「更新プログラムを構成しています」と処理されている間に絶対やってはいけない操作とは?

「更新プログラムを構成しています」とパソコン画面に表示されたまま動かなくなり、不安になった経験はありませんか?Windowsのアップデート中にこうした状態が続くと、「このまま放置して大丈夫?」「電源を切ってもいいの?」と迷ってしまう方も多いはずです。本記事では、こうしたトラブルが起きる背景や原因を整理しながら、安全な対処法や予防策まで丁寧に解説しています。

注意事項:自己責任のもとでご活用ください

本記事の内容は、できる限り正確な情報を提供するよう努めておりますが、その完全性や正確性を保証するものではありません。記載された情報を参考にされる場合は、ご自身の責任のもとで判断し、適用してください。
また、本記事を利用したことにより生じたいかなる損害やトラブルについて、当方では一切の責任を負いかねます。最新の情報や専門的なアドバイスが必要な場合は、必ず専門の担当者などにご確認ください。

目次

1. はじめに

1-1. 「更新プログラムを構成しています」とは?——表示される背景とタイミング

「パソコンを再起動したら、画面に“更新プログラムを構成しています”と表示されて、ずーっと終わらないの!」という経験、ありませんか?
この表示は、Windowsが自動的に配信しているアップデートの最終段階で、ダウンロードした更新プログラムを実際にパソコンに組み込んでいるところなんです。
具体的には、Windows10などのPCが再起動中に表示されることが多く、特に月に一度の「定例アップデート」の後に見かける方が多いですね。

この構成作業が無事に終わると、システムの動作が安定したり、新しい機能が使えるようになったりと、たくさんのメリットがあります。
でも、進捗表示が「1%のまま」「30%で止まった」「何時間経っても100%にならない」というトラブルが発生することもあるんです。
そして、そんな時に一番多いのが「このまま待てばいいの?」「強制終了しても壊れない?」という不安なんですね。

実際、パソコンによってアップデートにかかる時間はバラバラです。
アップデートの内容やパソコンの性能、さらにはインターネット回線の速度まで、たくさんの要因が関係しています。
たとえば、数十MBの小さな更新なら10分で終わることもありますが、セキュリティ更新や累積的な大型アップデートだと、1〜2時間以上かかるケースもあります。

とくに、最初の1%や2%は長く感じることが多いんです。
それでも、しばらく待てば30%くらいまでは一気に進む傾向があります。
その後は少しずつしか進まず、場合によっては何度も再起動を挟むこともあるので、「動いてない?」と焦ってしまいますよね。

1-2. なぜこの記事が必要なのか——トラブル報告の増加とユーザーの不安

今、「更新プログラムを構成しています」がなかなか終わらないというトラブルの声が増えてきているんです。
その背景には、Windowsアップデートの内容が年々複雑になっていることや、テレワーク・在宅学習などでパソコンの使用頻度が増えたことが関係しています。

ネット上でも、「更新が終わらず仕事ができない」「電源切って大丈夫なのか怖い」といった相談があとを絶ちません。
とくに初心者の方や、ITに詳しくない方にとって、画面に何も進捗が見えない時間はとても不安になるものです。
「もしかして壊れたの?」「このまま放置していいの?」と心配になるのは当然ですよね。

この記事では、そうした不安や疑問にひとつひとつ寄り添って具体的な目安や行動のヒントをお届けします。
また、PCが本当にフリーズしてしまっているのか、それとも動いてはいるけど時間がかかっているだけなのか、判断するポイントもわかりやすく解説します。

さらに、「もし本当に止まってしまったらどうすればいいか?」という正しい強制終了の方法も紹介しますので、万が一のときも安心です。
この先のパートでは、よくあるケースや対処法を具体的に解説していきますので、焦らず順番に読んでみてくださいね。

2. 状況整理:「更新プログラムを構成しています」の仕組み

2-1. Windowsアップデートの3ステップ:ダウンロード → インストール → 構成

Windowsのアップデートは、ただ「更新する」という単純な作業ではありません。実は、次の3つのステップを順番にこなして、やっと完了となるんです。それが、ダウンロード → インストール → 構成という流れです。

まず「ダウンロード」では、MicrosoftのサーバーからPCに最新の更新データを取り込みます。これはインターネット回線の速さや、更新プログラムの容量によって時間が大きく変わる工程です。

次に「インストール」です。ここではダウンロードしたファイルを、Windows本体に組み込んでいきます。たとえば、システムファイルの置き換えや新しい機能の追加などが行われます。このとき、PCの動作が一時的に重くなったり、途中で再起動が必要になることもあります。

