続けられます。
ただし、菩提寺との関係が続いている家庭では、13回忌だけ急に僧侶を呼ばなくすると、お寺側との認識にずれが生まれる場合があります。 「七回忌まではお願いしましたが、13回忌からは家族だけで墓参りをしたいと考えています」と早めに相談しておくと安心です。 簡略化は、供養をやめることではありません。 規模を小さくしても、故人を思う習慣を残すことが大切です。
3-4. 葬儀を無宗教で行い菩提寺との付き合いがない場合
葬儀を無宗教で行い、もともと菩提寺との付き合いがない家庭では、13回忌で新たにお坊さんを呼ばない選択もしやすいでしょう。 無宗教葬では、葬儀の時点から読経や戒名など仏式の儀礼を取り入れず、故人らしい音楽、献花、黙とう、思い出の紹介などを中心に見送ることがあります。 その流れを大切にしているなら、13回忌だけ仏式に合わせる必要性を感じない家庭もあります。
この場合でも、「13回忌だから何もしない」と考える必要はありません。 仏式の年忌法要の節目を家族が集まるきっかけとして使い、食事をしながら故人の思い出を話す方法があります。 たとえば、命日に近い休日に家族で集まり、遺影の前に花を飾って1分間黙とうし、その後に故人が好きだった料理を囲むだけでも、十分に意味のある時間になります。
お墓が公営霊園や民営霊園にあり、寺院との継続的な付き合いがない場合は、墓地のルールを確認したうえで家族だけでお参りする方法も取りやすいでしょう。 一方、寺院墓地にお墓がある場合は、葬儀が無宗教だったとしても、墓地の管理や法要に関する決まりが設けられている可能性があります。 そのため、「菩提寺がないから何でも自由」と決めつけず、墓地の管理者に確認しておくと安心です。
無宗教の供養では、決まった儀式よりも「故人を思い出す行動を家族で持つこと」が中心になります。 写真を見る、墓参りをする、花を供える、好物を食卓に並べる、思い出話をするなど、家族にとって自然な方法を選びましょう。 形式が違っても、故人を大切に思う気持ちまでなくなるわけではありません。
3-5. 費用や準備の負担を抑えながら供養そのものは続けたい場合
13回忌の費用や準備の負担を抑えたい場合も、お坊さんを呼ばない形は現実的な選択肢になります。 僧侶を招く年忌法要では、御布施のほか、遠方から来てもらう場合のお車代、会食に同席しない場合のお膳料などが必要になることがあります。 御布施は3万~5万円程度、お車代やお膳料はそれぞれ5,000~1万円程度が一つの目安とされることがあり、さらに会場費、会食費、供花、供物、引き物などを加えると、家計への負担は小さくありません。
もちろん、費用をかけること自体が悪いわけではありません。 ただし、「出費が大きいから13回忌そのものをやめる」という二択にしなくても大丈夫です。 お坊さんを呼ばず、家族でお墓参りをするだけなら、必要なのは花や線香、供物、交通費などが中心になります。 自宅の仏壇で手を合わせる形なら、さらに準備を小さくできます。
たとえば、午前中に墓石を掃除し、3,000円ほどの花と故人が好きだった菓子を供え、家族で手を合わせます。 その後、自宅へ戻ってアルバムを見ながら昼食を取るという形なら、大きな会場を借りる必要はありません。 高価な返礼品を用意する必要もなく、参加者の送迎や席順に悩むこともありません。 それでも、「13回忌の日を意識して故人を思い出す」という大切な部分は残せます。
供養は、一度だけ立派に行えば終わりというものではありません。 13回忌のあとも、命日に花を一輪供える、お盆やお彼岸に墓参りをする、月命日に仏壇へ手を合わせるなど、小さな行動を続けられます。 月命日は毎月の命日と同じ「日」、祥月命日は年に1度の命日と同じ「月日」を指します。 こうした節目を使えば、大がかりな法要をしなくても故人を思う習慣を残せます。
費用や準備を抑えることは、故人への気持ちを軽くすることではありません。 むしろ、家族が無理をして一度きりの法要を行うより、負担の少ない方法で供養を続けるほうが、その家庭らしい場合もあります。 ただし、菩提寺がある場合や寺院墓地を利用している場合は、13回忌を簡略化する前にお寺へ相談してください。 お坊さんを呼ぶかどうかだけに目を向けず、「これからも家族が故人を思い続けられる形は何か」を基準にすると、後悔の少ない選択がしやすくなります。
4. 13回忌でお坊さんを呼ばない場合にできる供養方法
13回忌は、故人が亡くなった年を1回目として数えるため、亡くなってから12年後に迎える年忌です。 一周忌や3回忌のころに比べると年月がたっており、親族の高齢化や遠方への転居、仕事や学校の都合などから、大人数を集めて法要を行うことが難しくなるご家庭も少なくありません。 そのため、7回忌以降は少人数になり、13回忌ではお坊さんを呼ばず、家族だけで供養する形を選ぶこともあります。 お坊さんを呼ばないからといって、故人を大切に思う気持ちまで小さくなるわけではありません。 大切なのは、形式だけに目を向けるのではなく、「今日はおじいちゃんのことを思い出そう」「おばあちゃんが好きだったものを供えよう」と、家族で故人に心を向ける時間をつくることです。
一般的な年忌法要では、僧侶の読経や焼香のあとにお墓参りをし、その後に会食をする流れがあります。 しかし、13回忌で僧侶を招かない場合は、その中から家庭で無理なくできる部分を選んでもかまいません。 たとえば、お墓をきれいにして花と線香を供える、自宅の仏壇に手を合わせる、故人の好物を供える、家族で食事をしながら思い出話をするといった方法があります。 無宗教で葬儀を行った家庭でも、命日や13回忌の節目に家族が集まり、故人を偲ぶ時間を持つことはできます。 ただし、菩提寺があり、お墓や位牌を寺院との関係の中で守っている場合は、宗派や地域によって考え方が異なるため、心配なときは事前に住職へ確認しておくと安心です。
4-1. 家族でお墓を掃除し花・線香を供えてお参りする
お坊さんを呼ばない13回忌で、もっとも取り入れやすい供養の1つがお墓参りです。 「法要をしないなら何をすればよいのだろう」と迷ったときは、まず家族でお墓へ行き、周囲を掃除してから花や線香を供えて手を合わせてみてください。 お墓の前に立つと、普段の生活ではなかなか口にできない「元気にしているよ」「子供がこんなに大きくなったよ」といった言葉も、自然に故人へ伝えやすくなります。 小さな子供が一緒なら、「ここはひいおじいちゃんのお墓だよ」と教えながら、水を替えたり落ち葉を拾ったりするだけでも、家族のつながりを伝える時間になります。
掃除をするときは、墓石の周囲の落ち葉や雑草を取り除き、花立てや線香立ての汚れを落とし、最後に墓石の水分をやさしく拭き取ると整った印象になります。 霊園や寺院墓地によっては、供花や線香の扱い、火の使用、ごみの持ち帰りなどに決まりがあるため、現地のルールも確認しておきましょう。 13回忌は祥月命日、つまり毎年巡ってくる「亡くなった月日」と同じ日に行うのが本来の考え方ですが、家族が集まりにくい場合は、その前の土日祝日など、みんなが参加しやすい日にお参りする方法もあります。 日付をぴったり合わせることより、無理のない日に家族で足を運び、故人を思う時間をつくることを大切にするとよいでしょう。
また、お墓参りだけにする場合でも、13回忌らしい節目を感じられるよう、いつものお参りより少しだけ丁寧に準備するとよいでしょう。 たとえば、家族へ「今年は13回忌だから、命日前の日曜日にお墓へ行こう」と声をかけ、掃除道具や供花を準備しておくだけでも、気持ちが整います。 親族全員を呼ぶ必要はありませんが、遠方の兄弟姉妹などに「今日、お墓参りをしてきたよ」と写真を添えて知らせれば、現地へ行けなかった人も故人を思い出すきっかけになります。 供養の形を大きくするよりも、家族が参加しやすい形に整えることが、長く続けるためのコツです。
4-2. 自宅の仏壇・位牌・遺影の前で手を合わせる
遠方でお墓へ行けない場合や、家族の体調、天候などの事情で外出が難しい場合は、自宅で供養する方法があります。 仏壇がある家庭なら、仏壇の前を整え、位牌や遺影に向かって手を合わせるだけでも、13回忌の大切な時間にできます。 大がかりな準備をする必要はありません。 ほこりを払い、花を新しくし、水やお茶、ご飯など、普段のお供えを少し丁寧に整えるだけでも十分です。 「何をどれだけ用意したか」より、「故人を思いながら向き合えたか」を大切にしましょう。
家族がそろうなら、仏壇や遺影の前で1人ずつ静かに手を合わせたあと、故人との出来事を話してみるのもおすすめです。 たとえば、「旅行に行ったとき、いつも写真をたくさん撮っていたね」「運動会の日は毎年応援に来てくれたね」と具体的な思い出を口にすると、子供や孫の世代にも故人の人柄が伝わります。 葬儀から12年たつと、当時は幼かった子供が成長していたり、新しい家族が増えていたりすることもあります。 遺影を見ながら「この人があなたのおじいちゃんだよ」と話すことは、家族の歴史をつなぐ機会にもなります。 仏壇がない家庭でも、遺影や写真をきれいな場所に置き、花や飲み物を添えて手を合わせれば、落ち着いて故人を偲ぶことができます。
自宅で行う場合は、時間も決めすぎなくて大丈夫です。 朝に家族で手を合わせてもよいですし、仕事や学校が終わった夜に集まってもかまいません。 ろうそくや線香を使うときは火の扱いに注意し、難しい場合は無理に使わず、花やお茶を供えるだけでもよいでしょう。 13回忌は「きちんとした儀式を再現する日」と考えるより、家族が立ち止まって故人を思い出す日と考えると、気持ちの負担も小さくなります。
4-3. 故人が好きだった食べ物や飲み物、花などを供える
13回忌を家庭らしい雰囲気で行いたいときは、故人が好きだったものを供える方法があります。 和菓子が好きだった人なら、ようかんや最中を用意する。 コーヒーを毎朝飲んでいた人なら、いつものようにカップに注ぐ。 花が好きだった人なら、季節の花や生前よく飾っていた種類を選ぶ。 このように、故人の暮らしを思い出しながらお供えを選ぶと、形式だけではない、あたたかな供養になります。 「お父さんは甘いものが好きだったよね」「この花を見るとお母さんを思い出すね」と家族で話しながら準備する時間そのものが、故人を偲ぶ機会になるからです。
お供え物は、高価な品でなくてもかまいません。 果物を少し、故人が好きだったお菓子を1箱、庭に咲いた花を数本など、家族が無理なく用意できるもので十分です。 仏壇がある場合は、宗派によってお供えの考え方が異なることがあるため、普段の作法に合わせると安心です。 また、食べ物は長時間置いたままにせず、手を合わせたあと家族で「お下がり」としていただく方法もあります。 故人の好物をみんなで味わいながら、「これ、本当によく食べていたね」と思い出を共有すれば、お供えが家族の会話につながります。 命日に写真へ手を合わせたり、好きだった食べ物を供えたりするだけでも、故人を思う気持ちを形にすることができます。
4-4. 家族・親族で会食をして故人の思い出を語る
13回忌でお坊さんを呼ばない場合でも、家族や親族が集まれるなら、会食を中心にした供養ができます。 年忌法要では、読経やお墓参りのあとに会食を行う形が一般的ですが、僧侶を招かない場合は、家族でお墓参りをしたあと、そのまま自宅や飲食店で食事をするだけでもよいでしょう。 特に7回忌以降は法要が少人数になる傾向があり、家族だけで「お墓参り+会食」という形を選ぶケースもあります。 大切なのは豪華な料理を用意することではなく、同じテーブルを囲み、故人について話せる時間を持つことです。
