「アヒージョってどうやって食べるのが正解?」と迷ったことはありませんか?見た目はシンプルでも、実は奥深いマナーや楽しみ方がある料理なんです。本記事では、アヒージョの基本から本場スペイン流の食べ方、美味しさを引き出すコツ、さらには残ったオイルの活用法まで、初心者にも分かりやすく丁寧にご紹介します。
1. アヒージョとは?知っておきたい基礎知識
1-1. アヒージョの語源と由来|「アヒル」ではありません!
「アヒージョ」と聞いて、「アヒル?」と一瞬思ってしまう人、けっこういるかもしれませんね。
でも安心してください。アヒージョはアヒルとはまったく関係ありません。
実は「アヒージョ(ajillo)」という言葉は、スペイン語の「ajo(アホ)」が語源で、これは「ニンニク」を意味します。
つまり、アヒージョは「ニンニク風味の」や「ニンニクを使った料理」という意味を持っているんですよ。
本場スペインでは「ガンバス・アル・アヒージョ」(エビのアヒージョ)など、具体的な食材名をつけて呼ばれることも多いです。
名前の由来を知ると、なんだかもっと親しみが湧いてきますね。
1-2. どんな料理?オリーブオイル×ニンニクの魔法
アヒージョとは、オリーブオイルとたっぷりのニンニクで具材を煮込む、スペイン発祥の小皿料理のことです。
イメージとしては「煮込み料理」と「オイル煮」の間くらい。
使われるのはエビやキノコ、タコなどの魚介類や野菜が中心で、それらを低温のオイルでコトコト煮込むことで、素材のうまみがオイルにじわ〜っと溶け出します。
アヒージョの一番のポイントは、「オイルそのものが主役」というところ。
具材を楽しむのはもちろんですが、旨味がたっぷり移ったオイルこそが一番のごちそうなんです。
特に最近の日本では、居酒屋やバルなどでも定番メニューになってきましたよね。
見た目の華やかさも手伝って、女性人気も高く、グツグツと熱々で登場する演出に心も踊ります。
1-3. 本場スペインと日本での位置づけの違い
アヒージョはもともとスペイン・アンダルシア地方を中心に親しまれてきたタパス(小皿料理)の一種です。
タパスとは、食事というよりはお酒と一緒に楽しむ軽食やおつまみのようなもの。
本場ではバルに立ち寄って、お酒を飲みながら1〜2皿のタパスをつまむというのが定番のスタイルです。
そのため、アヒージョも「ごはんのおかず」ではなく、ワインやビールと楽しむ前菜として提供されることが多いです。
一方、日本ではアヒージョが「メイン料理の一つ」として親しまれています。
特にバゲットと一緒に食べるスタイルが定着しつつあり、パンをオイルに浸して食べるのが日本流の楽しみ方とも言えますね。
また、最近は和風の具材や味付けを取り入れた「和風アヒージョ」も登場し、日本独自の進化を遂げているのも特徴です。
1-4. 代表的な食材例とバリエーション(エビ・タコ・キノコ・チーズなど)
アヒージョの魅力のひとつは、使える食材がとても豊富なことです。
中でも代表的なのは、やっぱりプリプリのエビ。
「ガンバス・アル・アヒージョ」は世界中で愛される定番メニューです。
ほかにも、タコやホタテなどの魚介類、マッシュルームやエリンギ、しめじなどのキノコ類、さらにはブロッコリー、パプリカ、アスパラなどの野菜も相性抜群。
ちょっと変わり種としては、カマンベールチーズやベーコン、砂肝を使ったアヒージョも人気がありますよ。
また、最近では牡蠣のアヒージョや和牛を使ったアヒージョといった高級志向のバリエーションも登場しています。
特に「鉄板Bistro Lisian」では、和牛を使ったアヒージョが人気メニューとなっていて、素材にこだわる大人の味わいが楽しめます。
こんなに自由度が高く、しかもオイルにうまみがたっぷりしみ出すから、バゲットに浸して食べるのが本当に絶品なんです。
2. アヒージョの正しい食べ方|本場スタイルを体験しよう
2-1. 食べる順番は「オイル→具材」がおすすめな理由
アヒージョをおいしく食べるコツは、まずオイルを味わうことから始まります。実は、本場スペインでは「オイルを先に楽しむ」のがマナーなんですよ。なぜかというと、オリーブオイルには具材の旨味がたっぷりと溶け出しているからです。例えば、海老やマッシュルームの出汁が溶け込んだアヒージョのオイルは、まさに「旨味の宝庫」。そのままスプーンで一口味わってみると、「あ、これだけで一品になる!」と感じるはずです。
オイルの味を楽しんでから、次に具材をいただくと、味の重なりがより一層引き立ちます。オイル→具材の順番を守るだけで、アヒージョがもっとおいしくなるんです。
2-2. バゲットの正しい使い方|どれくらい浸す?