そして最後の工程が「構成」です。このタイミングで、画面に「更新プログラムを構成しています」というメッセージが表示されるのです。構成では、先ほどインストールした更新を正しく適用し、PCを使える状態に整えていきます。この作業が終わるまでに、パーセンテージ表示がゆっくりと進行しますが、特に1%~30%まではかなり時間がかかる傾向があります。ここで焦って電源を切ってしまうと、Windowsが正しく起動できなくなるリスクもあるので、我慢が大切です。

2-2. 表示される主なタイミング:再起動時、初回起動時など

「更新プログラムを構成しています」の表示は、パソコンを再起動したときや、更新後に初めて電源を入れたときに見られます。特にWindows Updateが適用された直後は、再起動中にこのメッセージが表示され、PCが数回自動で再起動を繰り返すこともあります。

また、Windows10やWindows11では、セキュリティ更新や機能更新が頻繁に提供されています。そのたびにこの「構成」が行われるので、定期的にこの画面を見る機会があるはずです。

さらに、システムトラブルがあって復旧後にWindowsが再起動する場合や、新しいパソコンの初期設定のタイミングでも、この構成処理が実行されることがあります。PCが何も反応しないように見えても、裏側で一生懸命構成作業をしているのです。アクセスランプが点滅している間は、無理に電源を切らずに待ちましょう。

2-3. バージョンによって異なる処理内容(例:22H2/21H1 など)

実は、「構成しています」の内容は、インストールされているWindowsのバージョンによって大きく異なることがあるんですよ。たとえば、2022年後半に登場した「Windows10 バージョン22H2」では、セキュリティの強化や、Bluetoothの機能改善など、多くのファイルが構成の対象になります。それに対し、21H1などの比較的初期のバージョンでは、更新内容が少なめで、構成の時間も短く済むケースが多いです。

また、同じバージョンでも、更新のタイミングによって構成対象が異なることがあります。たとえば、すでに累積更新が多数適用されていたPCと、何カ月も放置されていたPCでは、構成に必要なファイル数がまったく違うんです。つまり、「同じバージョンなのに進み方が違う」というのは、よくあることなんですね。

ちなみに、2024年時点のWindows11やWindows10の最新バージョンでは、構成に必要な時間も少しずつ改善されてきてはいます。でも、やっぱり大きな更新があるときは、それなりに時間がかかるので、時間に余裕のあるときにアップデートを実行するのが安心です。

3. 進まない・終わらない原因を突き止める

Windows10で「更新プログラムを構成しています」という表示が長時間続き、なかなか終わらないと不安になりますよね。
この状態が続く背景には、いくつかの原因が隠れています。
まずは、構成が正常に完了するまでの時間の目安や流れを知り、そのうえで、進まなくなる理由を細かく見ていきましょう。
それぞれの原因に適切な対処をすれば、無駄な待ち時間や強制終了のリスクを最小限に抑えることができますよ。

3-1. 一般的な構成完了までの時間目安と流れ

「更新プログラムを構成しています」は、Windows Updateの最終ステップであり、再起動中に実行される重要な処理です。
一般的には、数分から長くても数十分で完了します。特に最初の1〜2%は処理に時間がかかりますが、その後は30%くらいまで一気に進むことが多いです。
そこからは数%ずつ進んでいき、再起動を数回はさみながら最終的に100%まで構成が進んでいきます。
ただし、インストールされる更新プログラムの容量や種類によって、時間は大きく変動します。中には数時間かかることもあります。

目安として、1時間以上進捗が止まっていたら異常を疑いましょう。
5時間以上経っても完了しない場合は、何らかの不具合やシステムエラーが発生している可能性が高いです。

3-2. 進捗バーが止まる主な原因

3-2-1. 更新ファイルの破損

ダウンロードされた更新プログラムに破損や欠損があると、構成プロセスが途中で止まってしまうことがあります。
特にインターネット接続が不安定な状態でアップデートを行った場合、ファイルが完全にダウンロードされていないケースが見られます。
このようなときは、Windows Updateのキャッシュをクリアして再試行することが有効です。

「SoftwareDistribution」フォルダの中身を削除する方法などが代表的な対処法になります。

3-2-2. システムファイルの不整合

Windowsのシステムファイルが壊れていたり、整合性が取れていないと、アップデートの構成処理がうまく進みません。
これは長年使い続けていたり、ソフトウェアの競合によって内部ファイルが書き換えられた際にも発生します。