会食では、昔のアルバムやスマートフォンに保存している写真を見ながら話すと、思い出が自然に広がります。 「この写真はどこで撮ったの」「おじいちゃんはどんな仕事をしていたの」と子供が聞けば、親や祖父母の世代が答えることで、普段は話題にしない家族の物語を残せます。 また、故人が好きだった料理を1品加えるのもよい方法です。 寿司が好きだったならみんなで寿司を囲む、手作りの煮物が思い出なら同じ味を再現してみるなど、食事を通じて故人を身近に感じられます。 遠方の親族が集まれない場合は、無理に全員へ参加を求めず、参加できる人だけで行ってもかまいません。 13回忌は年月がたっているからこそ、今の家族の状況に合った規模で続けることが大切です。
4-5. お墓参りだけ・仏壇へのお供えだけでも故人を偲ぶ機会にできる
「13回忌なのに、お墓参りだけでは失礼ではないだろうか」「仏壇にお供えするだけでよいのかな」と不安になる人もいるでしょう。 けれども、13回忌では、必ずしも僧侶を招いて読経してもらい、大勢の親族を集め、会食まで行わなければならないわけではありません。 年忌法要は一周忌、3回忌、7回忌、13回忌と進むにつれて間隔が空き、年月がたつほど小規模になる傾向があります。 33回忌や50回忌を「弔い上げ」とする考え方もありますが、どこまで、どのように行うかは家庭や宗派、地域によって異なります。 だからこそ、13回忌でも「今年は家族2人でお墓参りだけ」「遠方なので自宅の仏壇に花と好物を供えるだけ」という形を選ぶことができます。
供養でいちばん大切なのは、何もしなかったことにしないことです。 たとえ30分のお墓参りでも、朝に仏壇へ花を供えて手を合わせるだけでも、「今日は13回忌だから、少し故人のことを思い出そう」と心を向ければ、それが家族にとって意味のある節目になります。 反対に、形式を整えることばかりに気を取られて、準備する人が疲れ切ってしまう必要はありません。 家族の年齢、住んでいる場所、仕事、体調などを考え、続けられる方法を選びましょう。
ただし、菩提寺との付き合いがある家庭では、「今回はお坊さんを呼ばない」と家族だけで決める前に、念のため寺院へ相談しておくと安心です。 宗派や地域によって年忌法要の考え方が違うほか、先祖代々のお墓が寺院墓地にある場合などは、今後のお付き合いも続くためです。 一方で、無宗教で葬儀を行った家庭や、特定の寺院との継続的な関係がない家庭なら、より自由な形で故人を偲ぶこともできます。 お墓参り、仏壇へのお供え、遺影への合掌、家族での会食。 そのすべてを行わなくてもかまいません。 家族が無理なくできる1つを選び、故人を思い出す日をつくることが、13回忌を大切に過ごすことにつながります。
5. 僧侶なしで行う13回忌の準備と当日の流れ
13回忌は、故人が亡くなってから12年後に迎える年忌法要です。 たとえば、2026年に亡くなった方であれば、13回忌は2038年にあたります。 一周忌や三回忌のころと比べると年月がたっているため、13回忌では親族を大勢招かず、家族だけで静かに供養する形を選ぶ家庭もあります。 七回忌以降は、僧侶を呼んで読経してもらう正式な法要ではなく、家族でお墓参りをして、その後に食事をするだけという形も珍しくありません。 そのため、「13回忌なのにお坊さんを呼ばなくてもよいのかな」と必要以上に不安になることはありません。 大切なのは、家族の考えをそろえたうえで、故人を思い出し、手を合わせる時間をつくることです。
ただし、菩提寺がある家庭では少し注意が必要です。 先祖代々のお墓がお寺にあり、これまでの葬儀や一周忌、三回忌などを同じ寺院にお願いしてきた場合は、13回忌を僧侶なしで行うことを家族だけで決めるより、事前に寺院へ相談しておくと安心です。 宗派や地域によって年忌法要の考え方や進め方が異なることがあるためです。 一方で、無宗教で葬儀を行った家庭や、特定の菩提寺との付き合いがない家庭であれば、お墓参りや仏壇へのお供えを中心にした自由な供養の形を選びやすいでしょう。 ここからは、僧侶を呼ばない13回忌を想定して、準備から当日までを順番に見ていきます。
5-1. 1~2か月前を目安に日程・参加者・場所を決める
最初に決めたいのは、「いつ、誰と、どこで13回忌を行うか」の3点です。 本来、年忌法要は故人の祥月命日、つまり毎年めぐってくる「亡くなった月日」と同じ日に行うのが理想とされています。 ただ、祥月命日が平日だと、仕事や学校のある家族が集まるのは大変です。 そのため実際には、祥月命日より前の土曜日、日曜日、祝日など、家族が集まりやすい日を選ぶ形が現実的です。 たとえば命日が10月18日の水曜日なら、10月14日の土曜日や10月15日の日曜日に集まる、といった決め方です。 日にちに迷ったら、「全員が無理なく参加でき、落ち着いて手を合わせられる日」を優先すると考えやすくなります。
準備を始める時期は、1~2か月前が目安です。 とくに兄弟姉妹や子ども世代まで声をかける場合は、予定を合わせるために2か月ほど前から連絡を始めるとスムーズです。 13回忌になると、故人の子どもだけでなく、孫が社会人や学生になっていることもあります。 遠方に住んでいる親族がいる家庭では、移動時間や交通費も考えて、早めに「この日を予定しています」と伝えておきましょう。 反対に、配偶者と子どもなど2~5人ほどで行うなら、大げさな案内状を出さず、電話や家族のグループLINEで予定を共有する方法でも十分です。
場所は、自宅、墓地、霊園内の施設など、参加者が集まりやすいところを選びます。 僧侶を呼ばない場合は、お寺の本堂や大きな法要会場を借りなくても、自宅の仏壇の前で合掌してからお墓へ移動する流れにできます。 また、最初から墓地に集合し、墓前で手を合わせるだけでも構いません。 もし法要後に会食を予定しているなら、墓地から飲食店までの移動距離も確認しておくと安心です。 お盆の8月や春・秋のお彼岸に近い3月・9月は、霊園周辺や飲食店が混みやすいため、会食の店を利用する場合は早めに予約しておくと当日が慌ただしくなりません。
5-2. 遺影・位牌・花・線香・供物など必要なものを準備する
日程と場所が決まったら、次は当日に使うものをそろえます。 僧侶を呼ばない13回忌では、読経のための特別な準備をたくさんする必要はありません。 基本になるのは、遺影、本位牌、花、線香、供物など、故人を偲ぶためのものです。 自宅の仏壇で手を合わせる場合は、遺影や位牌を整え、花や故人が好きだった食べ物を供えます。 墓地へ行く場合は、墓前に供える花と線香を忘れないようにしましょう。 命日に写真へ手を合わせたり、好きだった食べ物を供えたりすることも供養の一つですので、「僧侶が来ないから豪華にしなければ」と考えなくて大丈夫です。
供物は、家族で分けやすいお菓子や果物などを選ぶと扱いやすくなります。 たとえば、故人が甘いものを好んでいたなら、よく食べていたまんじゅうや羊羹を用意するのもよいでしょう。 大切なのは値段ではなく、「おじいちゃんはこれが好きだったね」「お母さんはこの花をよく飾っていたね」と、家族の記憶につながるものを選ぶことです。 13回忌は亡くなってから12年がたっていますので、幼かった孫が故人のことをあまり覚えていない場合もあります。 そんなときこそ、遺影や供物をきっかけに故人の話をすることで、家族の中に思い出を受け継ぐ時間になります。
前日には、必要なものを一度まとめて確認しておきましょう。 自宅で行うなら遺影、本位牌、花、供物を確認し、墓地へ行くなら花と線香を持ち出せるようにしておきます。 もし13回忌に合わせて納骨も行う特別な事情がある場合は、遺骨や埋葬許可証などが必要になることがあります。 納骨を予定しているなら、少なくとも1週間前までには霊園の管理事務所へ連絡し、必要書類や費用、手続きの有無を確認しておくと安心です。 なお、僧侶を呼ばないのであれば、通常は読経に対する御布施や、僧侶のためのお車代、お膳料を準備する必要はありません。
5-3. 当日は自宅や墓地に集合して仏壇または墓前で合掌する
当日は、決めておいた時間に自宅や墓地へ集合します。 僧侶を呼ぶ一般的な年忌法要では、読経、焼香、法話などを行い、その後にお墓参りへ進む流れがありますが、僧侶なしの場合はこの部分を家族だけの供養の時間に置き換えれば十分です。 自宅なら、仏壇の前に遺影や位牌、花、供物を整え、家族がそろったところで静かに合掌します。 誰かが長い挨拶をする必要はありません。 施主となる人が「今日は13回忌なので、みんなで手を合わせて思い出してあげよう」とひと言伝えるだけでも、場の目的がわかりやすくなります。
そのあと、順番に線香をあげたり、遺影に向かって手を合わせたりします。 宗派によって焼香や線香の作法には違いがありますが、僧侶を呼ばず家族だけで行う場合は、家族がこれまで大切にしてきた方法を基本にするとよいでしょう。 墓地に直接集合する場合は、お墓の前を整えて花を供え、線香をあげ、全員で合掌します。 無理に30分や1時間と時間を決める必要はありません。 10分ほど静かに手を合わせたあと、家族で思い出話をする形でも、故人を偲ぶ目的は十分に果たせます。
服装についても、13回忌で家族だけのお墓参りをする場合は、葬儀と同じような厳格な喪服に必ずそろえなければならないわけではありません。 黒、濃紺、グレーなどの落ち着いた色を選び、家族同士で服装の程度を合わせておくと安心です。 学生なら制服でも問題ありません。 「自分だけ喪服で、ほかの家族は普段着だった」というような差を避けるため、事前に「今回は落ち着いた平服で集まろう」と伝えておくと、当日の戸惑いを減らせます。
5-4. お墓参りの後に会食をするか、そのまま解散する
お墓参りが終わったあとは、家族で会食をしても、そのまま解散しても構いません。 一般的な年忌法要でも、法要後にお墓参りと会食を行う流れがありますが、会食をしない場合もあります。 とくに13回忌のように家族だけで小さく行うなら、「必ず法事用の料理を予約しなければならない」と考える必要はありません。 参加者の年齢、移動距離、体調、予算を見ながら、家族に合う形を選びましょう。
たとえば午前10時に墓地へ集合し、10時30分ごろまでお墓参りをしたあと、近くの和食店で11時30分から昼食をとるという流れなら、年配の家族にも負担が少なくなります。 会食では、故人が好きだった料理を選んだり、昔の写真を見ながら思い出話をしたりすると、形式的な食事ではなく、故人を偲ぶ時間になります。 反対に、遠方から来る人がいない、参加者が高齢で長時間の外出が難しい、午後に予定がある、といった場合は、お墓参りだけで解散しても問題ありません。 自宅へ戻って家族だけでお茶とお菓子を囲む程度でもよいでしょう。
大切なのは、会食をするかどうかより、参加する家族が無理をしないことです。 13回忌では一周忌や三回忌よりも小規模になりやすいため、少人数に合った進め方を選びやすくなります。 「昔の法事は親戚を大勢呼んだから、今回も同じようにしなければ」と考えるより、今の家族の人数や生活に合わせて組み立てるほうが、落ち着いて供養しやすくなります。
5-5. 読経がなくても故人を偲ぶ時間を設ければ形式にこだわりすぎる必要はない
