Googleスライドで図形透過する方法とは?

Googleスライドで図形に透明感を出そうとして、「あれ?どうやって設定するの?」と戸惑ったことはありませんか?実は、画像と図形では透過のやり方が異なっていたり、透明度の設定が見つかりにくかったりと、少し分かりづらい仕様になっています。本記事では、図形の透過がうまくできない原因から、基本的な操作方法、応用テクニック、トラブル時の対処法までを丁寧に解説します。

目次

1. はじめに:図形の「透過」が思い通りにできない理由とは?

Googleスライドでプレゼン資料を作っていると、「図形を半透明にしたい」「背景がうっすら見えるようにしたい」なんて思うこと、ありますよね。

ところが実際にやってみると、「あれ?透明度の設定どこだっけ?」と戸惑ってしまうことがよくあります。画像では簡単に透明度を調整できるのに、図形では同じようにいかないのです。

これは実は、Googleスライドのちょっとした仕様の違いによるものなんです。ここではその理由を、3つのポイントからわかりやすく解説していきます。

1-1. 「画像」と「図形」で透過設定が異なる仕様に注意

Googleスライドでは、「画像」と「図形」は見た目は似ていても、編集の仕組みがまったく異なります。

たとえば画像の場合、「書式設定オプション」を開けば、「透明度」のスライダーがすぐに表示されて、自由に調整することができます。

でも図形には、この透明度スライダーが表示されないのです。「え?なんで?同じように見えるのに!」と不思議に感じてしまいますよね。

これは、Googleスライド側が画像と図形を別物として処理しているからなんです。見た目が同じようでも、裏側では「素材の種類」が異なるため、使える機能も違ってくるというわけです。

1-2. 「書式設定オプション」で透明度が見つからないのはなぜ?

「画像の透明度は書式設定オプションで調整できたから、図形も同じでしょ?」と思って、同じ手順で図形を選択しても、「透明度」項目が見当たりません。

実際に、図形を選択してから右クリック→「書式設定オプション」を開いても、透明度に関する項目が表示されないんです。

この時点で「え!?自分のスライドだけバグってるの?」と疑いたくなりますが、安心してください。これはバグではなく、Googleスライドの仕様なんです。

画像には表示される透明度のスライダーが、図形には最初から存在していない。そのため、いつもの方法では透過設定ができないようになっているというのが、戸惑いの原因なんですね。

1-3. Googleスライドの仕様上の制限とは?

では、なぜGoogleスライドでは図形の透過がこんなにややこしいのでしょうか。それは、図形の透明度を操作する機能が、ツールバーの「塗りつぶしの色」機能の中に埋もれているからなんです。

透明度というと「全体の見た目の調整」というイメージがあるので、「書式設定オプション」の中にありそうに思えますよね。でも、実際には、「塗りつぶしの色」→「カスタム」→「⊕マーク」を選ぶことで、初めて透明度のスライダーが登場します。

しかもそのスライダー、リアルタイムプレビューができないというおまけ付き。つまり、透明度を調整しても「OK」をクリックするまでは見た目が変わらないので、細かい調整をするには何度も同じ操作を繰り返す必要があります。

このように、Googleスライドでは図形の透明度設定が「分かりづらい場所」にあり、操作性にもやや難があるのが現状です。

とはいえ、正しい手順さえ知っていれば、ちゃんと図形も思い通りに透過させることができるんです。

このあとご紹介する方法を試してみれば、「あっ、これならできる!」ときっと思えるはずですよ。

2. 事前準備:図形の透過を設定するための基本操作

2-1. 図形の選択方法と「アクティブ状態」の確認

Googleスライドで図形を透過させる前に、まず大切なのが図形の選択です。図形を挿入しただけでは操作は始まりません。しっかりと「アクティブ状態」にする必要があります。

図形がアクティブになると、四隅に青い枠が表示されます。これが「今選んでいるよ!」という合図。この状態でないと、これから使う「塗りつぶしの色」のバケツアイコンが表示されないので、要注意です。