この問題は、SFC(システムファイルチェッカー)DISM(展開イメージのサービスと管理)といったツールを使って修復が可能です。
「コマンドプロンプト」を管理者権限で起動し、sfc /scannowを実行することで、問題のあるファイルを自動で修復してくれます。

3-2-3. セキュリティソフトによる干渉

市販のウイルス対策ソフトが、Windows Updateのプロセスを不審な動作とみなしてブロックしてしまうことがあります。
特にリアルタイムスキャン機能が強力なソフト(例:Norton、McAfeeなど)では、アップデート時の通信やファイル書き換えが妨げられるケースがあります。

一時的にセキュリティソフトを無効化してからアップデートを行うと、構成がスムーズに進むこともあります。
ただし、無効化後は必ず再度有効に戻すことを忘れずに行いましょう。

3-2-4. HDDの劣化・負荷の集中

特にHDDを搭載している古いパソコンでは、ディスクの読み書き速度が遅いため、更新プログラムの構成に時間がかかる傾向があります。
また、HDDが劣化していたり、複数の重い処理が同時に走っていた場合も、進捗バーが止まったように見えることがあります。

アクセスランプ(HDDランプ)が点滅していれば、まだ処理中である可能性があります。
ランプが消灯していて、かつ長時間進展がない場合は、HDDの健康状態を確認することをおすすめします。

3-3. 実際の事例から見る「詰まりやすいパターン」4選

ここでは、実際によくある「進まない」ケースを4つに分けてご紹介します。
これらのパターンに当てはまっていないか、ぜひチェックしてみてください。

1. 90%台で止まる
最も多いパターンの一つが、90%や95%の表示で止まってしまうケースです。
これは構成の最終処理中に問題が発生している状態で、時間をかければ進む可能性もありますが、1時間以上動きがなければ強制終了を検討しましょう。

2. アクセスランプが消えている
進捗の数値に関係なく、HDDやSSDのアクセスランプが完全に消灯している場合、内部処理が完全に止まっている可能性が高いです。
この場合、ショートカットキーや電源長押しによる強制終了が必要です。

3. セキュリティソフトが入ったままアップデート
リアルタイムスキャンを無効化しないままアップデートを行った結果、更新処理がブロックされているケースも多く見られます。
普段は便利なセキュリティ機能が、アップデート時には妨げになることもあるんですね。

4. 外付け機器の接続
USBメモリやプリンタ、外付けHDDなどが接続された状態では、構成中にそれらのドライバが干渉し、進行が止まるケースがあります。
アップデートの前には、周辺機器をすべて取り外すのが基本です。

3-4. まとめ

「更新プログラムを構成しています」が終わらない原因には、ファイルの破損、システムの不整合、セキュリティソフト、HDDの劣化などさまざまな要因があります。
時間がかかっているだけなら待つのが最優先ですが、アクセスランプが消灯していたり、数時間以上停止している場合は、適切な対処を行いましょう。

この記事で紹介した対処法や注意点を参考にすることで、大切なパソコンを安全に、そして効率よくアップデートできますよ。

4. やっていいこと・悪いこと(進まないときの判断基準)

4-1. 絶対にやってはいけない対処法(電源連打、途中の中断など)

「更新プログラムを構成しています」という画面が長時間続くと、思わず「電源ボタンを何回か押してみよう」とか「ちょっと途中で切ってしまいたい」と感じてしまうかもしれませんね。

でも、その行動、実はとっても危険なんです。たとえば、電源ボタンを連打する、途中で電源を切ってしまうなどの強制的な操作を何度も行うと、Windowsのシステムファイルが壊れてしまう可能性があります。

一度壊れてしまうと、次に電源を入れても起動しなかったり、修復に非常に手間がかかったりします。特に、更新の途中で停止すると、パソコンがどの状態で止まっているのか判断できず、最悪の場合は初期化が必要になることもあります。

だからこそ、更新が「遅い=止まっている」と早合点して、むやみに電源を切るのは絶対にNG!パソコンが壊れてしまってからでは、後悔しても遅いのです。

4-2. やってもよい行動とその条件(アクセスランプ・ファン音などの確認)

じゃあ、「ずっとこのまま待たなきゃいけないの?」と思いますよね。もちろん、確認してもいい方法はあります。ポイントは、パソコンの「生きているサイン」をチェックすること。

まずはアクセスランプを見てみましょう。パソコンの本体にある、小さなチカチカ光るランプです。これが点滅している場合は、パソコンがしっかり作業中ということなので、安心して待っていて大丈夫です。