13回忌で僧侶を呼ばないと、「読経がないのに、これを法要と考えてよいのだろうか」と心配になる人もいるでしょう。 けれども、年忌法要は年月がたつにつれて小規模になり、七回忌以降は家族だけでお墓参りや会食を行う形も増えていきます。 また、形式的な法要だけでなく、お墓参りをしたり、仏壇に供物をしたり、遺影に手を合わせたりすることも、故人を偲ぶ大切な行為です。 ですから、僧侶を呼ばない13回忌では、「読経の代わりに、家族で故人を思い出す時間をきちんとつくる」ことを意識するとよいでしょう。
たとえば、合掌のあとに一人ずつ故人との思い出を話してみてもよいです。 「よく公園へ連れて行ってくれた」「毎年お正月に同じ料理を作っていた」「仕事から帰るといつも玄関で迎えてくれた」など、小さな話で十分です。 古いアルバムを10分ほど見る、故人が好きだった音楽を静かに聴く、好きだったお菓子をみんなで食べる、といった過ごし方もできます。 13回忌は亡くなってから12年後なので、当時の出来事を家族で振り返るだけでも、故人を知らない若い世代に人柄を伝える機会になります。
もちろん、菩提寺との付き合いが続いている場合や、家族の中に「読経をお願いしたい」という人がいる場合は、その気持ちも大切にしてください。 宗派や地域によって考え方が異なることもあるため、家族だけで決めきれない場合は寺院へ相談する方法があります。 ただ、特定の事情がなく、家族全員が僧侶を呼ばない形に納得しているのであれば、13回忌はお墓参りと合掌、供物、会食などを組み合わせて、無理のない形で行えます。 形を整えることだけが供養ではありません。 家族が同じ場所に集まり、故人の名前を口にし、思い出を語り、静かに手を合わせること。 その時間そのものが、13回忌を迎える意味につながります。
6. 菩提寺があるのに13回忌でお坊さんを呼ばない場合の注意点
13回忌を迎えるころになると、「もう家族だけで静かにお墓参りをすればよいのでは」「毎回お坊さんを呼ぶのは負担が大きい」と考えるご家庭も少なくありません。 年忌法要は、一周忌、三回忌、七回忌、13回忌というように、少しずつ間隔が空いていきます。 また、年数がたつにつれて法要は小規模になり、七回忌以降は家族だけで「お墓参り+会食」という形にするケースも見られます。 そのため、13回忌で僧侶を呼ばないこと自体を、すぐに「失礼」「間違い」と考える必要はありません。 ただし、菩提寺があるご家庭では、家族だけの判断で法要を省略してしまうのではなく、まず住職へ相談しておくことが大切です。 宗派や地域によって年忌法要の考え方は少しずつ違いますし、お墓が寺院墓地にある場合や檀家としてお付き合いしている場合は、これからの納骨やお墓の管理にも寺院との関係が続くことがあります。 「お坊さんを呼ぶか、呼ばないか」という二者択一ではなく、「どんな形なら無理なく故人を偲べるか」を菩提寺と一緒に考えると、家族も寺院も納得しやすくなります。
6-1. 寺院墓地・檀家の場合は自己判断で法要を省略せず住職へ確認する
菩提寺があり、そこに先祖代々のお墓がある場合や、檀家として長くお付き合いしている場合は、13回忌を行わないと決める前に住職へひと言相談しておきましょう。 年忌法要は、基本的には各家庭の事情に合わせて考えられるものですが、菩提寺がある場合は、具体的な日程や内容を寺院と相談することが勧められます。 とくに13回忌は、亡くなった年を1回目として数える「回忌」のため、亡くなってから12年後に迎えます。 たとえば2026年に亡くなった方の13回忌は2038年です。 一周忌は亡くなった翌年、三回忌は2年後、七回忌は6年後、13回忌は12年後となるので、年月がたつほど家族構成や暮らし方も変わりやすくなります。 「子どもたちが遠方に住んでいる」「高齢の親族が集まりにくい」「大きな会食までは難しい」といった事情が出てくるのも自然です。
そのような場合は、「今年は法要そのものをしません」と一方的に伝えるより、「13回忌は家族だけでお墓参りをしたいのですが、問題ないでしょうか」と相談するほうが話が伝わりやすくなります。 年忌法要は、祥月命日に行うのが本来の形ですが、実際には親族が集まりやすい祥月命日前の土日や祝日に行うことが多く、準備も2か月ほど前から進めると安心とされています。 お盆の8月や、お彼岸の3月・9月は法事が重なりやすく、僧侶の予定も埋まりやすい時期です。 「呼ばないつもりだから連絡しなくてよい」と考えるのではなく、呼ばない予定だからこそ、早めに意向を伝えておくと行き違いを防ぎやすくなります。 住職から「読経だけはしたほうがよい」「墓前で短い供養ならできる」など別の方法を提案してもらえることもあるため、まず確認することがいちばん確実です。
6-2. 「家族だけで墓参りをしたい」など希望する供養方法を具体的に伝える
住職へ相談するときは、「13回忌はしません」とだけ伝えるより、家族が考えている供養の形を具体的に話してみてください。 たとえば、「家族4人だけでお墓参りをしたい」「親族を大勢呼ばず、仏壇に故人の好きだった物を供えたい」「お墓参りのあとに家族だけで食事をして思い出を話したい」といった伝え方です。 七回忌以降は、僧侶を呼ばずに家族や親族だけで「お墓参り+会食」を行うケースもあり、形式的な法要をしなくても、お墓参りや仏壇へのお供えを通じて故人を偲ぶ方法があります。 命日に写真へ手を合わせたり、好きだった食べ物を供えたりすることも、家族にとって大切な供養の時間になります。
ここで大事なのは、「お坊さんを呼ばない=何もしない」と考えないことです。 家族だけで行うなら、誰が参加するのか、いつ墓参りをするのか、お供えはどうするのか、会食をするのかなどを決めておくと、13回忌という節目をきちんと意識できます。 たとえば祥月命日が平日なら、その前の土曜日に集まり、午前中に墓参りをして、昼食を囲みながら故人の写真を見る、という形でもよいでしょう。 親族へ連絡する場合も、「今回は僧侶を招く法要ではなく、家族中心で墓参りをします」と伝えておけば、「13回忌なのに何も連絡がなかった」という受け止め方をされにくくなります。 法要の規模を小さくしても、故人を思う時間まで小さくする必要はありません。 その考えを家族の中で共有し、菩提寺にも具体的に説明することが大切です。
6-3. 読経なし・墓参りのみなど簡略化できるか菩提寺に相談する
13回忌で負担を減らしたいときは、「正式な法要をするか、完全に何もしないか」の2つだけで考えなくても大丈夫です。 一般的な年忌法要では、僧侶を迎え、読経、お焼香、法話を行い、その後にお墓参りや会食へ進む流れがあります。 読経や焼香、法話の部分だけでも約1時間ほどかかることがあり、そこに親族の移動や会食を加えると、1日がかりになることもあります。 高齢の親族がいる、遠方から集まるのが難しい、費用や準備の負担を抑えたいという場合には、その事情をそのまま住職へ伝えてみましょう。
相談するときは、「読経なしで家族だけの墓参りにしてもよいですか」「寺院での法要は行わず、お墓参りだけにしたいです」「会食は行わず、短時間の供養にできますか」など、希望する簡略化の形を具体的に確認します。 反対に、家族だけでは判断しにくい場合は、「13回忌として最低限どのようにすればよいでしょうか」と住職に尋ねる方法もあります。 年忌法要は年数がたつにつれて小規模になる傾向があり、三回忌までは丁寧に行い、七回忌以降は各家庭に合った方法へ変えていくケースもあります。 また、同じ年に複数の年忌法要が重なるときには、七回忌以降であれば「併修」や「合斎」としてまとめて行う考え方もあります。 この場合も、命日の早い方や回忌数の少ない方に合わせるといった一般的な考え方があるため、自己判断で決めず菩提寺へ相談するのが安心です。
6-4. 宗派や地域によって年忌法要の考え方や作法が異なる点に注意する
13回忌のやり方には、全国どこでも同じという決まりがあるわけではありません。 年忌法要の進め方や必要な物、どこまで法要を続けるかという考え方は、宗派や地域によって違いがあります。 一般的には、一周忌、三回忌、七回忌、13回忌と続き、33回忌または50回忌を「弔い上げ」として最後の年忌法要にする考え方があります。 一方で、七回忌以降は家族だけで墓参りをしたり、仏壇へお供えをしたりして、形式的な法要を省略する家庭もあります。 つまり、「知人の家では13回忌にお坊さんを呼ばなかったから、うちも同じでよい」と単純には決められません。
作法についても同じです。 年忌法要では本位牌、お供え物、お花、御布施などを準備するのが基本とされますが、実際に必要な物は宗派によって異なることがあります。 服装も、一般的な法要では黒を基調とした略礼装が基本ですが、七回忌以降に家族だけで墓参りをする場合は、落ち着いた色の平服にすることもあります。 こうした違いがあるため、「ネットで見た方法をそのまま当てはめる」より、自分の家の菩提寺ではどう考えるのかを確認することが大切です。 聞きにくいと感じるかもしれませんが、「家族だけで簡素にしたい」という希望を先に伝えれば、必要な作法だけを教えてもらいやすくなります。
6-5. 今後の納骨・墓じまい・弔い上げまで考えるなら寺院との関係も踏まえて判断する
13回忌だけを見れば、「今回はお坊さんを呼ばない」という判断で終わるかもしれません。 けれども、菩提寺とのお付き合いは、その先の供養まで続くことがあります。 たとえば家族のお墓へ新たに納骨する場合は、霊園の管理事務所への連絡や必要書類、費用、お墓の名義変更などを確認する必要があります。 年忌法要と納骨を同じ日に行う場合は、僧侶が同席して納骨式を行う流れになることもあります。 そのため、「13回忌では僧侶を呼ばない」ということだけを切り離して考えるのではなく、これから納骨の予定があるか、お墓を誰が守るのか、将来どのような供養にしていきたいのかまで家族で話しておくとよいでしょう。
さらに先を見ると、年忌法要は33回忌、または50回忌を弔い上げとする考え方があります。 33回忌では、故人がご先祖の仲間入りをすると考えられ、法要を担う親族も世代交代していることが多くなります。 13回忌は、その弔い上げまでの途中にある大きな節目の1つです。 今はお墓を守れる人がいても、10年、20年とたてば状況が変わるかもしれません。 将来、墓じまいや供養方法の見直しを考える可能性があるなら、菩提寺との関係を急に切るような形ではなく、節目ごとに意向を共有しておくほうが話を進めやすくなります。
13回忌でお坊さんを呼ばない選択は、家族の負担を減らしながら故人を偲ぶための1つの方法です。 ただし、菩提寺がある場合は「呼ばない」と決めて終わりにせず、寺院墓地や檀家としてのお付き合い、宗派や地域の考え方、今後の納骨や弔い上げまで含めて相談しておきましょう。 「家族だけで墓参りをしたい」「読経はせず、仏壇へのお供えを中心にしたい」「会食も小さくしたい」と具体的に伝えれば、住職も家族の事情を理解しやすくなります。 大切なのは、形を立派にすることだけではありません。 家族が無理なく集まり、故人のことを思い出して手を合わせられる形を選ぶことです。 そのうえで菩提寺にもきちんと相談しておけば、13回忌を簡略化するときも、これからの供養を考えるときも、迷いを少なくできます。
7. 家族だけの13回忌にするとき親族へどう伝える?