もし図形を選択しても青い枠が出ない場合は、クリックがずれている可能性があります。図形の中心や端をしっかりクリックして、「アクティブ状態」にしましょう。これは一見簡単そうで、慣れていないとつまずきやすいポイントです。

2-2. ツールバーの「塗りつぶしの色」アイコンを表示させるコツ

図形をアクティブにすると、画面上部のツールバーに「バケツの形をしたアイコン」が表示されます。これが「塗りつぶしの色」アイコンで、図形の色や透明度を調整するための重要な入口になります。

ただし、ここで注意が必要です。図形がアクティブでないと、このアイコンは出てきません。図形を選んだつもりでいても、うまく反応しない場合があります。そんなときは一度キャンバスの何もない部分をクリックして、再度図形をクリックしてみてください。

また、スライド上で他のオブジェクトを同時に選択していると、塗りつぶしのアイコンが非表示になることがあります。その場合も、1つの図形だけを選択し直すことで正しく表示されますよ。

2-3. 「カスタム」→「⊕」マークが意味するものとは?

「塗りつぶしの色」アイコンをクリックすると、カラーパレットが表示されます。この中で一番大事なのが、「カスタム」というメニュー。さらにその中にある「⊕」マークが、図形の透過度を調整するための隠れた入り口です。

この「⊕」マークをクリックすると、カラー設定ウィンドウが開き、色を自由にカスタマイズできるようになります。その下の方に、透明度を変更できるスライダーが表示されます。スライダーを左に動かすほど透明に、右に動かすほど不透明になります。

ここでのコツは、色と透明度を同時に設定することです。あとから色だけを変更すると、透明度の設定がリセットされてしまうため、ちょっとした注意が必要です。

ちなみに、一度設定したカスタムカラーは保存されるので、同じ色を再利用したいときにも便利ですよ。ただし、透明度はリアルタイムで反映されないため、「OK」をクリックするまで結果がわからない点には気をつけましょう。

3. 実践編:図形に透明度を設定する具体的な手順

Googleスライドで図形に透明度を設定したいと思ったとき、「画像ならできるのに、図形はどうやるの?」と悩んだ方も多いのではないでしょうか。実は、Googleスライドでは図形に直接透明度を設定する専用の項目が用意されていないんです。でも大丈夫。ちょっとしたコツを覚えれば、図形も自由に半透明にできるようになりますよ。ここでは、そのやり方を3つのステップでていねいに解説していきます。

3-1. スライダーで透明度を調整する方法(左が透明・右が不透明)

まずは基本の透明度調整方法からご紹介します。この方法を使えば、スライダーで直感的に透明度を変えることができますよ。

1つ目のステップは、透過したい図形をクリックして選択すること。このとき、図形のまわりに青い枠線が出ている状態(アクティブ状態)にしてくださいね。

次に、ツールバーにある「バケツマーク(塗りつぶしの色)」をクリックしましょう。するとカラーパレットが表示されますので、下の方にある「カスタム」をクリック。ここで「⊕(プラスマーク)」を選ぶと、透明度を設定できる画面が出てきます。

画面下部にあるスライダーを左に動かすほど透明、右に動かすほど不透明になります。たとえば、左端に寄せれば「完全な透明」に、真ん中なら「50%の半透明」にできます。設定が完了したら「OK」ボタンをクリックすれば、図形に透明度が反映されます。

ポイント:この操作を行う前に図形を選択していないと、バケツアイコン自体が表示されないことがあります。必ず、図形をアクティブにしてから進めましょうね。

3-2. 透明度を変更しながら色もカスタマイズするテクニック

透明度を設定するタイミングで、色も一緒にカスタマイズするのがコツです。というのも、後から色を変更しようとすると、それまでに設定した透明度がリセットされてしまうんです。