また、ファンの音が聞こえているかどうかもポイントです。内部の処理が動いていれば、ファンが「ぶぅーん」と回っているはずです。この音がしている場合も、ちゃんと構成作業が進んでいる証拠です。

反対に、アクセスランプがまったく点滅せず、ファンの音も完全に止まっているとなると、パソコンがフリーズしている可能性があります。その場合には、次の段階として「経過観察チェックリスト」に沿って判断していきましょう。

4-3. 安全に確認するための「経過観察チェックリスト」

更新プログラムが進まないときは、まず以下の経過観察チェックリストを使って、冷静に判断してみてください。

  • アクセスランプが点滅しているか? → 点滅していれば、まだ処理中。もう少し待ってみましょう。
  • ファンが動作している音がするか? → ファン音があれば内部作業中の可能性大。
  • 画面の表示が少しでも進んでいるか? → 1%でも進んでいるならOK。
  • 待機時間は5時間以上になっていないか? → 5時間以上まったく進まない場合は不具合の可能性。
  • ショートカットキーが効くかどうか試す(Ctrl + Alt + Delete)→ 反応があればまだ操作可能。

これらのチェックで「完全に停止している」と判断した場合、初めて強制終了を検討しましょう。とはいえ、その場合でも電源ボタンを1回押すだけでなく、「30秒ほど長押しする」ことが重要です。

そして、外付けのUSB機器やSDカードなど、すべての周辺機器を外してから再起動するのが鉄則です。それだけで再起動後のトラブルを回避できることがあるからです。

パソコンはデリケートな機械です。無理やり止めず、まずはサインを読み取って、じっくり様子を見守ってあげるのがいちばん安全なんです。

5. 実践!進まないときの具体的対処法

5-1. ショートカットキー(Ctrl+Alt+Delete)による操作可否チェック

まず最初に試してほしいのが、ショートカットキーを使って現在の画面を切り替えられるかどうかの確認です。
この方法はとても簡単で、PCが完全にフリーズしているかどうかを判断するのに役立ちます。

やり方は、キーボードで「Ctrl」+「Alt」+「Delete」を同時に押すだけ。
この操作で、画面が切り替わり、青い背景のセキュリティオプション(ロック・ユーザー切り替え・サインアウト・タスクマネージャー)画面が出てくれば、システムはまだ動作していると判断できます。

画面右下に表示されている「電源アイコン」をクリックすると、「再起動」または「シャットダウン」の選択肢が現れます。
この時点で「シャットダウン」を選べば、システムに負荷をかけずに安全に電源を落とすことができます。

もしこのショートカットに反応がない場合は、次のステップに進みましょう。

5-2. 電源ボタンでの安全なシャットダウン方法(メーカー別ポイント付き)

ショートカットキーが効かない場合、次の選択肢は電源ボタンでのシャットダウンです。
ただし、ただ電源ボタンを押すだけではなく、機種ごとに安全に電源を切るポイントがあります。

まずは、PCの電源ボタンを30秒程度長押しして電源を完全にオフにします。
その後、マウスや外付けハードディスク、プリンター、SDカードなど、接続している周辺機器をすべて外してください

ノートパソコンを使っている方は、バッテリーの取り外しができる機種なら一度外すのもおすすめです。
機種によっては、メーカー公式のシャットダウン手順が用意されている場合もありますので、「富士通 シャットダウン方法」や「NEC 強制終了 方法」などで検索して、参考にしてください。

周辺機器をすべて外した状態で、電源ケーブルだけを接続し、数分待ってから再度電源ボタンを押してみましょう

5-3. 強制終了後に再起動できない場合の対応手順

強制終了後、PCが正常に再起動しないこともあります。
このような場合は、以下の順番で対処してみてください

1. 電源ボタンを押しても反応しないときは、電源ケーブルを一度抜いて、10分程度放置してみましょう。
2. それでも電源が入らない場合は、バッテリーが劣化している可能性や放電が不十分なケースもあるため、数回電源を入れ直すと復旧することがあります。

もし「Windowsを修復しています」と表示された場合は、そのまま修復プロセスが完了するまで待機してください。
その後、データのバックアップシステムの復元ポイントの確認など、予防的な対応もおすすめです。

それでも再起動できない場合、セーフモードやBIOSからのアプローチが必要になります。

5-4. BIOS設定やセーフモードでの起動方法も視野に

どうしても通常の起動ができない場合は、BIOSやセーフモードの力を借りる必要があります
これは少しだけ専門的な作業になりますが、手順を守れば決して難しくありません。