13回忌を迎えるころになると、「今回はお坊さんを呼ばず、家族だけで静かに供養したい」と考える方も少なくありません。 13回忌は、故人が亡くなった年を含めて数えるため、亡くなってから12年後に迎える年忌法要です。 一周忌や三回忌のころと比べると、子供が成長していたり、親族が高齢になっていたり、住んでいる場所が離れていたりと、家族を取り巻く状況も大きく変わっているでしょう。 そのため、これまでと同じ規模で法要を続けることが難しくなる家庭もあります。
年忌法要は、一般に年数がたつほど小規模になる傾向があり、七回忌以降は家族だけでお墓参りをしたり、仏壇にお供えをしたりして故人を偲ぶ方法を選ぶケースもあります。 13回忌だから必ず大勢の親族を招き、僧侶に読経をお願いしなければならないというわけではありません。 家族の事情に合わせ、無理のない形で故人を思うことも供養の一つです。
ただし、気を付けたいのが親族への伝え方です。 施主側では「今回は簡単にしよう」と決めていても、叔父や叔母、故人の兄弟姉妹などは「13回忌をするものだと思っていた」と考えているかもしれません。 何も知らせないまま13回忌を過ぎてしまうと、「法要をしなかったのか」「声を掛けてもらえなかった」と、思わぬ行き違いにつながることがあります。 そこで大切なのは、法要を大きく行わないことよりも、家族でどのように供養する予定なのかを早めに丁寧に伝えることです。
7-1. これまで法要に参列していた親族には事前に方針を伝えておく
一周忌、三回忌、七回忌などに毎回参列してくれていた親族がいる場合は、13回忌を家族だけで行うと決めた段階で、その方たちへ一言伝えておくと安心です。 これまで法要のたびに案内状や電話で連絡を受けていた人ほど、13回忌についても何らかの案内が届くと考えている可能性があります。 そのため、何も知らせないまま法要を省略すると、「自分だけ呼ばれなかったのかな」と誤解されてしまうこともあります。
伝える時期について厳密な決まりはありませんが、正式な年忌法要を行う場合には親族の予定や会場、僧侶の日程などを考え、2か月ほど前から準備を始めることがあります。 家族だけで行う場合でも、それくらいの時期を一つの目安にして連絡しておけば、親族側も落ち着いて受け止められるでしょう。 特に遠方に住む親族は、「今年は13回忌だから帰省したほうがよいかな」と予定を考えている場合があります。 早めに方針を知らせることは、相手に余計な移動や予定変更をさせないための気遣いにもなります。
たとえば、「今年は父の13回忌ですが、家族で相談して、今回は身内だけで静かに供養することにしました」と伝えれば十分です。 「法要をやめました」とだけ言うより、「家族で供養する」という部分まで伝えると、故人をないがしろにしているわけではないことが伝わりやすくなります。
また、菩提寺との付き合いが長い家庭では、親族だけでなく寺院との関係にも配慮が必要です。 年忌法要の考え方や方法は宗派、寺院、地域によって異なるため、これまで菩提寺で継続して法要を行ってきた場合は、家族だけで決定する前に住職へ相談しておくと安心でしょう。
7-2. 「今回は僧侶を呼ばず家族だけでお墓参りをします」と具体的に知らせる
親族に伝えるときは、「13回忌は簡単にします」という曖昧な表現だけで終わらせず、何をしないのか、代わりに何をするのかを具体的に説明することがポイントです。 「簡単にする」と言っても、人によって想像する内容が違うからです。 ある人は「僧侶の読経はあるけれど会食をしない」と受け取るかもしれませんし、別の人は「親族を数人だけ招く」と理解するかもしれません。
そこで、「今回は僧侶にはお願いせず、私たち家族だけでお墓参りをする予定です」と伝えてみましょう。 さらに、「命日の前の日曜日に家族でお墓を掃除して、お花と故人が好きだったお菓子を供えるつもりです」などと説明すると、どのような供養をするのかが親族にも伝わります。
本来、年忌法要は故人の祥月命日、つまり亡くなった月日と同じ日に行うことが基本とされていますが、実際には親族が集まりやすいよう、祥月命日前の土曜日、日曜日、祝日などに行われることがあります。 家族だけのお墓参りにする場合も、家族の仕事や学校の予定を合わせながら、祥月命日前の休日を選ぶと予定を立てやすいでしょう。
また、供養は僧侶による読経だけではありません。 お墓参りをする、仏壇に花を供える、遺影の前で手を合わせる、故人が好きだった料理を家族で囲むといった方法でも、故人を思い出す時間を持つことができます。 たとえば、おじいちゃんが甘いものを好きだったなら、家族でお墓参りをしたあとに好きだった和菓子を供え、昔の写真を見ながら思い出話をするという過ごし方でもよいでしょう。 こうした具体的な予定を親族に知らせれば、「正式な法要をしない=何もしない」という誤解を防ぎやすくなります。
7-3. 親族から正式な法要を希望された場合は小規模開催も含めて話し合う
家族では僧侶を呼ばない方針に決めていても、親族から「できれば13回忌もきちんと法要をしてほしい」と言われることがあります。 そんなときは、すぐに「もう決めたから」と断るのではなく、なぜ相手が法要を希望しているのかを聞いてみましょう。 故人の兄弟姉妹にとっては、一緒に過ごした大切な家族を供養できる貴重な機会かもしれません。
一方で、正式な法要を行うとなると、僧侶への依頼だけでなく、日程調整、会場、会食などを考える必要があります。 一般的な年忌法要では、僧侶を迎えて読経、お焼香、法話などを行ったあと、お墓参りや会食へ進む流れがあります。 読経を中心とする法要は1時間程度になる場合もあり、大人数で行えば準備の負担も大きくなります。
そこで、「大人数の法要は難しいけれど、家族と叔父さん、叔母さんだけで小さく行うならどうかな」といった折衷案を考えるのも一つの方法です。 自宅で少人数の法要を行ったり、菩提寺で読経だけお願いして会食を省いたりすることも考えられます。 年忌法要は年月が経過するほど小規模になることが珍しくなく、少人数であれば自宅で行う方法もあります。
大切なのは、「正式にするか、完全にやめるか」の2択だけにしないことです。 13回忌は故人が亡くなって12年後ですから、親族の年齢や健康状態、仕事、移動距離なども12年前とは変わっています。 家族だけのお墓参り、数人だけの読経、会食なしの法要など、できる範囲を探してみましょう。 菩提寺がある場合には、「13回忌を家族だけにしたいのですが、どのような形がよいでしょうか」と相談すれば、その宗派や寺院の考えに合わせた方法を確認できます。
7-4. 香典・御供物を辞退するなら案内と同時に伝える
13回忌を家族だけで行うことを知らせると、「参加できない代わりに御供物を送りたい」「御仏前を渡したい」と考える親族もいます。 特に、これまでの一周忌や三回忌、七回忌で香典や御供物を受け取っていた場合は、親族側も同じように用意したほうがよいと考えるでしょう。
もし今回は香典や御供物を受け取らない方針なら、家族だけで行うことを連絡するときに一緒に伝えてください。 あとから辞退を伝えるより、最初から知らせたほうが相手も準備をせずに済みます。 「なお、今回は家族だけでのお墓参りですので、御香典や御供物などのお心遣いはどうぞなさいませんようお願いいたします」と添えると分かりやすいでしょう。
ここで大切なのは、「送らないでください」と強く拒むような言い方にしないことです。 親族が香典や御供物を用意しようとするのは、故人を思っているからこそです。 その気持ちに感謝しながら、「お気持ちだけありがたく頂戴します」という姿勢で伝えると、角が立ちにくくなります。
たとえば、電話なら「今回は本当に家族だけでお墓参りをするので、香典やお供えは気にしないでね。 気持ちだけで十分ありがたいです」と伝えてもよいでしょう。 手紙やメッセージなら、「誠に勝手ながら御香典、御供物につきましても辞退させていただきます」と書けば、より丁寧な印象になります。 家族だけで行うことと、香典・御供物を辞退することは別の情報なので、両方をはっきり知らせることがポイントです。
7-5. 何も知らせず省略するより「供養はするが形式を簡略化する」と説明すると理解を得やすい
13回忌で最も避けたいのは、親族との認識がずれたまま何も伝えずに済ませてしまうことです。 施主側にとっては「もう13回忌だから家族だけで十分」と自然に感じられても、故人と親しかった親族にとっては、13回忌も大切な節目かもしれません。 価値観が違うからこそ、短い連絡でも構わないので事前に方針を伝えておくことが大切です。
そのときに役立つのが、「供養をしない」のではなく「供養の形式を簡略化する」と説明することです。 たとえば、「13回忌にあたるので、今年もきちんと手を合わせようと思っています。 ただ、今回は僧侶をお呼びする法要ではなく、家族でお墓参りをして故人を偲ぶ形にします」と伝えてみてください。 このような説明なら、「大きな法要を省略するだけで、故人を忘れているわけではない」と理解してもらいやすくなります。
年忌法要は、一周忌、三回忌、七回忌、13回忌と進むにつれて、家族や親族の状況に合わせて小規模にしていく家庭があります。 一般に三回忌までは比較的大切な節目として法要を行うケースが多い一方、七回忌以降は僧侶を呼ばず、家族や親族だけで「お墓参りと会食」という形を選ぶケースもあります。 さらに、お墓参りだけにしたり、仏壇に花や故人の好物を供えたりする家庭もあります。
ですから、13回忌でお坊さんを呼ばないことだけを理由に、「失礼なのでは」「供養にならないのでは」と必要以上に心配しなくてもよいでしょう。 ただし、菩提寺がある場合には宗派や寺院ごとの考え方があるため、事前に相談しておくほうが安心です。 親族に対しても、「家族で相談して決めたこと」「お墓参りなどの供養は行うこと」「香典や御供物を辞退するかどうか」の3点をまとめて伝えておけば、行き違いをかなり減らせます。
13回忌で本当に大切なのは、何人集まったか、僧侶を呼んだか、豪華な会食を用意したかということだけではありません。 亡くなって12年たった今でも家族で故人を思い出し、「こんなことがあったね」と話しながら手を合わせる時間を持つことにも意味があります。 家族だけで行うなら、その気持ちを親族にも丁寧に伝え、みんなが穏やかな気持ちで故人を偲べる形を選びましょう。
8. 13回忌を家族だけで行う場合の場所・服装・会食
13回忌は、故人が亡くなった年を1回目として数えるため、亡くなってから12年後に迎える年忌法要です。 たとえば、2026年に亡くなった方なら、13回忌は2038年にあたります。 ただ、13回忌まで時間がたつと、家族の年齢や住む場所、仕事の予定なども大きく変わっていることがあります。 そのため、「以前と同じ規模で法要をしなければならないのかな」「お坊さんを呼ばず、家族だけで静かに供養してもよいのかな」と迷う方も少なくありません。
年忌法要は、一周忌、三回忌、七回忌、13回忌と進むにつれて少しずつ小規模になる傾向があります。 とくに七回忌以降は、僧侶を呼ばず、家族や近い親族だけでお墓参りをしたり、食事をしながら故人を思い出したりする形も選ばれています。 13回忌でお坊さんを呼ばないからといって、故人を大切にしていないことにはなりません。 お墓に手を合わせる、仏壇にお供えをする、写真を見ながら思い出を語るといった時間も、家族にとって大切な供養になります。
大事なのは、形式を増やすことではなく、今の家族に無理のない方法で故人を偲ぶことです。 ここでは、家族だけで13回忌を行うときに迷いやすい「場所」「服装」「会食」の決め方を、順番に見ていきます。