ですから、透明度スライダーを調整する画面に入ったときに、好きな色をパレットやカラーコードで指定しておくのがベスト。

このカスタム色は一度設定するとGoogleスライド内に保存されるため、次回からも再利用できます。つまり、「お気に入りの透明カラーセット」をいくつか作っておけば、プレゼン資料づくりがもっとスムーズになりますよ。

3-3. 透明度調整のリアルタイム反映ができない点とその対策

ちょっと残念なのが、Googleスライドでは透明度スライダーを動かしてもリアルタイムで見た目が変わらないという点です。

たとえば、画像の透過処理では、スライダーを左右に動かすとその場で効果が確認できますが、図形の場合は「OK」ボタンを押さないと変化が反映されないんです。

そのため、「思っていたよりも透明すぎた!」「ちょっと濃すぎたかも…」ということが起こりがち。このようなときは、色をカスタムで微調整してから「OK」→見た目を確認→もう一度カスタムを開くというステップを何度か繰り返す必要があります。

ちょっと手間ではありますが、何度かやってみると「自分が求める透明度の数値」が感覚的につかめるようになりますよ。将来的にはリアルタイム調整ができるようになるかもしれませんが、現時点では繰り返しのプレビュー確認がベストな対処法と言えるでしょう。

3-4. まとめ

Googleスライドで図形を透過させたいときは、以下の3つのポイントを押さえることが大切です。

① 図形を選択して、バケツアイコン→カスタムから透明度をスライダーで調整。
② 色のカスタマイズもこの段階で一緒にやっておく。
③ リアルタイム反映されないので、繰り返し調整して納得のいく透明度に仕上げる。

ちょっとしたコツを知っているだけで、プレゼン資料やポスターのデザインが一気にレベルアップします。ぜひ今日から試してみてくださいね。

4. 応用編:デザインに活かす図形の透過活用術

4-1. 図形を重ねて使う時の透過調整のベストプラクティス

Googleスライドで図形を透過させるとき、複数の図形を重ねて配置する場面では、透過度の調整が特に重要になります。

まず前提として、Googleスライドでは画像とは異なり、図形の透明度を直接指定できる項目が書式設定オプションには存在しません。この仕様により、「図形を透過できないのでは?」と戸惑う方が多いのですが、実はちゃんと回避方法があります。

透過したい図形を選択してバケツアイコン(塗りつぶしの色)をクリック。その後「カスタム」から「⊕」マークを押し、下に表示される透明度スライダーを左に動かせば、透明度を調整できます。このときのポイントは、一度色を決めたら、あとから色だけ変更しないこと。後から色を変えると、透明度の設定がリセットされてしまうからです。

図形を複数重ねる際は、手前の図形は透明度を高めに、奥の図形は低めに設定することで、立体感や奥行きを表現できます。たとえば、30%の透明度の円形図形を青に設定し、その上に70%の透明度の赤い図形を重ねると、中央が紫色に見えるようなブレンド効果も生まれます。

このような視覚的な操作により、ただの「プレゼン資料」ではなく、デザイン性の高いビジュアル表現が可能になります。

4-2. ブランドカラー×透過で洗練された資料に(例付き)

企業やプロジェクトにおいては、ブランドカラーを活かした資料作成が求められます。しかし、ブランドカラーをそのままベタ塗りで使うと、視認性が落ちたり、主張が強くなりすぎてしまうことがあります。

そこでおすすめなのが、図形に透明度を設定してブランドカラーを“やわらかく”取り入れる方法です。

また、複数の図形に異なる透明度でブランドカラーを組み合わせることで、グラデーションのような効果も演出できます。

透明度の調整は「OK」ボタンを押さないと反映されない仕様のため、少しずつ調整しながら試すのがコツです。手間はかかりますが、その分「他と差がつくプレゼン資料」が仕上がりますよ。

4-3. プレゼンで「目立たせたい部分」と「抑えたい部分」の使い分け

プレゼンテーションでは、伝えたい内容にメリハリをつけることがとても大切です。そのためには、単に文字の大きさを変えるだけではなく、視覚的な要素としての図形透過を上手に使う必要があります。