まず、電源を入れた直後に、「F2」「F12」「Delete」「Esc」などのキーを連打して、BIOS画面を起動します。
メーカーによってキーが異なるので、事前に機種名+「BIOS起動キー」で検索しておくと安心です。

BIOS画面が開けたら、起動ドライブの設定セーフブートオプションを確認します。
問題がなければ、いったん設定を保存して通常起動を試みます。

それでも起動しない場合は、「セーフモード」でWindowsを立ち上げるという選択肢があります。
これは、最小限のドライバと設定だけで起動する特殊なモードで、不具合の原因調査や復旧作業に最適です。

セーフモードでの起動は、「Shift」キーを押しながら再起動することで可能になりますが、通常起動できない場合は、Windowsの回復オプションを使ってアクセスしましょう。

回復オプションが表示されない場合には、Windowsインストールメディアからの起動が必要になることもあるため、USBやDVDからのブート設定を事前に準備しておくと安心です。

5-5. まとめ

「更新プログラムを構成しています」で進まないときには、まず冷静に段階的な対処法を試していくことが何よりも大切です。
いきなり電源を切るのではなく、ショートカットキー→電源ボタン→周辺機器の取り外し→BIOSやセーフモードの確認と、ひとつひとつ順を追って対応しましょう。

大切なデータを守るためにも、「なんとなくの判断で電源を切る」のは避けて、できるだけ安全な方法を取るようにしてくださいね。
また、日頃から定期的なバックアップと、Windowsアップデートの計画的な実行を意識することで、こうしたトラブルのリスクも最小限に抑えることができますよ。

6. 強制終了後のフォローアップ

6-1. Windows起動後にやるべき基本チェック(更新履歴・デバイス状況など)

強制終了のあと、Windowsが無事に起動したら、まず最初に確認したいのが「更新履歴」です。これにより、途中まで適用された更新プログラムが正しくインストールされたのか、エラーで中断されたのかがわかります。

確認方法はとても簡単です。
スタートメニューから「設定」→「Windows Update」→「更新の履歴を表示」と進んでください。ここで、最新の更新が「失敗」と表示されていた場合は、後ほど再度インストールが試みられる可能性があります。

次に確認するのがデバイスマネージャーです。
強制終了によってドライバが一部破損していることもあるので、「スタートボタンを右クリック」→「デバイスマネージャー」で開き、黄色い警告マークが出ていないかをチェックしましょう。とくにディスプレイアダプター・ネットワークアダプターに注意して確認してみてください。

また、USB機器(プリンタ・外付けHDDなど)の接続が正常に戻っているか、動作確認もしておくと安心です。更新後の不具合は小さなサインから見つけられるので、丁寧に確認しましょう。

6-2. Windows Updateトラブルシューティングツールの使い方

もし更新がうまくいかなかった場合、最初に試すべきなのがWindows Updateトラブルシューティングツールの実行です。これは、Windowsに標準で搭載されている便利な問題解決ツールで、数クリックで実行できます。

使い方は以下のとおりです。
「設定」→「システム」→「トラブルシューティング」→「その他のトラブルシューティング ツール」と進み、「Windows Update」の「実行」をクリックします。

このツールが自動で問題を検出し、必要であれば修正まで行ってくれます。
たとえば、更新サービスが停止していたり、ダウンロードされたファイルが破損している場合など、一般的なエラーであればほとんどここで解決可能です。

もし「修正が必要な項目が見つかりました」と表示されたら、そのまま画面の指示に従って操作を完了させてください。一度で直らないときは、再起動後にもう一度ツールを実行するのも効果的です。

6-3. DISMやSFCコマンドによるシステム修復ステップ

トラブルシューティングツールでも解決できないときは、DISM(Deployment Image Servicing and Management)やSFC(System File Checker)といったコマンドを使って、システムファイルそのものを修復する必要があります。

これらのコマンドは「コマンドプロンプト(管理者)」から実行します。
スタートメニューで「cmd」と入力し、右クリックして「管理者として実行」を選択してください。

まずはDISMコマンドを実行します。以下を入力してEnterを押します。
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
この処理には数分から十数分かかることがあります。途中で止めずに待ちましょう。

DISMが完了したら、次はSFCを実行します。以下のコマンドを入力してEnter。
sfc /scannowこれにより、破損しているシステムファイルが検出され、自動で修復されます。