アヒージョと一緒に提供されることが多いのが「バゲット(フランスパン)」ですね。でも「どれくらいオイルに浸していいの?」と迷う人も多いのではないでしょうか。実は、バゲットはオイルを味わうための道具のような存在。本場でもパンをしっかり浸して食べるのが一般的です。
バゲットの端を持って、オイルに5〜10秒ほどしっかりと沈めるのがコツ。パンの中にオイルがじんわりと染み込んだら、口に運びましょう。外はカリッと、中はとろっとしたオイルの香りと旨味が口いっぱいに広がります。具材を乗せて一緒に食べるのもおすすめです。まさに、スープのように味わうアヒージョ体験になりますよ。
2-3. オイルの残し方マナー|スペインと日本の違い
アヒージョを食べた後に残るのが、たっぷりのオリーブオイル。「全部飲み干すべき?」と悩む方もいますが、スペインと日本ではマナーが異なります。
本場スペインでは、オイルを残さずすべて食べるのが基本。パンに浸したり、別の料理に使ったりして、最後の一滴まで味わいます。家庭でも「もったいない精神」が強く、再利用する文化もあるんです。
一方、日本のレストランや居酒屋では、無理して全部食べる必要はありません。とはいえ、オイルを楽しむ料理だからこそ、残すのはもったいない!パンを追加して、できるだけ楽しむのがスマートな食べ方ですよ。
2-4. 具材の取り方にマナーはある?トング・フォーク・手づかみの判断基準
アヒージョの具材をどうやって取るかって、意外と迷いますよね。トングやフォーク、または手づかみ——どれが正しいのでしょうか?
レストランやバルでは、基本的にはトングや小さなフォークを使いましょう。特に共用のアヒージョをシェアしているときは、マナーとしても必須です。個別の取り分けが前提のカジュアルな場であれば、自分のフォークを使うのもOK。
家庭での食卓では、バゲットでつまんだり、手づかみで食べるスタイルもアリ。子どもと一緒に楽しむ場合は、熱々のオイルに注意して、小皿に取り分けてから食べさせましょう。シーンに合わせて、清潔さと食べやすさを優先すれば、どの方法でも大丈夫です。
アヒージョは「自由に楽しむ」のが魅力のひとつ。でも周囲への気配りを忘れなければ、どんな食べ方でも大丈夫なんです。
3. アヒージョをもっと美味しく食べるコツ
3-1. 最初の一口は香りを味わおう|にんにくの芳香効果
アヒージョの魅力は、なんといってもにんにくとオリーブオイルが織りなす芳醇な香りです。お皿がテーブルに置かれた瞬間、立ち上る湯気と一緒にふわっと香ってくるにんにくの匂い。この時点で、すでに「美味しさの半分」は始まっているといっても過言ではありません。
実は、にんにくの香りには食欲を高める働きがあることが知られています。これを芳香成分「アリシン」といいます。アヒージョを口に運ぶ前に、そっと鼻に近づけて香りをじっくりと楽しむことで、より一層五感を使って味わう準備が整います。特にオイルがまだグツグツと煮えているうちに香りを嗅ぐと、その強さと深みが最大限に引き立ちます。
一口目は、ぜひ香りからスタートしてみてください。アヒージョという料理が、なぜ多くの人に愛されているのか、きっと体感できるはずです。
3-2. 冷める前に食べる!アヒージョの“適温”とは
アヒージョをもっと美味しく味わうために大切なのが、「温度」です。グツグツと音を立てて煮えているうちは、見た目にも食欲をそそりますよね。でも、あまり時間が経って冷めてしまうと、オイルの香りや味が感じにくくなってしまいます。
理想の食べごろは、オイルがまだ熱を保ちつつも、口の中を火傷しない程度の約60〜70℃前後。この温度帯で食べることで、具材の旨味が染み出たオリーブオイルの風味がしっかりと感じられます。
特に注意したいのが、熱すぎて舌をやけどしてしまうこと。アヒージョは熱々で提供されますので、最初のひとくちは、ふうふうと冷ましながら慎重に。でも、あまり時間を置きすぎると、オイルが冷えて固まり、香りや口当たりが損なわれます。
美味しく味わうためには、「冷める前に、だけど焦らず」が鉄則ですよ。
3-3. オリーブオイルの選び方|エキストラバージン一択?