たとえば、背景に敷いた図形を80%以上の透明度(ほぼ不透明)にして、その上に配置した文字やアイコンをはっきりと目立たせる。逆に、あまり強調したくない補足情報のエリアでは、図形の透明度を10〜20%程度に設定し、背景と馴染ませることで、自然に視線が外れるように誘導できます。

また、Googleスライドでは図形の枠線の色もカスタマイズできるため、塗りつぶしの透過と線の明度の組み合わせによって、強調の度合いを細かく調整できます。

プレゼンにおける図形の透過活用は、単なる「見栄えの良さ」だけでなく、情報の優先順位を視覚的に伝えるツールでもあります。聞き手がどこに注目すべきかを直感的に理解できるようになれば、プレゼンの伝わり方が劇的に変わりますよ。

5. トラブルシューティング:透過がうまくいかないときの対処法

5-1. 透過設定がリセットされる原因と回避策(色変更時に注意)

Googleスライドで図形を透過させたあと、「色だけちょっと変えたいな」と思って変更すると、せっかく設定した透明度がゼロに戻ってしまうことがあります。

これは、Googleスライドの仕様によるもので、透過と色の設定が連動しているためなんです。具体的には、「塗りつぶしの色」→「カスタム」→「⊕(カスタムカラーの追加)」で透過を調整して「OK」を押した時点で、その色と透明度が1セットとして保存されます。

ところが、その後に別の色を選ぶと、新たにその色が「不透明な状態」で適用されてしまうため、以前の透過設定が無効になるわけです。

この問題を避けるためには、色を変更するタイミングで一緒に透明度も再設定することが大切です。つまり、「色を変えたい」と思ったら、もう一度「カスタム」から色と透明度をセットで調整して、「OK」で確定しましょう。

ちょっと面倒かもしれませんが、この方法を覚えておけば、透過が勝手に消えるイライラも減りますよ。

5-2. 塗りつぶしが反映されない/見えない時のチェックポイント

「図形を透過したはずなのに、なぜか何も変わらない…」「そもそも塗りつぶしの色が適用されていないみたい…」こんな場面、けっこうあるんです。

まずチェックしたいのは図形がアクティブになっているかどうか。図形を選んだときに青い枠が表示されていない場合、ツールバーの「バケツアイコン(塗りつぶし)」が出てこないんです。この状態だと当然、色も透過も変更できません。

また、透過の調整は「塗りつぶしの色」→「カスタム」→「⊕」からしかできないため、カスタム設定に入らずに標準カラーを選んでしまうと、透明度の調整項目が出てきません

それともう一つ。図形の背後に画像や他の要素がないと、透過していても見た目に変化がないように見えることもあります。透過はあくまで「背後の要素を見せるための機能」なので、背景が白一色などの場合、透過していても何も見えずに「失敗した?」と思ってしまうかもしれません。

そんな時は、一度図形を動かしてみると、ちゃんと透過できているかが確認できますよ。

5-3. スライドテーマとの相性による見え方の違い

Googleスライドのテーマによっては、透過の効果が思ったよりも目立たないことがあります。特に、背景がグラデーションになっていたり、白ベースの淡いデザインテーマでは、図形の透過がうまく馴染みすぎてしまって、「あれ?透過できてない?」と感じるかもしれません。

また、テーマによっては図形の境界線や影が自動的に追加されることもあり、透過された部分との見え方に差が出やすくなります。このような視覚的な違和感が生まれるのは、スライドテーマが図形の見た目に影響を与えているためです。

これを解決するには、一度「背景を単色に設定」したスライドを作って、透過の効果を確認してみるのがオススメ。そして、テーマの装飾が干渉していない状態で図形の透過を調整し、その後に元のテーマに戻すようにすれば、必要に応じて見た目を微調整しやすくなります。

