「引き出しや収納ボックスを買ったのに、仕切りがズレたりサイズが合わなかったり…」そんな経験はありませんか?せっかく整えたのに見た目も使い勝手もいまいちだとストレスになりますよね。実はその悩み、厚紙で仕切りを手作りすれば解決できるんです。この記事では、厚紙を使った仕切りの基本的な作り方から、用途別のアイデア、強度アップや見た目を工夫するテクニックまでをわかりやすくご紹介します。
1. はじめに:仕切りが必要な理由、既製品が合わない理由とは?
収納ケースや引き出しを使うときに、多くの人が最初に悩むのが「仕切りのサイズが合わない」という問題です。市販の仕切りは、無印良品やニトリなどでも手軽に購入できますが、必ずしも自宅のケースや引き出しにぴったり合うとは限りません。例えば、幅が少し余ってしまったり、高さが合わずに浮いてしまったりすると、収納するたびに不快感を覚えることになります。
また、見た目も大切で、サイズが合わない仕切りを無理に使うと、かえって雑然とした印象を与えてしまうのです。こうした小さな違和感は、毎日使うたびに積み重なり、「片付けてもスッキリしない」というストレスの原因になってしまいます。だからこそ、自分の持ち物や収納場所に合わせた仕切りを用意することが、快適な暮らしにつながるのです。
1-1. よくある収納ストレス(ズレる・サイズ合わない・見た目が悪い)
例えば、机の引き出しに文房具を入れたとき、仕切りが少しでも小さいと、中のペンやクリップが仕切りの下をすり抜けて混ざってしまいます。また、コスメやアクセサリーを収納するときも同じで、仕切りがずれてしまうとせっかく並べても一瞬でごちゃごちゃになってしまいます。
既製品は「Sサイズ」「Mサイズ」など規格で作られているため、ほんの数ミリのズレでも「カタカタ動く」「すき間が気になる」といった不満が出やすいのです。さらに、仕切りの素材によっては見た目がチープになってしまうこともあります。
特に透明なプラスチック製は便利ですが、中身がごちゃついて見えることが多く、「きれいに整えたい」という人には不向きです。このように、サイズや見た目の合わない仕切りは、片付けても「すぐに崩れる」ストレスを生んでしまいます。
1-2. なぜ厚紙で自作する人が増えているのか?
最近では、こうした既製品の不満を解消するために「厚紙で仕切りを自作する」人が増えています。厚紙なら、収納ケースの幅・奥行き・高さに合わせて自由に調整できるので、ジャストサイズの仕切りが作れるのです。実際に、記事内でも「無印良品のベロアケース」を例に紹介されていましたが、厚紙をカットして組み立てるだけで、ぴったりサイズの仕切りが完成していました。
しかも、作り方はシンプルで、定規とカッターさえあれば10分程度で完成します。接着剤も不要で、厚紙を十字に組み合わせるだけで自立するため、ズレる心配もほとんどありません。また、厚紙のまま使うのも良いですが、デザインペーパーや布を貼れば、インテリアに合わせたおしゃれな仕切りに変身させることもできます。この自由度の高さこそが、厚紙仕切りが人気を集める大きな理由です。
2. 事前準備:材料・道具・環境を整えよう
厚紙で仕切りを作る前に大切なのが、きちんとした準備です。
作業に必要な材料や道具をそろえておくと、途中で手を止めずにスムーズに進められます。
また、安全に作業するための工夫や、代用できる素材を知っておくとより安心です。ここでは、仕切り作りに役立つ準備について詳しく紹介します。
2-1. 必要な材料リスト(厚紙の厚さや種類も具体的に)
仕切りを作るために欠かせないのは厚紙です。
一般的には「0.7mm~1.0mm程度の厚紙」が扱いやすく、カッターで切るときも力を入れすぎずにきれいに仕上がります。
文具店や100円ショップで販売されているボール紙や画用紙タイプの厚紙がぴったりです。仕上がりをおしゃれにしたい場合は、クラフト紙調やカラー厚紙を選ぶと見栄えも良くなります。
材料として必要になるのは以下のとおりです。