アヒージョを家庭で作る人にとって、気になるのがオリーブオイルの種類。一番に選ばれるのは「エキストラバージンオリーブオイル」ですが、これは本当に一択なのでしょうか?
結論から言えば、香りとコクを楽しみたいならエキストラバージンが最適です。低温圧搾で作られたこのオイルは、オリーブの果実のフレッシュな風味がギュッと詰まっていて、アヒージョの主役といっても過言ではありません。にんにくや魚介、キノコなど、どんな素材とも調和しながら、深い味わいを生み出してくれます。
ただし、加熱に弱いという特徴もあるため、中温(160〜180℃)程度で調理するのがベスト。もし高温調理になりがちな方やコスパを重視したい方は、ピュアオリーブオイルやサラダオイルとのブレンドも選択肢に入れてみましょう。
とはいえ、本格派の味を楽しみたいなら、エキストラバージンの芳香をぜひ体験してみてください。
3-4. ワインやビールと合わせるときのポイント
アヒージョをさらに美味しくしてくれる存在、それがお酒です。とくに、オリーブオイルのコクとにんにくの風味は、ワインやビールとの相性が抜群なんですよ。
まずワインなら、辛口の白ワインがおすすめです。シャルドネやソーヴィニヨン・ブランのように、フレッシュでキレのある味わいは、アヒージョの濃厚なオイルをすっきりと洗い流してくれます。
赤ワインを合わせたい場合は、軽めのピノ・ノワールなどが好相性。ただし、ガーリックが強いと赤ワインが負けてしまうことがあるので、選ぶときは慎重に。
ビールなら、苦味の効いたIPAやラガー系がぴったりです。冷たい泡とホップの香りが、熱々のアヒージョとコントラストを生み出し、口の中がさっぱりとリセットされます。
そして忘れてはいけないのがパンとの組み合わせ。オイルに浸したバゲットは、ワインやビールの風味を引き立てる名脇役。お酒とアヒージョとパンの“黄金トリオ”で、ちょっと贅沢なおうち時間を過ごしてみてくださいね。
4. 残ったオイルの活用術|無駄にしないアレンジ術
アヒージョを楽しんだあとのオリーブオイル、皆さんどうしていますか?
「もったいないけど、どう使っていいか分からない」そんな声をよく聞きます。
でも大丈夫!アヒージョのオイルには食材の旨味がギュッと詰まっていて、アレンジの宝庫なんです。
今日は、翌日もアヒージョの余韻を楽しめる、とっておきの活用方法をご紹介しますね。
4-1. パン以外に使える!ごはん・うどん・じゃがいも活用法
アヒージョといえばバゲットが定番ですが、それ以外にもぴったりな食材はたくさんあります。
たとえば、温かいごはんにそのままかけて「ガーリックライス風」にしてみてください。
味付けは不要。海老やキノコの旨味が溶け込んだオイルがごはんに絡んで、口いっぱいに風味が広がります。
次におすすめなのがゆでたうどん。
シンプルな釜玉うどんの要領で、オイルを絡めるだけでOK。
お好みで卵黄をトッピングすると、まるで洋風カルボナーラうどんに早変わりです。
さらに、蒸したじゃがいもとの相性も抜群。
皮ごと蒸したじゃがいもを半分にカットし、アヒージョの残りオイルをたっぷりかけてみてください。
とろっと溶けたチーズをのせてオーブンで焼けば、簡単ガーリックポテトグラタンの完成です。
4-2. 翌日にリメイク|炒め物・パスタ・リゾットに
アヒージョのオイルは翌日の料理に活用してこそ真価を発揮します。
たとえば、野菜炒めやチャーハンの油代わりに使うと、手間なく風味豊かなおかずができます。
特にピーマンやナス、パプリカなどの夏野菜とは相性抜群ですよ。
もう一つの定番がパスタ。
茹でたパスタにアヒージョオイルを絡めて、少量の粉チーズとブラックペッパーをかけるだけで、レストランのような味わいに。
具材がエビやタコだった場合、シーフードパスタにするのもおすすめです。
さらに、残ったごはんでリゾットにしてみてください。