ちょっとひと手間ですが、透過の「本当の見え方」を正しく確認するには、この方法がとっても役に立ちますよ。

6. 裏技・代替手段:図形以外の透過方法も知っておこう

Googleスライドでは図形の透明度をスライダーでリアルタイムに調整できる機能がなく、画像と同じような操作性を期待していた人には少し使いづらく感じるかもしれません。

そこで今回は、図形の代わりになる裏技的な透過テクニックを3つ紹介します。「図形に透明度が設定できなくて困った……」という方にとって、目からウロコの解決方法になるかもしれませんよ。

6-1. Google Drawingsを使って図形を画像化→透過

Googleスライド単体では図形の透過に制限がありますが、Google Drawings(図形描画)を使えば、もっと柔軟に透過処理ができます。

たとえば、Google Drawingsに図形を挿入し、「塗りつぶしの色」からカスタムカラーを選択。そこで透明度を調整してから、完成した図形をPNG形式でダウンロードすれば、背景が透明な状態の図形画像を作ることができるんです。

その画像をGoogleスライドに貼り付ければ、見た目は完全に透過された図形と同じ。この方法は、透過度を正確にコントロールしたいときや、他のプレゼン資料にも使いまわしたいときにもぴったりです。

ちなみに、図形描画で作成した内容はGoogleスライド内でも「挿入」→「図形描画」から直接作ることができるので、手間をかけずにそのまま編集もできますよ。

6-2. Canvaやremove.bgなど外部ツールで透過画像を作成する方法

もっと本格的に透過処理をしたい場合は、Canvaremove.bgといった外部のデザインツールや画像編集サービスを活用するのもオススメです。

Canvaなら、図形だけでなくテキストやアイコンなどを組み合わせたデザインを作成し、背景透過PNGでエクスポート可能。remove.bgは、画像から背景だけを自動的に削除して透過画像に変換してくれるサービスで、特に写真の切り抜きに便利です。

こうしたツールを使えば、Googleスライドだけでは実現が難しい高度なビジュアル表現が簡単にできてしまいます。無料プランでも十分に使えるので、試してみる価値は大いにありますよ。

6-3. 図形の代わりに画像を使ってスムーズに透過させるテクニック

実は、図形の透過にこだわるよりも、透過された画像を図形の代わりに使ってしまうという考え方もアリです。

たとえば、PhotoshopやIllustratorで作成した透明度付きの図形画像をスライドに貼り付ければ、Googleスライド上でも自然に透過された見た目が再現できます。

また、前述したGoogle DrawingsやCanvaで作った図形画像を使えば、透過処理だけでなくデザイン性の高いスライドづくりも目指せます。

「図形に透明度がないから…」と悩む前に、発想を転換してみましょう。画像という形に変換してしまえば、透過処理の自由度も一気にアップします。

6.4. まとめ

Googleスライドの標準機能だけでは、図形の透過にやや制限があるのは事実です。でも、Google Drawingsで図形を画像化したり、Canvaやremove.bgといった外部ツールを活用することで、柔軟かつ高度な透過処理が可能になります。

図形の代わりに透過画像を活用すれば、プレゼン資料のビジュアルクオリティもグンとアップしますよ。

「工夫しながら使う」ことが、Googleスライドをもっと便利に、楽しくするコツなんです。

7. 発展編:共同編集・共有時に注意すべき透過設定

Googleスライドで図形に透過設定を施すと、見た目もスッキリし、重なり合うデザインにも柔らかさが生まれますね。でも、この透過設定、実は「他の人とファイルを共有したとき」や「別の形式でダウンロードしたとき」、「スマホ・タブレットで編集するとき」に、思わぬズレが生じてしまうことがあるんです。この章では、そういったシーン別の注意点を詳しくお話しします。