なお、13回忌を家族だけで行うときは、当日の流れも複雑にしすぎないほうが動きやすくなります。 たとえば、「自宅で手を合わせる→墓参り→昼食」の3つだけに決めておけば、参加する家族にも予定を伝えやすくなります。 反対に、会場を何か所も移動すると、短時間のつもりでも負担が増えます。 家族だけの13回忌では、できることを増やすより、家族が落ち着いて故人を思い出せる時間を残すことを意識するとよいでしょう。
8-1. 自宅・墓地・霊園・寺院など参加人数と移動負担で場所を決める
13回忌の場所を決めるときは、最初に「どこで行うか」ではなく、「誰が参加するか」を決めると考えやすくなります。 夫婦と子供だけ、兄弟姉妹を含めて5~6人ほど、親族まで含めて10人前後など、人数によって使いやすい場所が変わるからです。 年忌法要は年数がたつほど小規模になりやすいため、家族だけの13回忌なら自宅でも十分に行いやすいでしょう。
自宅であれば、仏壇や遺影の前に集まり、お花や故人が好きだった食べ物を供え、家族で手を合わせるという形にできます。 お坊さんを呼ばない場合は読経の時間を設けなくてもよく、家族で故人の思い出を話したり、そのまま自宅で食事をしたりできます。 高齢の家族や小さな子供がいる場合も、長い移動を減らせるのが助かるところです。
一方で、「家で準備するのは大変そう」という場合は、墓地や霊園を中心に考えてもかまいません。 家族でお墓に集まり、掃除をして、お花やお供え物を用意し、手を合わせるだけでも13回忌の節目をつくれます。 霊園によっては法要施設が用意されているところもあるため、食事や休憩を含めて一か所で済ませたい家族には便利です。
寺院で行う方法もありますが、菩提寺がある場合は、13回忌を家族だけで行いたいことや、今回は僧侶の読経をお願いしない予定であることを事前に伝えておくと安心です。 宗派や地域、寺院との付き合い方によって年忌法要の考え方は少しずつ違います。 「お坊さんを呼ばない」と家族で決めた場合でも、菩提寺との関係が続いているなら、先に一言相談しておけば後から行き違いになりにくいでしょう。
また、場所を決めるときは移動回数も見てください。 たとえば、自宅で手を合わせたあとに霊園へ移動し、その後さらに料理店へ移ると、家族だけの13回忌でも意外と一日がかりになります。 高齢の親がいるなら「自宅+近くのお墓」、遠方から集まる家族がいるなら「霊園施設+近隣の料理店」のように、参加人数と移動負担の両方で選ぶと無理がありません。
8-2. 家族だけなら黒や紺など落ち着いた平服でも対応しやすい
13回忌を家族だけで行う場合、「喪服を着ないと失礼なのかな」と心配になることがあります。 年忌法要の服装には絶対の決まりがあるわけではなく、家族だけなら落ち着いた色の平服で行うこともできます。 七回忌以降は家族中心でお墓参りや会食をする形が増えるため、13回忌では一周忌や三回忌ほどかしこまらない服装を選びやすくなります。
迷ったときは、黒、紺、濃いグレーなど、目立ちにくい色を中心にすると安心です。 たとえば男性なら、黒や紺のパンツに落ち着いたシャツやジャケットを合わせる程度でもよいでしょう。 女性なら、黒や紺のワンピース、ブラウスとスカート、落ち着いたカーディガンなど、普段着より少し控えめに整えるイメージです。 「普段着でよい」といっても、家族で故人を偲ぶ日であることを意識した、清潔感のある控えめな服装にすると迷いにくくなります。
とくに、自宅で手を合わせてからお墓参りへ行くだけなら、動きやすさも大切です。 お墓の掃除をしたり、暑い時期や寒い時期に屋外を歩いたりすることもあります。 13回忌は「形式を守るために無理をする日」ではありません。 家族全員が落ち着いて故人を思い出せる服装を選ぶほうが、家族だけの供養にはなじみやすいでしょう。
8-3. 親族を招く場合は略礼装など参加者同士で服装の格を合わせる
家族だけの予定でも、兄弟姉妹や叔父・叔母など、少し範囲を広げて親族を招くことがあります。 その場合は、服装を各自の判断に任せすぎるより、事前に「今回は略礼装で」「黒っぽい平服で大丈夫です」などと伝えておくと安心です。 一人だけ正式な喪服で、ほかの人がかなりカジュアルな服装だと、本人たちが気まずく感じることがあるためです。
年忌法要では、基本の服装として黒を中心とした略礼装が選ばれます。 男性なら黒や濃い色のスーツ、女性なら黒系のワンピースやアンサンブルが分かりやすい例です。 学生は制服で差し支えありません。 13回忌は年数がたった法要なので、必ず全員が一周忌と同じ装いにする必要はありませんが、参加者同士で服装の格をそろえることは意識しておきましょう。
たとえば、「午前中にお墓参りをして、その後は家族で食事だけ」という集まりなら、落ち着いた平服で統一しやすいでしょう。 一方で、寺院で法要を行い、親族を10人ほど招き、ホテルや料理店で会食するなら、略礼装にそろえたほうが場になじみやすくなります。 服装に唯一の正解があるというより、場所と参加者に合わせて全員の温度感をそろえることが大切です。
8-4. 会食は必須ではなく自宅での食事や墓参りだけでもよい
13回忌では、「法要のあとは必ず会食をしなければならない」と考えなくても大丈夫です。 一般的な年忌法要では、読経や焼香、墓参りのあとに会食をする流れがありますが、会食をしない形もあります。 とくに13回忌のように七回忌より後の法要では、形式的な法要を省き、家族だけでお墓参りをしたり、仏壇にお供えをしたりして過ごす家庭もあります。
お坊さんを呼ばない13回忌なら、予定をもっとシンプルにしてもかまいません。 たとえば、午前10時に家族でお墓へ行き、掃除をしてお花を供え、手を合わせて昼前に解散する形でもよいでしょう。 あるいは、自宅の仏壇に故人が好きだった料理やお菓子を供え、そのあと家族で同じものを食べながら思い出を話すのも、あたたかい過ごし方です。
「会食をしないと13回忌らしくないのでは」と迷ったら、何のために集まるのかを思い出してみてください。 年忌法要は、家族が故人を思い出し、手を合わせる節目でもあります。 写真に手を合わせること、お墓参りをすること、仏壇にお供えをすることも、故人を偲ぶ行為です。 会食は供養のための選択肢の一つであって、必須条件ではありません。
もちろん、せっかく家族が久しぶりに集まるなら、食事の時間をつくるのもよいでしょう。 豪華な法事料理を必ず用意する必要はなく、自宅で普段より少し丁寧な昼食を用意したり、故人が好きだったメニューを囲んだりする方法もあります。 大切なのは、「正式な会食を用意できたか」ではなく、家族が無理なく同じ時間を過ごせるかどうかです。
8-5. ホテル・料理店・霊園施設を使うならお盆や彼岸を避け早めに予約する
自宅ではなく、ホテル、仏事料理店、霊園内の法要施設などを利用する場合は、早めに日程を決めて予約しておきましょう。 とくに予約が集中しやすいのが、お盆のある8月と、お彼岸のある3月・9月です。 この時期は法事そのものが増えやすいため、希望する時間帯や部屋が取りにくくなることがあります。
年忌法要は、本来は故人の祥月命日に行うものですが、実際には家族や親族が集まりやすいよう、祥月命日前の土日祝日を選ぶことが多くなります。 土日祝日は会場の予約も重なりやすいため、参加者の予定が分かったら早めに押さえるのが安心です。 目安としては、2か月ほど前から少しずつ準備を始めると、参加者への連絡や会場選びを進めやすくなります。
たとえば、9月に13回忌を予定しているなら、彼岸の時期と重なる可能性があります。 家族だけの小さな集まりだからと直前まで予約を延ばすより、「墓参りのあと12時から6人で食事をしたい」「霊園の休憩室を使いたい」といった希望を早めに整理しておくほうが安心です。 ホテルや料理店を使う場合は、送迎バスの有無も確認しておくと、高齢の家族が参加するときの移動負担を減らせます。
お坊さんを呼ばない13回忌では、僧侶の予定を確保する必要がないぶん、日程は比較的組みやすくなります。 それでも、家族の予定、墓地までの移動、食事場所の空き状況まで考えると、早めに決めておくに越したことはありません。 「自宅で手を合わせて終える」「お墓参りだけにする」「お墓参りのあと近くで食事をする」など、家族に合う形を選び、形式よりも無理なく続けられる供養を優先すると、13回忌を穏やかに迎えやすくなります。
9. お坊さんを呼ぶ13回忌と呼ばない13回忌の費用の違い
13回忌を迎えると、「お坊さんを呼ばないで、家族だけで供養してもよいのかな」と迷う方もいるでしょう。 13回忌は、亡くなった年を1回忌として数えるため、亡くなってから12年後に行う年忌法要です。 たとえば、2026年に亡くなった方の13回忌は2038年になります。 一周忌や三回忌のころと比べると、親族の生活環境が変わっていたり、遠方に住む人が増えていたりして、法要の規模を小さくしたいと考える家庭も少なくありません。
実際、年忌法要は年数が経つほど小規模になり、7回忌以降は家族だけで行うことも一般的です。 僧侶を呼ばず、家族や親族だけでお墓参りをして、そのあとに会食をする形で故人を偲ぶこともできます。 また、お墓参りだけでなく、仏壇に花や故人が好きだった食べ物を供えることも供養の1つです。 「僧侶を呼ばないと13回忌をしたことにならない」と考える必要はなく、家庭の事情に合わせた形を選ぶことが大切です。
費用面で見ると、お坊さんを呼ぶか呼ばないかによって最も大きく変わるのは、御布施・御車代・御膳料といった僧侶に関係する費用です。 僧侶を呼ばない場合は、これらの費用は基本的に発生しません。 一方、僧侶を呼ぶ場合は、御布施に加えて、状況によって御車代や御膳料を用意します。 御布施を3万~5万円、御車代を5,000~1万円、御膳料を5,000~1万円と考えると、3つすべてが必要なケースでは、僧侶に関係する費用だけで合計4万~7万円程度になります。
ただし、13回忌の費用は僧侶へのお礼だけで決まるわけではありません。 僧侶を呼ばない場合でも、お花、お供え物、お墓までの交通費、会食をする場合の飲食費などは必要になります。 そのため、「お坊さんを呼ばない=13回忌にまったくお金がかからない」という意味ではありません。 どのような供養をしたいのかを家族で話し合い、僧侶に関する費用と、それ以外の費用を分けて考えると予算を整理しやすくなります。
9-1. 僧侶を呼ばなければ基本的に御布施・御車代・御膳料は不要
13回忌で僧侶を呼ばない場合、御布施・御車代・御膳料は基本的に用意する必要がありません。 御布施は読経や法話などをしてもらった僧侶へのお礼として包むものです。 御車代は、僧侶に自宅や霊園、法要会場まで来てもらう際に渡す費用です。 御膳料は、法要後の会食に僧侶が参加しない場合に包むことがあります。 つまり、僧侶を依頼しないのであれば、この3つは原則として発生しません。
13回忌では、家族だけでお墓参りをしたり、仏壇に手を合わせたりする形を選ぶこともできます。 特に7回忌以降は、形式的な法要を行わず、各家庭でお墓参りやお供えをして過ごすケースもあります。 たとえば、自宅に家族が集まり、遺影や本位牌の前にお花とお供え物を用意し、その後にみんなでお墓参りへ行く方法です。 最後に故人の思い出を話しながら食事をすれば、僧侶を呼ばなくても家族にとって意味のある13回忌にできます。
費用を抑えたい場合は、僧侶を呼ばない方法が大きな選択肢になります。 僧侶を呼ぶと、条件によっては4万~7万円程度の僧侶関連費用がかかるため、この部分がなくなるだけでも家計への負担は変わります。 ただし、菩提寺がある家庭では、これまでの付き合いや宗派、地域によって考え方が異なることがあります。 「今回は家族だけで供養したい」と考えている場合でも、今後のお付き合いを考えて、必要に応じて菩提寺へ相談しておくと安心です。