フライパンでオイルを温め、ごはんとコンソメスープを加え、軽く煮詰めるだけ。
最後に粉チーズとパセリをふれば、簡単だけど手の込んだような一品になりますよ。
4-3. 食材別おすすめ活用レシピ(エビ、キノコ、タコの例)
アヒージョに使った食材ごとにおすすめの活用レシピがあります。
たとえばエビなら、オイルごとガーリックシュリンプ風に炒め直して、レモンをひと搾り。
ごはんにのせればハワイ風プレートランチがすぐに完成します。
キノコがメインだった場合は、残ったオイルを使ってホットサンドにするのがイチオシ。
キノコとチーズをパンに挟んで、オイルを塗って焼くだけで香ばしくてジューシーなホットサンドになります。
タコを使ったアヒージョのオイルは、ポテトサラダに活用してみましょう。
茹でたじゃがいもをマッシュし、刻んだタコとオイルを加えて混ぜるだけ。
ガーリックと魚介の香りが絶妙に絡み合い、おつまみにもぴったりな一品になりますよ。
4-4 まとめ
アヒージョの残りオイルは、最後の一滴まで楽しめる「万能調味料」です。
ごはんやうどん、じゃがいもなどの主食系にも合いますし、炒め物やパスタ、リゾットにも大活躍。
食材によってアレンジを変えれば、毎回新しい味わいに出会えます。
今日の晩ごはんのヒントに、ぜひ取り入れてみてくださいね。
5. アヒージョを家庭で楽しむ方法
5-1. 自宅で作る場合のポイント(スキレット・耐熱皿)
アヒージョをおうちで楽しむときに、まず大事なのが調理器具の選び方です。
定番はスキレット。厚みがあり、熱をしっかりキープしてくれるので、オリーブオイルの中で食材がじっくり煮込まれて、旨味がグンと引き出されます。
例えば、直径16〜18cmのスキレットなら、エビやマッシュルームなどの食材をたっぷり入れても余裕がありますよ。
スキレットがない場合は、オーブン対応の耐熱皿でも大丈夫。ガス火で加熱する場合は底が厚めのものを選ぶと焦げにくく安心です。
また、IHの場合は「IH対応」の表記を確認しましょう。
アヒージョは「熱々で出す」のが命なので、器ごと食卓に出せるデザインを選ぶと見た目もおしゃれで楽しくなります。
5-2. スーパーで買える!おすすめ食材と市販オイル
アヒージョは食材選びが楽しいお料理です。スーパーで手に入る食材で、十分に本格的な味を出すことができますよ。
例えば、エビ・マッシュルーム・ブロッコリーは彩りも良くて人気の組み合わせです。冷凍のむきエビなら下処理も簡単ですし、マッシュルームも生のものを使えば香りが引き立ちます。
そのほかにも、ベーコン・ミニトマト・ホタテの貝柱などもおすすめです。どれもオリーブオイルとの相性が抜群で、味に奥行きを与えてくれます。
オイルはエキストラバージンオリーブオイルを使うのがベストですが、最近は「アヒージョ用オイル」も市販されています。
カルディや成城石井などでは、にんにく・ハーブ・唐辛子がブレンドされたオイルが瓶詰で売られていて、とっても便利です。これ一本で味が決まるので、料理初心者にもおすすめですよ。
5-3. 子どももOK?辛くしないアレンジ法
アヒージョといえば、ピリッとした唐辛子がアクセント。でも、小さなお子さんにはちょっと辛すぎることもありますよね。
そんなときは唐辛子を入れずに作るだけで大丈夫。にんにくの香りとオイルの旨味だけでも十分においしく仕上がります。
また、オリーブオイルに少しだけバターを加えると、まろやかさがアップして子どもが食べやすい味になります。ブロッコリーやウインナーなど、子どもが好きな食材を加えると、家族みんなで楽しめるおかずになりますよ。
食べるときはパンにつけるのが定番ですが、ご飯にかけてもおいしいんです。
5-4. ホームパーティで出すときの演出アイデア
アヒージョは見た目も華やかなので、ホームパーティの主役にもぴったりです。