これらの作業が完了すれば、Windowsの基盤部分が整った状態になります。
更新エラーの再発を防ぐためにも、これらのステップは非常に大切です。

6-4. まとめ

「更新プログラムを構成しています」で止まってしまったあと、やむを得ず強制終了したとしても、落ち着いてフォローアップを行えば大丈夫です。

まずは更新履歴とデバイスの確認、次にトラブルシューティングツールの実行、そして必要に応じてDISMやSFCでシステム修復。この3段階を丁寧に行うことで、多くの不具合は回避できます。

今後、同じ状況に備えて、Windows Updateの前にはバックアップを取っておくことや、時間に余裕があるときに更新を行うことも忘れないようにしましょう。

7. 「次回から同じ事態を起こさない」ための予防策

Windowsの「更新プログラムを構成しています」でPCが固まってしまうと、本当に困ってしまいますよね。でも、そんなトラブルを未然に防ぐこともできるんです。ここでは、次回のアップデートで同じようなストレスを感じないための予防策を、わかりやすくご紹介していきます。

7-1. Windowsアップデート前の準備チェックリスト

Windowsアップデートは突然始まることも多く、事前準備がないとトラブルの元になります。以下のチェックリストを習慣にしておくと、安心してアップデートを迎えられますよ。

  • インターネット接続が安定しているか確認(Wi-FiよりLAN接続がおすすめ)
  • ノートPCの場合は必ず電源に接続しておく
  • 周辺機器(プリンタや外付けHDDなど)を一度外す
  • 必要なファイルは念のためバックアップ
  • アップデートに備えた作業時間の確保(最低でも1時間)

特に、バックグラウンドでの更新や電源断によるエラーはよくあるので、準備だけは本当に大切なんです。

7-2. ストレージ空き容量を確保するコツ(デフラグ・不要ファイル削除)

Windowsアップデートがうまくいかない原因のひとつに「空き容量不足」があります。目安として、Cドライブに20GB以上の空きを確保しておくと安心です。

以下の方法で、すぐにストレージをスッキリさせることができます。

  • ディスククリーンアップを使う:「Windowsキー + S」で「ディスククリーンアップ」と検索 →「システムファイルのクリーンアップ」を選択 → 一時ファイル、古いアップデート、縮小表示キャッシュなどを削除
  • デフラグ(ドライブの最適化):「Windowsキー + S」で「ドライブの最適化」と検索 →「最適化」をクリック
  • 「設定」→「アプリ」→ 不要なアプリを削除

この3つを定期的に行うだけで、アップデートがスムーズになり、PC全体の動作も軽くなりますよ。

7-3. アップデートのタイミングをコントロールする方法(Pro/Home別)

Windowsには自動でアップデートが実行される仕組みがありますが、タイミングをうまく調整しないと、作業中に強制再起動…なんてことも。ここでは、Pro版とHome版でできるコントロール方法をご紹介します。

● Windows 10 Pro の場合

「gpedit.msc」(ローカルグループポリシーエディター)を使って、アップデートを詳細に制御できます。

  • 「Windowsキー + R」で「gpedit.msc」と入力し、Enter
  • 「コンピューターの構成」→「管理用テンプレート」→「Windows コンポーネント」→「Windows Update」へ
  • 「自動更新を構成する」を「有効」にして、「2 – ダウンロードとインストールを通知」に設定

これで、アップデートが勝手に始まるのを防げます。

● Windows 10 Home の場合

Homeエディションでは、上記のような詳細設定はできませんが、アクティブ時間の設定が有効です。

  • 「設定」→「更新とセキュリティ」→「Windows Update」→「アクティブ時間の変更」
  • 日中の作業時間を設定することで、その時間帯には自動再起動が行われなくなります

ちょっとした設定で、イライラする自動更新を避けられるので、ぜひやっておきましょう。

7-4. 長期的なメンテナンスとしての「月1アップデート習慣」

Windowsアップデートは、基本的に毎月第2水曜日(米国時間)に配信される「パッチチューズデー」が目安です。

そこでおすすめなのが、毎月1回、決まった日にアップデートを自分で行う「月1アップデート習慣」です。これだけで、以下のようなメリットがあります。

  • 更新が溜まらず、アップデートが早く終わる
  • 不具合が起こる前に、自分で環境をチェックできる
  • 再起動のタイミングを自分で選べる

おすすめは、月の中旬の夜など、時間に余裕がある日を決めておくこと。また、家族が使うPCも一緒にアップデートしておけば、トラブルの相談を受けることも減りますよ。

7-5. まとめ

「更新プログラムを構成しています」が終わらずに困るのは、誰にとっても嫌な体験です。でも、日頃からちょっとした準備や習慣を身につけておくだけで、トラブルの多くは防げるんです。