9-2. 僧侶を呼ぶ場合の御布施は3万~5万円程度が一般的な目安
13回忌に僧侶を呼ぶ場合、まず準備しておきたいのが御布施です。 年忌法要で僧侶へ渡す御布施は、3万~5万円程度が一般的な目安になります。 封筒の表書きは「御布施」とし、法要当日に僧侶へ渡します。
僧侶を呼ぶ年忌法要では、読経、お焼香、法話という流れで進み、法要そのものは1時間ほどが目安です。 その後、お墓参りを行い、必要に応じて会食へ移ります。 13回忌でも、昔からの形を大切にしたい家庭や、菩提寺との関係を大切にしたい家庭では、このような流れで法要を行うことがあります。
ここで覚えておきたいのは、3万~5万円という金額はあくまで一般的な目安だということです。 宗派や地域、寺院との関係によって考え方が異なる場合があるため、「3万円なら必ず正しい」「5万円以上は必要ない」と決めつけないほうがよいでしょう。 金額に迷ったときは、菩提寺に確認する方法があります。 聞きにくいと感じるかもしれませんが、あとで「少なすぎたかな」と不安になるより、事前に確かめておくほうが気持ちよく13回忌を迎えられます。
費用だけを比べると、僧侶を呼ばない場合は御布施が0円になり、呼ぶ場合は3万~5万円程度が加わると考えられます。 まずはこの差を基本として、そのうえで御車代や御膳料が必要になるかを確認すると、全体の予算が見えやすくなります。
9-3. 僧侶に来てもらう場合は御車代として5,000~1万円程度を包むことがある
自宅や霊園、ホテル、仏事料理店などに僧侶を招いて13回忌を行う場合は、御布施とは別に御車代を包むことがあります。 目安は5,000~1万円程度です。 特に、僧侶に遠方から法要会場まで来てもらう場合は、御車代を用意しておくと考えておきましょう。
年忌法要の会場には、自宅、寺院、仏事料理店、ホテル、霊園内の法要施設などがあります。 寺院で法要を行う場合と、僧侶に自宅や霊園まで来てもらう場合とでは、移動の有無が異なります。 そのため、御車代が必要かどうかは、法要を行う場所や寺院との取り決めによって変わります。
たとえば、御布施を3万円、御車代を5,000円とする場合は、僧侶に関係する費用はこの時点で3万5,000円です。 御布施が5万円、御車代が1万円なら6万円になります。 このように、御布施だけを見て予算を決めると、当日に必要な金額が想定より増えることがあります。 僧侶を呼ぶと決めたら、「御布施はいくらか」「御車代は必要か」を分けて確認しておくことが大切です。
9-4. 僧侶が会食を辞退した場合は御膳料5,000~1万円程度が目安になる
13回忌の法要が終わったあと、家族や親族で会食をする場合があります。 僧侶にも会食へ参加してもらう予定であれば、参加するかどうかを事前に確認しておきましょう。 僧侶が会食を辞退した場合は、食事を用意する代わりとして御膳料を包むことがあり、5,000~1万円程度が目安です。
御膳料は、僧侶を呼べば必ず必要になる費用ではありません。 僧侶が会食に同席するのであれば、一般に「会食を辞退した場合の御膳料」という条件には当たりません。 そのため、法要の日程を決める段階で、僧侶が法要後の食事まで参加するのかを聞いておくと、準備がしやすくなります。
御布施3万~5万円、御車代5,000~1万円、御膳料5,000~1万円をすべて用意する場合、僧侶関連の費用は合計4万~7万円程度になります。 たとえば、御布施3万円、御車代5,000円、御膳料5,000円なら4万円です。 反対に、御布施5万円、御車代1万円、御膳料1万円なら7万円になります。 この差を見ると、13回忌でお坊さんを呼ばない場合と呼ぶ場合では、僧侶に関する支出だけでも数万円の違いが出ることがわかります。
ただし、御車代や御膳料は状況によって不要な場合もあります。 そのため、「僧侶を呼ぶ13回忌は必ず7万円かかる」という意味ではありません。 必要になる項目を1つずつ確認し、自分たちの13回忌に当てはめて予算を考えることが大切です。
9-5. 僧侶なしでも花・供物・墓地への交通費・会食費などは予算に入れておく
お坊さんを呼ばない13回忌は、御布施・御車代・御膳料を省けるため、費用を抑えやすい方法です。 ただし、僧侶を呼ばないからといって、13回忌の費用がすべて0円になるわけではありません。 故人を供養するためのお花やお供え物、お墓参りへ行くための交通費、家族で食事をする場合の会食費などは、あらかじめ予算に入れておきましょう。
年忌法要で基本的に準備するものとしては、遺影写真、本位牌、お供え物、お花などがあります。 納骨を行う場合には、遺骨や埋葬許可証なども必要です。 13回忌ですでに納骨が済んでいる家庭であれば、家族が集まる場所に遺影や位牌を整え、お花や故人の好きだった食べ物を供え、そのあとにお墓参りをする形でもよいでしょう。 形式を大きくしなくても、故人を思い出し、手を合わせる時間をつくることには意味があります。
また、会食をするなら、参加する家族や親族の人数を早めに確認しておくことが大切です。 年忌法要は年数が経つにつれて小規模になる傾向があり、13回忌では家族だけの少人数になることもあります。 少人数であれば自宅で過ごす方法もありますし、料理店やホテル、霊園内の施設を利用する方法もあります。 会場を利用する場合は、特にお盆の8月やお彼岸の3月・9月と重なると予約が取りにくくなることがあるため、早めに予定を決めておくと安心です。
費用を比べるときは、「僧侶を呼ぶ・呼ばない」だけでなく、13回忌全体で何にお金をかけたいのかを考えてみましょう。 僧侶を呼ばない代わりに、お花やお供えを丁寧に用意したり、家族でゆっくり会食をしたりする方法もあります。 反対に、費用がかかっても読経や法話をお願いしたいと感じるなら、僧侶を呼ぶ形が合っています。 13回忌は家族ごとの考え方で形を決められる法要です。 金額だけで決めるのではなく、故人をどのように偲びたいか、家族が無理なく続けられるかを基準にすると、自分たちに合った供養の方法を選びやすくなります。
10. 13回忌を省略・簡略化するときに知っておきたい年忌法要のルール
「13回忌だけれど、お坊さんを呼ばない形でもいいのかな」「そもそも13回忌そのものをしなくても失礼にならないのかな」と迷う方は少なくありません。
年忌法要は、一周忌、三回忌、七回忌、十三回忌というように、毎年ではなく間を空けて行うのが一般的です。
たとえば2026年に亡くなった方の場合、一周忌は2027年、三回忌は2028年、七回忌は2032年、十三回忌は2038年にあたります。
ここで覚えておきたいのは、一周忌は亡くなった翌年ですが、三回忌以降は亡くなった年を含めて数えるということです。
そのため、十三回忌は亡くなってから12年後に行う法要になります。
ただし、年忌法要は回数を重ねるほど小規模になり、七回忌以降は家族だけで行うことも珍しくありません。
十三回忌だから必ず僧侶を招いて読経をお願いしなければならない、という絶対的な決まりがあるわけではありません。
お坊さんを呼ばずに家族でお墓参りをしたり、仏壇にお供えをしたり、故人を思い出しながら食事をしたりする形も、供養の方法として考えられます。
ただし、菩提寺がある家庭では、寺院とのお付き合いや宗派、地域ごとの考え方もあります。
「呼ばない」と先に決めるより、これまでどのような形で法要をしてきたかを振り返り、必要なら菩提寺の住職に相談しておくと安心です。
10-1. 13回忌そのものを行わず命日にお墓参りだけする選択肢もある
十三回忌を迎えるからといって、必ず法要の日を設けて親族を集め、僧侶を呼び、読経や焼香、会食まで行わなければならないわけではありません。
年忌法要は、年数がたつほど少人数になり、七回忌以降は家族や親族だけで「お墓参り+会食」という形にするケースもあります。
さらに、特定の回忌を強く意識せず、家族の都合が合う日に集まってお墓参りをする方もいます。
ですから、十三回忌を正式な法要として行わず、祥月命日やその前後にお墓参りをするという選択も考えられます。
祥月命日とは、故人が亡くなった月日と同じ月日のことで、年に1回あります。
たとえば4月10日に亡くなった方なら、毎年4月10日が祥月命日です。
一方、月命日は毎月の「10日」のように、亡くなった日と同じ日を指し、祥月命日の月を除けば年11回あります。
「きちんと十三回忌をしないと、供養したことにならないのでは」と心配になるかもしれませんが、形式だけが供養ではありません。
お墓に手を合わせる、仏壇に花や故人の好きだった食べ物を供える、写真の前で思い出を語るといった行いも、故人を大切に思う時間になります。
大切なのは、法要を開いたかどうかだけでなく、故人を忘れずに手を合わせる気持ちを持つことです。
また、一般的な年忌法要では祥月命日当日が理想とされますが、親族が集まりやすいよう、祥月命日より前の土日祝日に行うことが多いです。
家族だけでお墓参りをする場合も、全員が無理なく集まれる日を選ぶと続けやすくなります。
10-2. 別の故人の年忌と重なる場合は「併修・合斎」としてまとめられることがある
家族の中に亡くなった方が複数いると、同じ年に年忌法要が重なることがあります。
たとえば、祖父の年忌と祖母の年忌が同じ年にあたったり、今年に続いて翌年も別の法要が予定されていたりするケースです。
こうしたときには、複数の故人の法要を一度にまとめて行うことがあります。
これを「併修(へいしゅう)」や「合斎(がっさい・ごうさい)」と呼びます。
家族や親族が何度も予定を合わせる負担を減らせるため、年忌が重なる家庭では現実的な方法です。
併修をする場合は、一般に命日の早い方、または回忌数の少ない方に日程を合わせる考え方があります。
たとえば十三回忌と別の年忌が近い時期に重なるなら、それぞれ別の日に大きな法要を行うのではなく、一緒に供養できるかを考えてみる方法があります。
ただし、併修にしたからといって、読経を故人の人数分だけ単純に倍にするわけではありません。
僧侶へ渡す御布施についても、人数分を機械的に倍にするものではないため、僧侶を依頼する場合は菩提寺に確認すると分かりやすいでしょう。
十三回忌を簡略化したいと考えている家庭でも、別の故人の年忌と重なるなら、「今回はまとめて家族で手を合わせよう」という形を検討できます。
一方で、代々付き合いのある菩提寺がある場合は、家庭だけで決めてしまうより、住職へ事前に相談しておくと行き違いを防ぎやすくなります。
10-3. 併修は七回忌以降の法要で検討されることが多い
併修は便利な方法ですが、どの年忌でも同じようにまとめればよい、という考え方ではありません。
一般には、一周忌と三回忌はそれぞれの故人について個別に法要を行い、併修は七回忌以降で検討するのが一つの目安とされています。
年忌法要の中でも、一周忌や三回忌は比較的重く受け止められやすく、三回忌まではきちんと行う家庭も多いからです。
一方、七回忌以降になると、参列者を広く呼ばず家族だけで行うなど、法要の規模は徐々に小さくなる傾向があります。
十三回忌は七回忌よりも後の法要ですから、別の故人の年忌と重なったときに併修を検討しやすい時期だと考えられます。
「お坊さんを呼ばないで十三回忌を簡単にしたい」という場合でも、併修の考え方を知っておくと選択肢が広がります。
たとえば、家族だけでお墓参りをし、複数の故人に一緒に手を合わせ、その後にみんなで食事をしながら思い出を語るという形も考えられます。
年忌法要の基本的な流れは、僧侶を迎えて読経、お焼香、法話を行い、その後にお墓参りや会食をする形です。