・厚紙(幅と高さに合わせてカットできるサイズ)
・定規(30cm以上あると便利)
・カッター(文房具用でもOK、よく切れる刃を用意)・カッターマット(机を保護し、安全に作業できる)
接着剤や両面テープは不要ですが、仕上げにデザインペーパーや布を貼ると、強度も増して見た目もきれいになります。お子さんが使う予定なら、明るい色や模様の厚紙を使うと喜ばれます。
2-2. 道具と作業スペースのポイント(安全に作業するために)
道具はシンプルですが、扱い方を工夫すると安全で快適に作業できます。
カッターは必ずカッターマットの上で使用し、刃を立てすぎないようにしましょう。一度に切ろうとせず、少しずつ力をかけると刃が滑らず安心です。
作業スペースは明るい場所を選び、机の上を整理してから始めることが大切です。
また、切ったパーツやカッターの刃を置く場所を決めておくと、誤って触ってしまうリスクを減らせます。小さなお子さんが近くにいる場合は、作業中はそばに近づけないようにしてください。
もし厚紙をカットするのが不安なら、ハサミで切れる薄めの厚紙を選ぶと安心です。ただし、厚みが足りないと仕切りが反ってしまうことがあるので、用途に応じて使い分けましょう。
2-3. 使える素材の代用例(牛乳パック/段ボール/PPシートなど)
厚紙が手に入らないときや、もっと丈夫に仕上げたいときには代用素材を使うのもおすすめです。
・牛乳パック:手に入りやすく、適度な厚みと強度があります。表面がコーティングされているため汚れにくく、キッチン収納にもぴったりです。
・段ボール:強度があるので、大きめの収納ボックス用の仕切りに向いています。ただし厚みがあるため、カッターで切る際は力を入れる必要があります。
・PPシート(ポリプロピレンシート):100円ショップなどで手に入る半透明のプラスチックシートです。水や汚れに強く、文具やキッチンツールの仕切りとして長持ちします。・画用紙:小物ケースやアクセサリー用の軽い仕切りに便利です。扱いやすく色の種類も豊富なので、インテリアの雰囲気に合わせられます。
このように、用途や収納する物の重さに応じて素材を選ぶと、より快適で長持ちする仕切りを作ることができます。「丈夫さを重視したい」「デザインを楽しみたい」など目的を考えて、ぴったりの素材を選んでみましょう。
3. 作りたい仕切りの種類を決めよう【用途別アイデア集】
厚紙で仕切りを作るときに、最初に考えたいのが「どんな形にするか」ということです。同じ仕切りでも形によって、向いている収納物や使い勝手が大きく変わります。ここでは代表的な4つの仕切りパターンを紹介し、それぞれの特徴や活用シーンを分かりやすく説明します。用途に合った仕切りを選ぶことで、作業の効率もアップし、収納の満足度もぐっと高まります。
3-1. 十字型(自立型)仕切り【初心者向け定番】
厚紙仕切りの中でもっともシンプルで定番なのが十字型(クロス型)の仕切りです。縦と横に切れ込みを入れた厚紙を交差させるだけで完成するので、初めて挑戦する人にも安心です。例えば、A4コピー用紙を半分にカットした厚紙を2枚用意し、それぞれ中央に切れ込みを入れて差し込むと、四角形のスペースが簡単にできあがります。
この仕切りのメリットは自立する構造にあるため、箱や引き出しの中で倒れにくい点です。ペットボトルを立てて収納したいときや、食器棚で小皿を分けたいときなどにも活用できます。また、強度を上げたい場合は、切れ込み部分を補強テープで補強すると長持ちしやすくなります。
3-2. 格子状(マス目型)仕切り【アクセサリー・文具用】
文房具やアクセサリー、小さな雑貨を収納したいときには格子状(マス目型)の仕切りが役立ちます。これは複数の厚紙を交差させてマス目を作る方法で、細かいアイテムを仕分けるのに最適です。例えば、ペンや消しゴム、クリップなどを種類ごとに分けて収納すると探す手間がなくなります。アクセサリーならリング、ピアス、ネックレスを個別のマス目に入れることで、絡まったり紛失したりしにくくなります。