アップデート前のチェック、ストレージの整理、実行タイミングの調整、そして月1メンテナンス。どれも難しいことではありません。ぜひ今日から、できるところから始めてみてくださいね。

8. 周辺機器・ネット環境との関係も見逃せない

Windowsの「更新プログラムを構成しています」という画面が長時間表示されて進まないとき、実は周辺機器やネット環境がその原因になっていることもあるんです。とくに再起動後の構成中にトラブルが発生すると、Windowsが正しく起動しなかったり、フリーズしてしまったりすることがあります。これはまるで、パソコンが「うまく仕事ができないよ~」と困っている状態。では、なぜ周辺機器やネット回線がこの「構成」のじゃまをしてしまうのか?その理由を見ていきましょう。

8-1. 外部デバイスが構成を妨げるケースとは?

まず注目したいのが、USB接続された外部デバイスです。外付けハードディスク、プリンター、ヘッドセット、USBハブ、そしてSDカードリーダーなど、これらがパソコンに接続されたままだと、更新の構成が進まないことがあるんですよ。

とくにWindows 10では、起動時や更新時に接続デバイスのドライバを読み込もうとします。もしそのデバイスが不安定だったり、相性の悪いドライバが存在していたりすると、パソコンは「あれ?どうやってこれ使えばいいのかな…?」と迷ってしまい、更新が途中で止まってしまうことがあるんです。

実際に、「更新プログラムを構成しています」の画面でフリーズしてしまったPCが、USB機器をすべて外して再起動することで正常に起動したという報告もあります。更新中は、できる限り余計な周辺機器を外しておくのが鉄則なんです。

8-2. Wi-Fiの通信エラーと構成エラーの関連性

次に気をつけたいのが、Wi-Fiによる通信エラーです。更新プログラムは基本的にダウンロード時点で終わっているように見えますが、実は再起動後の構成段階でも、いくつかの処理でインターネット接続を必要とするケースがあります。

たとえば、Microsoftのサーバーからドライバ情報やライセンス確認情報を取得するプロセスが残っていた場合、通信エラーが原因で構成が進まず、固まってしまうこともあるのです。特に公共のWi-Fiや中継機経由の不安定なWi-Fiでは、このリスクが高まります。通信が途中で切れてしまうと、「これ以上作業できないよ〜」とパソコンが止まってしまうわけです。

「Wi-Fiでうまくいかないときは、有線に切り替える」、これはネット作業の鉄板ルール。更新の構成が止まりがちという方は、次のセクションを参考にしてみてくださいね。

8-3. 有線接続に切り替えることで安定性が改善することも

不安定なWi-Fiに代わって心強い味方となるのが、有線LAN接続です。有線接続は物理的にルーターとパソコンが直結されているため、通信が安定していて、更新作業中のトラブルが起きにくくなります。

特にWindowsアップデートの最終段階では、PCが内部処理に集中するため、通信の安定性が結果を左右することがあります。ここで有線接続に切り替えることで、「構成が99%から進まない…」といった現象がすっと解決する場合もあるんです。

有線LANを使える環境にある方は、更新前に切り替えておくと安心ですし、ルーターの近くで作業すれば電波強度の心配もありません。ほんの少しの手間で、時間もイライラも減らせるかもしれませんよ。

8-4. まとめ

「更新プログラムを構成しています」が長く続いて困ってしまうとき、実はその裏には周辺機器やネット環境が関係していることがよくあります。

USB機器やSDカードなどの外部デバイスが構成作業を止めてしまったり、不安定なWi-Fiが更新に必要な情報取得を邪魔してしまったりするのです。

そんなときは、一度すべての周辺機器を外してみる、そしてWi-Fiではなく有線接続に切り替えてみるというシンプルな方法が、驚くほど効果を発揮します。

パソコンも、人と同じで、落ち着いた環境じゃないとしっかり働けません。あなたのPCが快適に働けるように、ちょっとした気づかいをしてあげましょう。

9. よくある質問(FAQ)

9-1. 進捗バーが1時間動かないけど大丈夫?