まず、卓上コンロやカセットコンロでぐつぐつ煮えたまま提供すれば、香りも楽しめて、ライブ感が出ます。
スキレットや小さなココット皿に人数分を分けて出すのも、おしゃれで気が利いている印象になりますよ。
パンを添えるなら、スライスしたバゲットを少しトーストしてカリッとさせるのがおすすめ。オイルにしっかり浸して食べると、まさに本場の味に近づきます。
さらに、彩り野菜を添えるとテーブルが華やかに!赤・黄色のパプリカやズッキーニ、ミニトマトなどを使ってカラフルに仕上げてみてください。
そして、飲み物も忘れずに。白ワインやスパークリングワインとの相性がとてもいいので、おもてなし感がぐっとアップします。
6. 飲食店でアヒージョを頼むときのポイント
6-1. アヒージョが美味しいお店の見分け方
アヒージョは、ただのオイル煮ではありません。食材の鮮度、オイルの香り、そして提供スタイルが味の決め手です。だからこそ、注文するお店選びがとっても大事なんです。
まず注目したいのが「にんにくとオリーブオイルの香り」です。注文して運ばれてきたときに、ふわっと香ばしい香りが鼻に抜けたら、それは良いアヒージョの証拠。にんにくが焦げていたり、逆に香りがしない場合は、火加減や仕込みに問題があるかもしれません。
さらに、メニュー構成を見て「魚介や和牛など、素材にこだわっているか」をチェックしてみましょう。たとえば、難波にある「鉄板Bistro Lisian」では、和牛を使ったアヒージョを提供しています。素材に自信があるからこそ、こういった特別な食材を使えるんですね。
最後にポイントなのが、オイルの量です。具材がしっかり浸かっていて、ぐつぐつ煮立っているスタイルが理想。オイルが少なくて具材が乾いているようでは、アヒージョの醍醐味が半減してしまいますよ。
6-2. 提供時の温度・器に注目する理由
アヒージョは「熱々」であることが大前提です。注文したら、オイルがぐつぐつと泡立っている状態で運ばれてくるかをしっかり確認しましょう。このグツグツがないと、香りも立ちませんし、食材に火が通っていない可能性もあります。
また、使われている器にも注目です。耐熱のスキレットや小さな陶器製のカスエラ(スペインの土鍋)で提供されていると、本格的なスタイルと言えます。これなら最後まで熱々の状態で楽しめますし、オイルも冷めにくいんです。
もし、ステンレスやプラスチックの容器で出てきたら、ちょっと注意が必要です。本場のアヒージョはそのまま火にかけられる容器で提供されるのが一般的。器の種類だけでも、お店のこだわりが見えてくるんですよ。
6-3. 実は和牛アヒージョや牡蠣アヒージョも人気!
アヒージョと言えば、エビやマッシュルームをイメージする方が多いかもしれませんね。でも最近は、ちょっと贅沢な食材を使ったアヒージョも大人気なんです。
中でも注目したいのが「和牛アヒージョ」。例えば、大阪・難波の「鉄板Bistro Lisian」では、和牛を贅沢に使ったアヒージョを提供しています。和牛の脂がオリーブオイルに溶け込むことで、なんとも言えないコクが生まれるんですよ。パンにそのオイルをたっぷり染み込ませて食べれば、もう絶品!
また、「牡蠣のアヒージョ」も見逃せません。冬場のメニューとして登場することが多く、濃厚な牡蠣の旨味がオイルに溶け出して、まるで海のエッセンスを味わっているかのようです。臭みがなく、ふっくら仕上がっている牡蠣を使っているお店なら間違いありません。
このように、アヒージョは素材次第で全く違った楽しみ方ができるお料理です。いつものエビやキノコも美味しいけれど、ちょっと特別な食材にもチャレンジしてみてくださいね。
7. よくあるQ&A|初心者がつまづきやすいポイントを解決!
7-1. 食べ残しのオイル、持ち帰ってもいいの?
アヒージョを食べたあと、たっぷり残るオリーブオイルを見て「これ、持って帰っていいのかな?」と思ったこと、ありませんか?