しかし、七回忌以降はお墓参りと会食だけにする家庭もあるため、十三回忌でも同じ考え方で小さく整えることができます。
ただし、宗派や地域によって法要の考え方には違いがあります。
特に菩提寺との関係が続いている家庭では、「十三回忌は併修にしてもよいか」「僧侶を呼ばず家族だけで供養してよいか」を一度確認しておくと、家族も安心して決めやすくなります。
10-4. 三十三回忌または五十回忌を「弔い上げ」として最後の法要にする考え方がある
年忌法要は十三回忌で終わるわけではありません。
十三回忌の後には、十七回忌、二十三回忌、二十七回忌、三十三回忌などが続き、家庭によっては五十回忌まで行うこともあります。
たとえば2026年に亡くなった方なら、十三回忌は2038年、十七回忌は2042年、二十三回忌は2048年、二十七回忌は2052年、三十三回忌は2058年、五十回忌は2076年にあたります。
こうして並べると、年忌法要はとても長い年月にわたることが分かります。
一般には、三十三回忌、または五十回忌を「弔い上げ」として最後の年忌法要にする考え方があります。
三十三回忌を区切りとする理由の一つには、故人の霊がご先祖様の仲間入りをすると考えられていることがあります。
また、三十三回忌ともなると、亡くなったときに法要をしていた世代から次の世代へと親族が代替わりしていることも、区切りとされる理由の一つです。
十三回忌の時点で「この先もずっと同じ規模で法要を続けられるだろうか」と不安になる必要はありません。
年数がたつにつれて、家族だけの法要にする、お墓参りだけにする、別の年忌と併修する、といった形に少しずつ変えていくことができます。
十三回忌は、これからの供養の形を家族で話し合う一つの節目として考えるとよいでしょう。
10-5. 何回忌まで続けるかに絶対的な決まりはなく家庭・宗派・菩提寺との関係で決める
「十三回忌をしないといけないのか」「お坊さんを呼ばなかったら失礼なのか」「何回忌まで続けるのが正しいのか」と考え始めると、正解を一つに決めたくなるかもしれません。
けれども、年忌法要をどこまで行うかは、すべての家庭に共通する一つの答えがあるわけではありません。
三十三回忌を最後にする考え方はありますが、実際にどこまで行うかは家族の事情によって異なります。
七回忌以降は正式な法要を行わず、各家庭でお墓参りをしたり、仏壇にお供えをしたりして過ごす方もいます。
無宗教で葬儀を行った家庭では、その後の仏式の年忌法要を行わないケースもあります。
反対に、仏式の年忌に合わせて親族が集まり、故人をしのびながら食事をすることもできます。
ですから、十三回忌でお坊さんを呼ばないことだけを見て、「きちんとしていない」と考える必要はありません。
家族で無理なく続けられ、故人を思う時間を持てる形を選ぶことが大切です。
ただし、菩提寺がある場合は少し考え方が変わります。
これまで葬儀や四十九日、一周忌、三回忌などを同じ寺院にお願いしてきたなら、今後の年忌法要についても住職と相談しながら決める方がスムーズです。
宗派や地域によって法要のやり方が異なることもあるため、十三回忌を省略する場合や、僧侶を呼ばない場合、併修にする場合は、菩提寺へ一言確認しておくと安心です。
もし僧侶を呼んで正式に行う場合は、読経、お焼香、法話の後にお墓参りと会食をする流れが基本で、読経などを含む法要は約1時間が一つの目安です。
一方で、僧侶を呼ばないなら、その分だけ形はシンプルになります。
家族でお墓を掃除して花を供え、手を合わせ、故人の好きだった食事を囲むだけでも、落ち着いた供養の時間をつくることができます。
十三回忌を「やるか、やらないか」の二択だけで考えず、「正式な法要をする」「家族だけでお墓参りをする」「会食だけ行う」「別の故人と併修する」といった選択肢の中から、家庭に合う方法を選んでみてください。
そうすれば、形式に振り回されすぎず、故人を大切に思う気持ちをこれからも無理なくつないでいけます。
11. 13回忌でお坊さんを呼ばない場合によくある疑問
13回忌を迎えるころになると、「今回はお坊さんを呼ばなくてもいいのかな」「家族だけで静かにお参りする形でも大丈夫かな」と迷う方が増えてきます。 13回忌は、故人が亡くなった年を1回目として数えるため、亡くなってから12年後に迎える年忌法要です。 たとえば、2026年に亡くなった方であれば、13回忌は2038年に当たります。 一周忌や三回忌のころと比べると、年月がたって家族構成や暮らし方も変わり、遠方の親族が集まりにくくなっていることもあるでしょう。 そのため、七回忌以降は法要を少しずつ小規模にし、家族だけでお墓参りをしたり、お仏壇にお供えをしたり、食事をしながら故人を思い出したりする形を選ぶ家庭もあります。
大切なのは、「お坊さんを呼ぶかどうか」だけで供養の気持ちを判断しないことです。 年忌法要の形は1つではなく、家庭の事情、宗派、地域の習慣、菩提寺との付き合い方によって変わります。 ここでは、お坊さんを呼ばない13回忌で特に迷いやすい5つの疑問を、できるだけ分かりやすく整理します。
11-1. 13回忌はお墓参りだけで済ませてもいい?
13回忌をお墓参りだけで済ませることは、家庭の考え方によって十分に選べる方法です。 年忌法要は、一周忌、三回忌、七回忌、13回忌と進むにつれて、少しずつ規模を小さくしていく家庭が多く、七回忌以降は家族だけで「お墓参り+会食」のような形にする例も見られます。 ですから、「13回忌なのだから、必ず僧侶の読経がなければならない」と一律に考えなくてもかまいません。
たとえば、午前中に家族3人でお墓へ行き、墓石をきれいにして、お花や故人が好きだったものを供え、静かに手を合わせる。 そのあと近くのお店で食事をしながら、「こんなことがあったね」と思い出を話す。 こうした過ごし方も、故人を偲ぶ大切な時間になります。 お墓が遠くて行けない場合は、自宅のお仏壇や遺影の前で手を合わせ、お供えをする形でもよいでしょう。
ただし、菩提寺があり、これまで一周忌や三回忌、七回忌を寺院にお願いしてきた家庭は、何も伝えずに13回忌だけ省略するより、事前に相談しておくと安心です。 宗派や地域によって年忌法要の考え方には違いがあるからです。 「今回は家族だけで墓参りをしたいのですが、問題ありませんか」と一言たずねれば、今後のお付き合いもぎくしゃくしにくくなります。
また、「お墓参りだけ」と聞くと、何となく簡単すぎるように感じるかもしれません。 でも、お墓参りにも、墓石や周辺を掃除する、お花を替える、お線香を供える、手を合わせる、家族で故人の思い出を話す、といったいくつもの行為があります。 大がかりな式ではなくても、家族が同じ日に故人を思い出すきっかけになれば、13回忌らしい時間は作れます。 遠方に暮らす親族がいるなら、全員が同じ場所に集まることにこだわらず、それぞれの場所で手を合わせてもよいでしょう。
11-2. 13回忌を何もしないのは故人に失礼になる?
13回忌に大きな法要をしないからといって、それだけで故人に失礼になるとは限りません。 年忌法要は故人を思い、手を合わせる機会ですが、その形は家庭ごとに違います。 特に年月がたつほど、参列できる親族が減ったり、仕事や介護、子育てなどで予定を合わせにくくなったりします。 無理をして大人数を集めることだけが、故人を大切にする方法ではありません。
ここで分けて考えたいのは、「形式的な法要をしないこと」と「故人を忘れてしまうこと」は同じではない、という点です。 たとえば13回忌の祥月命日に遺影へ手を合わせる、仏壇にお茶やお菓子を供える、家族で故人の話をするだけでも、故人を思う時間は作れます。 年忌法要の日程についても、本来は祥月命日に行うのが理想とされますが、実際には家族や親族が集まりやすい日を選ぶことがあります。 大切なのは、形を整えることだけに気持ちを縛られないことです。
もし「何もしないと後悔しそう」と少しでも感じるなら、10分でも20分でもよいので、家族で手を合わせる時間を決めてみてください。 反対に、無宗教で葬儀を行った家庭や、これまで年忌法要を特に行ってこなかった家庭では、13回忌だけ急に仏式の法要を行わなくても不自然ではありません。 「しなければ失礼」という不安だけで決めるのではなく、自分たちが故人をどのように思い出したいかを基準にすると考えやすくなります。
11-3. お坊さんを呼ばない場合でもお経を自分で読む必要はある?
お坊さんを呼ばない13回忌だからといって、家族が必ず自分でお経を読まなければならないわけではありません。 一般的な仏式の年忌法要では、僧侶による読経、焼香、法話などが行われますが、僧侶を招かないのであれば、同じ流れを家族がそのまま再現する必要はありません。 お墓参りをする、お仏壇にお供えをする、遺影に手を合わせるといった方法でも、故人を偲ぶことはできます。
もちろん、これまで家庭で唱えてきたお経があり、「13回忌にも読みたい」と思うのであれば、自分で読むことを止める必要もありません。 大切なのは、「読まないと供養にならない」と義務のように考えないことです。 小さなお子さんがいる家庭なら、難しいお経を無理に読ませるより、「今日は○○さんを思い出す日だよ」と話して一緒に手を合わせるほうが、家族にとって自然な時間になる場合もあります。
ただし、宗派によっては読誦する経典や作法が異なります。 菩提寺との関係が続いている場合や、「自宅でお経を読みたいけれど、何を読めばよいか分からない」という場合は、住職に確認するのが確実です。 お坊さんを呼ばないことと、宗派の習慣をすべて無視することは別の話なので、分からない部分だけ専門家にたずねる考え方でも大丈夫です。
11-4. 家族だけの13回忌でも香典・お供え・返礼品は必要?
家族だけで13回忌を行う場合は、香典、お供え、返礼品をすべて一律に用意しなければならない、と考える必要はありません。 正式な年忌法要では、お供え物や花などを準備することがありますが、13回忌を「家族で墓参りをする日」として小さく行うなら、必要なものもそれに合わせて簡素にできます。 たとえば、花と故人が好きだったお菓子だけを用意し、家族で手を合わせて終える形でもよいでしょう。
香典については、同じ家計の家族だけで行うなら、わざわざ家族同士で包む必要性は高くありません。 一方、別世帯の兄弟姉妹や親族が参加し、「何か持っていきたい」と考えることはあります。 その場合は、事前に「今回は身内だけで簡単にするので、香典はなしにしよう」と申し合わせておくと、お互いに気を使いすぎずに済みます。 お供えを持参したい人がいるなら、果物や菓子など、あとで分けやすいものにしてもらう方法もあります。
返礼品も同じ考え方です。 大人数を招く正式な法要ではなく、家族だけで香典も受け取らないのであれば、形式的な返礼品まで準備しない選択もできます。 反対に、親族から香典や高価なお供えを受け取った場合は、家庭内で「お礼をどうするか」を決めておくと安心です。 13回忌では、品物の数をそろえることより、参加者の間で認識をそろえることのほうが大切です。 「香典なし」「お供えは自由」「食事だけ一緒にする」など、先に伝えておけば、当日の戸惑いを減らせます。
費用の面でも、家族だけの13回忌は「何を省いてよいか」を先に決めると分かりやすくなります。 僧侶を招かないのであれば、僧侶への御布施、お車代、お膳料などは発生しません。 正式に僧侶へ依頼する場合には、御布施のほか、遠方から来てもらうときのお車代や、会食に同席しないときのお膳料を用意することがあります。 家族だけの形にするなら、花、お供え、会食など、自分たちが大切にしたい部分へ必要な分だけ費用をかければよいのです。
11-5. 親族から「お坊さんを呼ぶべき」と言われたらどう対応する?