進捗バーが1時間も止まったままだと、「壊れたのかも?」と心配になりますよね。
でも、最初の1%〜2%は特に時間がかかりやすいんです。
実は、更新プログラムの構成には数十分から数時間かかることもあります。特に、大きな更新プログラムが複数ある場合には、時間がかかるのはよくあることです。
もし進捗が動かなくても、アクセスランプ(HDDランプ)が点滅しているなら、まだ処理中なので、じっくり待ってあげてくださいね。

ただし、5時間以上まったく進まない場合や、アクセスランプも消えたままのときは、PCがフリーズしているかもしれません。
そのときは、次のセクションで紹介する強制終了の方法を試してみましょう。

9-2. 真っ暗な画面でファンだけ回っているが…

画面が真っ暗で何も表示されず、ファンの音だけが「ブーン」と響いているとき、怖いですよね…。
この状態、実は「フリーズ」している可能性があります。
通常なら数分〜数十分で処理が進むはずなので、それ以上かかっていて何の反応もない場合は、PCが固まってしまっているかもしれません

そんなときは、Ctrl + Alt + Deleteキーを同時に押して、電源オプションが出るか試してみてください。
もし何も反応がないなら、電源ボタンを30秒くらい長押しして、強制的に電源を切るしかありません。
その後は、周辺機器をすべて外してから再起動してみましょう。プリンターや外付けハードディスク、SDカードなども忘れずに取り外してくださいね。

9-3. 更新失敗を繰り返すとPCが壊れる?

何度もアップデートが失敗して、「このままだとパソコン壊れるんじゃ…」なんて不安になりますよね。
基本的に1回の強制終了で壊れることはありませんが、繰り返すとシステムに負荷がかかるのは確かです。

特に、更新中に電源を頻繁に落とすと、ファイルが破損してしまうリスクがあります。
そうなると、最悪の場合、起動できなくなったり、データが消えたりすることもあるので注意が必要です。
だからこそ、強制終了はどうしても必要なときの最終手段にして、なるべくは時間のあるときにアップデートを行うのが安心です。

9-4. 完全にアップデートを止める方法は?

「もう勝手にアップデートされるの、やめてほしい!」って思ったこと、ありませんか?
実は、完全にアップデートを止めるのは、ちょっと難しいんです。
Windows10や11では、セキュリティのためにも定期的なアップデートが推奨されていて、完全にオフにする公式な方法は用意されていません

でも、ある程度コントロールする方法はあります。たとえば、「Windows Updateサービス」を無効化したり、ネットワークを従量制に設定したりすることで、アップデートのタイミングを遅らせることができます。
ただし、このような設定はPCの知識が必要になる場合もあるので、自己責任で慎重に行うようにしてくださいね。

また、どうしてもアップデートのタイミングを調整したいなら、「アクティブ時間の設定」を活用するのがおすすめです。作業中に勝手に再起動されることを防げますよ。

10. まとめ

10-1. 迷ったら「まずは待つ」が基本

「更新プログラムを構成しています」という表示が長く続くと、不安になりますよね。
でも、まずは落ち着いて、PCがまだ作業をしている最中かどうかを確認することが大切です。
アクセスランプが点滅していれば、システムは動いています。途中で止めたりしないで、じっと待ってあげましょう。
Windows10の更新プログラム構成には、数分〜数十分かかるのが一般的ですが、容量が大きいと数時間かかることもあります。
最初の数%(たとえば1%、2%)で止まったように見えても、そこから一気に30%まで進んだり、その後は数%ずつ進んでいくこともよくあります。
「動いてないかも?」と思っても、まずは数十分待つのが基本の対処法です。

10-2. 対処・再発防止・予防までセットで考える

もし、どうしても何時間も変化がなく、アクセスランプも点かない場合は、PCがフリーズしている可能性があります。
そのときは、Ctrl+Alt+Deleteで反応があるか試してみましょう。
それでもダメなら、電源ボタンの長押し(30秒程度)で強制終了し、必要に応じて周辺機器を外して再起動してみてください。
ただし、これはあくまで最終手段
強制終了はPCに負荷をかけることになるため、何度もやるのはNGです。
こうしたトラブルを防ぐには、普段から更新プログラムをこまめに適用しておくこと、再起動を行う前に時間的な余裕を持つことがとても大切です。
大きな更新(Feature Update)などは特に時間がかかることがあるので、「今日は余裕あるな」って日にやると安心ですよ。

10-3. 不安なときはメーカー公式情報も確認を

「これってこのまま待ってていいのかな?」「このPC、壊れちゃったのかな?」と不安になったら、使っているパソコンのメーカー名で検索してみてください。
たとえば、「富士通 強制終了」や「NEC 再起動できない」などで検索すると、公式サイトに対処法が載っていることが多いんです。
特に最近のPCは、メーカー独自の回復機能やアプリが入っていることもあるので、公式情報はとても心強い味方になりますよ。
また、何度も同じようなトラブルが起きる場合は、メーカーサポートに相談することも考えてみてくださいね。
自分で調べても不安なときは、専門家に頼るのも立派な選択です。