7-1. 他ユーザーとの共同編集で透明度が変わってしまう問題

複数人でGoogleスライドを編集していると、「あれ?透過設定が変わってる?」と感じること、ありませんか?これはブラウザや端末の環境差、あるいは共同編集中の反映ラグによって起こる現象なんです。特に透過率を設定する際、Googleスライドでは「塗りつぶしの色」→「カスタムカラー」→「透明度スライダー」で調整しますが、共同編集者がこの設定に慣れていなかったり、うっかり上書き保存してしまうと、せっかくの微妙な透過調整が変わってしまうことがあります。

また、編集者によっては「カラーパレットから色だけを変える」という操作を行いがち。この場合、透過度の設定は初期値(=不透明)にリセットされてしまう仕様になっています。「カスタムカラー」で色と透明度をセットで設定するという仕組みを知らないと、透明感が消えてしまうのも無理はありません。

共同編集では、以下のようなルールを設けておくと安心です。

  • 透過設定済みの図形にはコメントやメモで「変更注意」と明記する
  • 編集前に「表示」→「バージョン履歴」で元の状態を保存しておく
  • チーム内で「透過はカスタムカラーから設定する」ことを周知する

これだけで、うっかりリセットによるトラブルをグンと減らすことができますよ。

7-2. PDF・PowerPoint形式でダウンロードした際の透過の挙動

「仕上げたスライドをPDFやPowerPointに変換して配布したい!」。そんなときにも図形の透過設定には注意が必要です。Googleスライドの透過処理は、Web上で最適化されており、ダウンロードした際の再現性には多少の揺らぎがあるんです。

たとえば、PDFに変換した場合、透過設定がそのまま反映されることが多いのですが、透過度が若干濃く見えることがあります。これはPDFビューア側の色処理やレンダリング設定が影響しています。また、Microsoft PowerPoint形式(.pptx)で出力した場合はさらに注意が必要です。PowerPoint側では透過設定が再現されないか、完全不透明として処理されるケースも。

安全に透過設定を活かしたい場合は、あらかじめ透過部分を画像化して貼り付けておくのがオススメ。「図形の透過を維持したい部分はPNG画像として書き出し→挿入」で、デザインが崩れる心配を減らせます。特に印刷物や資料配布でビジュアルの一貫性を保ちたいときは、この方法が安心です。

7-3. スマホ・タブレットで透過設定が反映されない時の対処法

最近では、スマホやタブレットからGoogleスライドを編集する方も増えてきましたよね。ところが、「あれ?図形の透過が効いてない…」と戸惑うことも。これは、モバイルアプリ版のGoogleスライドがデスクトップ版ほど機能が充実していないことに起因します。

具体的には、Android・iOS版のGoogleスライドアプリでは、図形の透過度を直接変更する機能は未実装です(2025年現在)。そのため、モバイル上ではあらかじめPCで設定された透過効果を「見る」ことはできても、「編集」や「再設定」することはできないのが現実です。

もしモバイル環境で透過がうまく表示されないと感じた場合、まずは次の点を確認しましょう。

  • 使用しているアプリが最新版かどうか
  • キャッシュをクリアして再読み込みしてみる
  • 透過設定された図形が他の図形や画像に重なっていないか

それでも不安な場合は、モバイルでは確認専用・編集はPCで行うというルールに切り分けるのがベスト。また、どうしてもモバイルで編集したいなら、Chromeブラウザを使って「PC版サイトを表示」という方法で透過設定にアクセスする裏技もあります。ただし、操作が小さくなってしまうので、細かい作業には不向きかもしれません。

8. おすすめカスタム設定とテンプレート活用術

Googleスライドで図形の透明度を自由に変えられるようになると、「もうちょっとプレゼンを見やすくしたいな」と思ったときに、すぐ対応できてとっても便利になりますよね。