実は、お店によっては持ち帰りを断られる場合もあります。
というのも、オリーブオイルは空気に触れると酸化しやすく、持ち運び中にこぼれてしまうリスクも高いため、安全上の配慮でNGにしているところがあるんです。
ただし、中には専用の容器に入れてくれるお店もあるので、食べきれなかったときはスタッフさんに気軽に聞いてみるのがベストです。
また、もし自宅でアヒージョを楽しんでいるなら、残ったオイルは再利用もできます。パスタに絡めたり、炒め物に使ったりと万能です。
ただし加熱後のオイルは劣化しやすいので、早めに使い切るのがポイントですよ。
7-2. オイルが跳ねるのはなぜ?食べるときの注意点
アヒージョを食べようとしたとき、「ジュッ!」とオイルが跳ねてびっくりした経験、ありますよね。
これはオリーブオイルが高温で加熱されているために起こる現象で、食材の水分がオイルに入ると一気に蒸発して跳ねやすくなるんです。
特に、エビやマッシュルームのように水分が多い食材は注意が必要です。
安全に楽しむためには、提供直後のアヒージョにはすぐに手をつけず、少し待ってから食べ始めるのがコツ。
また、パンやスプーンでそっと具材を引き上げて、熱さを確認してから口に運ぶと安心です。
お店によっては耐熱皿の下に敷物を用意してくれることもあるので、テーブルに直接触れないように注意して楽しんでくださいね。
7-3. アヒージョはヘルシー?カロリーと脂質を考える
「アヒージョってオリーブオイルたっぷりだけど、ヘルシーなの?」と気になりますよね。
実は、オリーブオイルは他の油に比べて健康効果が高いとされており、悪玉コレステロールを下げるオレイン酸が豊富です。
しかし!油であることには変わりないので、カロリーはやはり高め。
例えば、一般的なアヒージョ1皿でおおよそ300〜500kcalほどになることもあります。
加えて、パンをオイルにたっぷり浸して食べると、摂取する脂質はさらに増えることになります。
とはいえ、脂質も適量なら体にとって大切な栄養素。
「週に1回くらいのご褒美メニュー」として楽しむのが賢い付き合い方です。
気になる方は、具材に野菜や魚介を多めにしたアヒージョを選ぶとバランスが取りやすくなりますよ。
7-4. ニンニクが苦手でも食べられる?工夫の仕方
アヒージョの香りの主役といえばニンニクですが、なかにはニンニクが苦手という方もいますよね。
でも、大丈夫!実はちょっとした工夫でニンニクの強さを和らげることができるんです。
たとえば、ニンニクを丸ごと入れて煮込むだけにすると、風味は残りつつ辛みや刺激はかなり抑えられます。
また、自宅で作る場合は、ニンニクをオイルに漬けて香りづけだけにするのもおすすめの方法です。
お店で食べるときは、スタッフに「ニンニク少なめで」とお願いしてみましょう。
最近ではニンニク控えめのアヒージョを出すお店も増えてきていますので、無理せず自分に合った楽しみ方を見つけてくださいね。
8. まとめ:アヒージョを100%楽しむための3つのポイント
アヒージョは、ただの「オイル煮」ではありません。食べ方を知るだけで、驚くほど美味しさが広がる料理なんです。
ここでは、誰でもすぐに実践できて、おうちでもお店でもアヒージョを100%楽しめるようになる3つの大切なポイントを、やさしくまとめてみました。
1. まずはオイルを味わうことからはじめよう
アヒージョを食べるとき、いきなりエビやキノコに手を伸ばしていませんか?
でもね、本場スペインでは「オリーブオイルを先に味わう」のがマナーなんです。
このオイルには、具材から出たエキスやにんにくの風味がぎゅっと詰まっていて、実はアヒージョの主役ともいえる存在。
まずはそのオイルを小皿にとって、香りを楽しみながら、バゲットに少しずつ浸して食べてみましょう。
すると、具材の美味しさがもっと深く感じられるようになりますよ。
2. バゲットは“おまけ”じゃない!オイルの相棒です
アヒージョには、よく小さなフランスパン(バゲット)が添えられていますよね。
これはただの飾りではありません。このパンこそ、オイルを余すところなく楽しむための大事なアイテムなんです。
ちぎったパンをオイルにたっぷり浸し、とろりと染み込んだところでパクリ。
これだけでワインが進む最高の一皿になります。
パンが足りなくなったときのために、追加バゲットをお願いしておくのもおすすめですよ。
3. 残さず味わって!オイルまで食べきるのが粋
「オイルは残すもの」と思っていたら、ちょっともったいないかも。
本場スペインでは、オリーブオイルを残さず食べきるのが当たり前なんです。
バゲットにしっかり染み込ませるもよし、お皿に残ったオイルにチーズやパスタを加えてアレンジするのも最高です。
とくにアヒージョ専門店やビストロでは、和牛や魚介の旨味がたっぷりと溶け込んだ贅沢なオイルが使われていることも多く、最後まで味わう価値がありますよ。
このように、アヒージョを本当に美味しくいただくには、オイルを中心に考える食べ方がカギになります。
バゲットと一緒に香りやコクを楽しんだり、最後の一滴まで活用したり。
ちょっとした工夫で、あなたのアヒージョ体験はきっと変わります。
さあ、今夜はオリーブオイルを主役にしたアヒージョを、思いっきり楽しんでみませんか?
アヒージョの“真の美味しさ”がきっとわかるはずです。