親族から「13回忌なのだから、お坊さんを呼ぶべきだ」と言われたときは、すぐに反論するより、まず「そう考える理由」を聞いてみると話がまとまりやすくなります。 年忌法要への考え方は、世代、地域、宗派、これまでの家庭の習慣によってかなり違います。 特に、祖父母の代から同じ菩提寺と長く付き合ってきた家庭では、「13回忌も寺院にお願いするのが当然」と感じる人がいても不思議ではありません。
そのうえで、「今回は遠方の親族が集まりにくい」「高齢の家族の移動が大変」「家族だけで墓参りをして、ゆっくり故人を偲びたい」など、自分たちが小規模にしたい理由を具体的に説明しましょう。 単に「面倒だから呼ばない」と伝えるより、「故人を大切に思う気持ちは変わらないけれど、今回はこの形にしたい」と話すほうが、相手にも伝わりやすくなります。
意見が割れたときは、菩提寺に相談する方法もあります。 宗派や地域によって法要の形には違いがあるため、住職から「家族だけのお参りでもよい」「読経をするならこのようにしましょう」と説明してもらえれば、親族同士だけで話し合うより納得しやすいことがあります。 また、折衷案として、寺院での大きな法要は行わず、お墓参りだけ家族で行う、命日に仏壇へお供えをする、家族で会食をする、といった形も考えられます。
13回忌は、誰かの「こうしなければならない」という気持ちだけで決めるより、故人を思う人たちが無理なく続けられる形を探すことが大切です。 一周忌や三回忌よりも年月がたった13回忌では、法要を小規模にする家庭もあります。 お坊さんを呼ばない場合でも、お墓参りやお仏壇へのお供え、家族で故人を思い出す時間を持つことはできます。 迷ったときは、家庭だけで抱え込まず、菩提寺があるなら相談しながら、みんなが納得できる13回忌の形を選びましょう。
12. 13回忌でお坊さんを呼ぶか迷ったときの判断基準
13回忌を迎えるころになると、「これまでのようにお坊さんを呼んで法要をしたほうがいいのかな」「家族だけでお墓参りをする形でも失礼にならないかな」と迷う方は少なくありません。 13回忌は、亡くなった年を1回目として数えるため、一般には亡くなってから12年後に迎える年忌法要です。 たとえば、2026年に亡くなった方の13回忌は2038年になります。 一周忌や三回忌のころと比べると12年という長い時間がたっているため、家族構成や住んでいる場所、親族の年齢、寺院との関係が大きく変わっていることもあるでしょう。
年忌法要は、一周忌、三回忌、七回忌、13回忌というように、だんだん間隔が空いていきます。 そして、年数がたつほど参列者をしぼり、家族中心の小さな供養へ移っていく家庭も珍しくありません。 そのため、13回忌だから必ずお坊さんを呼ばなければならない、と一律に考える必要はありません。 一方で、菩提寺がある方や寺院墓地を利用している方は、自分たちだけで決める前に住職へ相談したほうが安心です。 宗派や地域、寺院ごとの考え方によって年忌法要の扱いが異なるためです。
迷ったときは、「呼ぶ・呼ばない」の2択だけで考えないのがコツです。 お坊さんに読経をお願いして家族だけで行う方法もあれば、お坊さんを呼ばずにお墓参りと会食をする方法、自宅の仏壇に花や故人の好物を供えて手を合わせる方法もあります。 大切なのは、形だけを守ることではなく、故人を思い出し、家族が無理なく供養を続けられる形を選ぶことです。 ここからは、13回忌で迷ったときに確認したい5つの判断基準を順番に見ていきましょう。
12-1. 菩提寺や寺院墓地との付き合いがあるかを確認する
最初に確認したいのは、菩提寺があるか、そしてお墓が寺院墓地にあるかという点です。 ここはとても大切なので、難しく考えず、「うちのお墓や位牌のことで、普段相談しているお寺はあるかな」と考えてみてください。 葬儀、四十九日、一周忌、三回忌、七回忌と同じ寺院に読経をお願いしてきた場合、その寺院が家の供養を継続して見守っている可能性があります。 このような関係があるなら、「13回忌は家族だけでお墓参りにしたいのですが、問題ないでしょうか」と事前に住職へ相談しておくと安心です。
とくに寺院墓地では、墓地の管理だけでなく、法要の進め方や納骨、年忌供養について寺院独自の決まりや慣習があることがあります。 「13回忌だから読経は不要だろう」と家族だけで判断すると、あとから親族や寺院との間で認識の違いが出るかもしれません。 反対に、相談してみたら「ご家族だけのお参りでも構いません」と案内されることもあります。 つまり、菩提寺がある場合のポイントは、お坊さんを呼ぶことそのものより、長く続いている寺院との関係を尊重して確認することです。
また、年忌法要は宗派や地域によって考え方が異なります。 一般論だけを読んで「呼ばなくて大丈夫」と決めるより、家のお墓や供養を実際に見てもらっている寺院の考えを一度聞いたほうが、あとで迷いが残りにくくなります。 電話一本で確認できる内容なら、それだけでも気持ちはずいぶん楽になります。 なお、法要をお願いする場合は、お盆の8月やお彼岸の3月・9月など、寺院の予定が混みやすい時期もあります。 呼ぶ可能性が少しでもあるなら、家族の予定を確認しながら早めに相談しておくとよいでしょう。
12-2. 故人の遺志やこれまでの年忌法要のやり方を振り返る
次に思い出してほしいのが、故人が生前にどのような供養を望んでいたか、そしてこれまで家族がどのように年忌法要を行ってきたかです。 故人が「法事は家族だけで静かにしてほしい」「お墓参りに来てくれれば十分だよ」と話していたなら、その言葉は13回忌の形を決める大きな手掛かりになります。 反対に、先祖代々の法要を大切にし、自分も親や祖父母の年忌法要で欠かさずお坊さんをお願いしていた方なら、家族がその思いを受け継ぎたいと感じることもあるでしょう。
ここで大事なのは、「前回やったから今回も絶対に同じにする」と機械的に決めないことです。 一周忌や三回忌は親族を広く招き、寺院で読経、お焼香、法話、お墓参り、会食まで行った家庭でも、七回忌以降は参加者を家族中心にすることがあります。 13回忌なら、同じ供養の気持ちを保ちながら、規模だけを小さくする方法も選べます。 たとえば、お坊さんには読経だけをお願いして会食は家族だけにする、あるいは読経をお願いせず、命日に合わせてお墓を掃除し、花を供え、故人の好きだった料理を囲むといった方法です。
なお、年忌法要は本来、故人の祥月命日、つまり毎年巡ってくる「命日と同じ月日」を意識して行うものです。 実際には家族や親族が集まりやすいよう、命日前の土日や祝日に予定を合わせることもあります。 大切なのは、カレンダー上の形式だけを守ることではなく、「今年は13回忌だから、みんなで故人のことを思い出そう」という時間をつくることです。 昔の写真を見たり、故人が好きだった食べ物を仏壇に供えたりするだけでも、家族にとって意味のある供養になります。
12-3. 家族・親族がどこまで形式を重視しているかを確認する
13回忌で意外と大きな問題になりやすいのが、家族と親族の気持ちの差です。 施主となる人は「もう13回忌だし、家族だけでお墓参りをすれば十分」と考えていても、故人の兄弟姉妹や年長の親族は「年忌法要なのだから、お坊さんに読経してもらうのが当然」と考えている場合があります。 どちらが正しい、どちらが古いという話ではありません。 供養は気持ちに関わることなので、決定する前に主要な家族・親族へ一言確認するだけで、後の行き違いをかなり防げます。
たとえば、「今年は13回忌だけれど、みんな高齢になってきたので、お坊さんは呼ばずに家族でお墓参りと食事をしようと思っています」と伝えてみましょう。 そこで強い反対があるなら、理由を聞いてみます。 「故人が法事を大切にしていたから」「先代から続けているから」「寺院との付き合いがあるから」という理由なら、読経だけお願いするなどの折衷案を考えられます。 一方、「何となく呼ばないと失礼な気がする」という不安なら、菩提寺に相談して考え方を確認することで整理できることもあります。
13回忌のころには、故人の子ども世代が施主になり、孫世代が社会人になっていることもあります。 12年の間に、親族が遠方へ引っ越したり、足腰が弱くなったり、家族の人数が変わったりするのは自然なことです。 以前と同じ人数、同じ会場、同じ流れにこだわる必要はありません。 家族だけなら自宅で行う、親族が集まりやすい場所で食事をする、遠方の人には無理に参加を求めないなど、今の家族に合う形に調整できます。 形式を大切にする人の気持ちも、負担を減らしたい人の気持ちも、どちらも置き去りにしないことが大切です。
12-4. 費用・移動・高齢者の負担と供養への気持ちを天秤にかける
お坊さんを呼ぶか迷う理由が費用や移動の負担なら、その心配を隠す必要はありません。 一般的な年忌法要では、僧侶への御布施に加え、遠方から来てもらう場合のお車代、会食に同席しない場合のお膳料、会場費、料理代、供花などが必要になることがあります。 御布施の目安として3万~5万円程度、お車代やお膳料としてそれぞれ5,000円~1万円程度が挙げられることもありますが、金額は寺院や地域によって異なります。 菩提寺がある場合は、相場だけで決めず、失礼にならない聞き方で寺院へ確認するのが確実です。
さらに見落としやすいのが、参加する人の体力です。 13回忌では、葬儀当時に元気だった親族が80代、90代になっていることもあります。 寺院に集合して約1時間の読経や焼香を行い、その後に墓地へ移動し、さらに会食会場へ向かう流れは、人によっては大きな負担になります。 真夏の墓参り、階段の多い寺院、長距離の自動車移動などが重なると、供養のための日が「無理をして疲れ切る日」になってしまうかもしれません。 その場合は、自宅で短時間の読経をお願いする、墓参りだけ別日にする、家族だけで静かに手を合わせるなど、負担を減らす工夫をしてかまいません。
ただし、「お金がかかるから全部やめよう」とだけ考えると、あとで家族の心に引っ掛かりが残ることもあります。 費用を抑えたいなら、会食を簡素にする、会場を借りず自宅で行う、参列者を近しい家族にしぼるなど、読経を残しながら全体を小さくする方法もあります。 逆に、お坊さんを呼ばないと決めたなら、浮いた費用の一部で墓前の花を整える、故人の好きだったお菓子を供える、家族で思い出話をする食事の場を設けるのもよいでしょう。 費用や体力の負担を減らすことと、故人を大切に思うことは両立できます。
12-5. 形式よりも家族が無理なく故人を偲び続けられる方法を選ぶ
最後の判断基準は、とてもシンプルです。 13回忌の1日だけ立派な法要を行うことより、家族がこれからも無理なく故人を思い出せる形になっているかを考えてみてください。 年忌法要は、年数がたつにつれて小規模になることがありますし、一般には三十三回忌や五十回忌を弔い上げとする考え方もあります。 けれども、何回忌まで行うか、どの規模で行うかは、宗派や地域、家庭の事情によって変わります。 だからこそ、13回忌でお坊さんを呼ばない選択をすること自体を、すぐに「供養を省略した」と考える必要はありません。
たとえば、家族3人でお墓を掃除して花を供え、帰宅後に遺影の前で手を合わせる。 故人の好きだったすしや和菓子を囲み、「こんなことがあったね」と思い出を話す。 遠方の家族は当日に来られなくても、それぞれの場所で手を合わせる。 こうした過ごし方も、故人を忘れずに心へ留めるという意味では大切な供養です。 無宗教で葬儀を行った家庭なら、仏式の形に合わせることにこだわらず、13回忌にあたる年を家族が集まるきっかけとして考えてもよいでしょう。
反対に、「読経をお願いしたほうが自分たちの気持ちが落ち着く」「故人もきっと喜ぶと思える」という家族なら、お坊さんを呼ぶ意味は十分にあります。 13回忌は、呼ぶのが正解、呼ばないのが正解、と外から決められるものではありません。 菩提寺との関係、故人の遺志、これまでの法要、親族の考え、費用や移動の負担を一つずつ確認し、家族が納得できる方法を選ぶことがいちばん大切です。
どうしても迷いが残るなら、まず菩提寺へ相談し、そのうえで家族に「どんな形なら無理なく故人を偲べるか」を聞いてみましょう。 お坊さんを呼ぶ場合も、呼ばない場合も、故人を思う気持ちがなくなるわけではありません。 お墓参り、仏壇へのお供え、家族での会食、写真を見ながらの思い出話など、自分たちに続けやすい供養を選んでください。 13回忌を「きちんとしなければ」と身構える日ではなく、12年たった今だからこそ、家族で故人とのつながりをやさしく確かめる日にできれば、それがその家庭に合った大切な13回忌になります。