でも実は、「同じ設定を毎回やり直すのってちょっとめんどくさいな…」って思うこと、ありませんか?そんなときに役立つのがカスタム設定テンプレートの活用

8-1. よく使う透過色を「カスタム」に保存して時短

たとえば「やさしい水色の半透明」を毎回使いたい場合、毎回カラーパレットを開いて、透明度を調整して…ってやるの、大変ですよね。

でもね、Googleスライドの塗りつぶしの色 → カスタム → ⊕(追加ボタン)を使えば、一度作った色と透明度を保存

ポイントは「透明度と色を同時に登録」すること。後から色だけ変えようとすると、透明度がリセットされちゃうから気をつけてね。

8-2. 透明度プリセットを使ったテンプレートの作り方

次におすすめなのが、「透明度プリセット」をあらかじめ使ったテンプレートの作成

たとえばプレゼンで「背景に薄くキーカラーを敷きたい」とき、毎回図形の透明度を設定するのって手間ですよね。

そんなときは、透明度20%、40%、60%など、よく使うパターンごとの図形をスライドに並べたテンプレートを一つ作っておくととってもラク。

あとはこのテンプレートをコピーして使うだけで、パッと見やすくて統一感のある資料が完成しちゃいます。

8-3. プレゼン資料用「透過図形パレット」事例紹介

ここでちょっと、実際に活用されている「透過図形パレット」の事例をご紹介しますね。

ある小学校の先生は、授業用スライドに「図形パレット」をあらかじめ配置しているそうです。たとえば、「赤い円 70%透過」は強調したいときに、「青い四角 30%透過」は補足情報に…というふうに、用途別に図形を使い分けているんです。

また、企業のマーケティングチームでは、プレゼンテンプレートの冒頭に「透過色パターン集」のスライドを1枚入れておきます。これをカラーパレット代わりに使うことで、どの資料でも同じトーン&マナーが保てるように工夫しているんですね。

このように、あらかじめ透明度別の図形を準備しておくだけで、毎回の資料作成がぐっと時短になるし、見た目も統一されてプロっぽく仕上がります。

9. まとめ:図形の透過で、伝わる・魅せるスライドを作ろう

Googleスライドで図形を透過させることは、一見すると難しそうに感じるかもしれません。なぜなら、画像のように「透明度を変更するオプション」が最初から表示されていないからです。多くの人がこの違和感に戸惑い、「あれ?図形は透明にできないの?」と感じてしまうのは自然なことなんです。

でも安心してください。ちょっとした工夫で、図形も思い通りに透過させることができます。大事なのは、「塗りつぶしの色」→「カスタム」→「透明度スライダー」という操作の流れを覚えること。これさえ押さえてしまえば、プレゼン資料がぐんと見やすく、伝わりやすくなります。

たとえば、重要なキーワードを強調したいとき、その背後に薄く色を重ねるだけで、視線を自然と誘導することができますよね。あるいは、画像の上に透明な図形をのせて、やわらかい雰囲気や情報の整理をしたいときにも透過は大活躍します。

また、透明度を変更する際はカラーパレットやカラーコードも同時に設定できるのが便利です。ただし、後から色を変えると透明度がリセットされてしまうので、最初の調整時に色もまとめて決めるのがコツです。この仕様はちょっとした落とし穴なので、気をつけましょうね。

さらに、一度設定した透過色は「カスタムカラー」として保存されるので、次回からは手間なく同じ設定が使えるというのも嬉しいポイントです。プレゼンごとにブランドカラーやテーマカラーがある人には、特にありがたいですよね。

ただ、リアルタイムで透明度の変化を見られないのは、少し残念な部分かもしれません。「OK」ボタンを押すまで結果が分からないので、納得いく仕上がりにするには何度か調整が必要になることも。それでも、一度慣れてしまえば、この操作も特にストレスには感じなくなるはずです。

Googleスライドは無料で使えるのに、使いこなせばプレゼンの完成度を大きく高めることができるツールです。図形の透過というテクニックを身につけるだけでも、スライド全体の印象がぐっと洗練されます。ほんの少しの手間で「伝わる・魅せる」スライドが作れるって、ちょっとワクワクしませんか?

さあ、次のスライドづくりではぜひこの透過テクニックを活用して、みんなが「あっ!」と目を留めるプレゼンに挑戦してみてくださいね。