作り方はシンプルで、厚紙に等間隔の切れ込みを入れ、それぞれを交差させて組み合わせます。箱の大きさに合わせてマス目のサイズを調整できるのも魅力です。例えば100均の収納ボックスに合わせて仕切りを自作すれば、市販の仕切りよりもピッタリとフィットします。
3-3. 一方向仕切り(本・ノート・長物に)
本やノート、定規やカッターのように細長いアイテムを収納するときは、一方向だけに仕切りを作るのがおすすめです。縦または横に仕切りを設けることで、スッキリ整列させながら取り出しやすくなります。
例えば、B5サイズのノートを立てて収納する場合、仕切りがないと横に倒れてしまいやすいですが、一方向の仕切りがあればしっかり区切られて整理できます。また、仕切りの幅を調整すれば、漫画本や文庫本、雑誌などサイズの違うものでもきれいに並べられます。さらに、ラップやアルミホイルなどのキッチン用品を収納するときにも便利で、取り出しやすさが格段に向上します。
3-4. 可動式/差し替え型(収納物に応じて変化)
収納するものが頻繁に変わる場合には可動式・差し替え型の仕切りがおすすめです。これは、あらかじめ切れ込みを多めに入れた仕切り板を用意し、必要に応じて差し替えられるようにする方法です。例えば、同じ引き出しに日用品を収納していて、季節ごとに内容が変わるようなケースでは、固定仕切りだと不便になりがちです。そんなとき可動式なら、入れる物のサイズに合わせて簡単にレイアウトを変えられます。
具体的には、厚紙の板を数枚用意し、5cm間隔などで複数の切れ込みを入れておきます。使うときに必要な位置で交差させれば、自由にスペースを調整できます。このタイプは応用範囲が広いので、学用品から裁縫道具、さらにはキッチンツールまで幅広く活用できます。収納物に合わせて柔軟に使えるのが大きな魅力です。
4. 作り方ステップ解説【十字型・格子型共通手順】
4-1. Step①:収納場所を測る(幅・奥行・高さの測定ポイント)
まず最初に大切なのは収納場所のサイズを正しく測ることです。幅・奥行・高さをきちんと押さえておかないと、せっかく作った仕切りが大きすぎて入らなかったり、小さすぎてガタついてしまう原因になります。例えば、引き出しの内寸を測るときは、メジャーを引き出しの奥までしっかり当てて測りましょう。
このとき外寸ではなく「内寸」を意識することが重要です。また、高さを測るときは、仕切りを入れたあとに小物が立てやすいかどうかも考えておくと失敗が少なくなります。特に化粧品ボトルや調味料のように高さがあるものを入れる場合は、仕切りの高さを低めにして出し入れしやすいように工夫すると便利です。
4-2. Step②:設計図を描く(方眼紙やアプリ活用のすすめ)
次にやることは簡単な設計図を描くことです。「頭の中でイメージして作ろう」とすると、カット寸法を間違えたり、パーツが合わなくなったりしやすいのです。おすすめは、方眼紙に実寸スケールで書いてみる方法です。方眼紙なら1マス=1cmなどと決めれば、幅や奥行きが直感的にわかりやすくなります。
もし紙に書くのが面倒であれば、スマホやタブレットのノートアプリや図面作成アプリを使っても構いません。例えば「GoodNotes」や「Notability」といったアプリなら、寸法を入力しながら配置を考えることができます。設計図を残しておけば、後で同じサイズの仕切りを追加したいときにも役立ちます。
4-3. Step③:厚紙をカットする(寸法ミスを防ぐテクニック)
設計図ができたら、次は厚紙をカットします。ここで大事なのは「切る前に線をはっきり引いておくこと」です。鉛筆やシャープペンシルで薄く印をつけるだけだと見えづらく、カッターの刃が曲がってしまいやすいのです。そこで定規とカッターマットを使って、長い直線をしっかり引きましょう。
また、カッターで一度に深く切ろうとせず、数回に分けて少しずつ刃を入れると、端がきれいに仕上がります。寸法を間違えないようにするには、切る前に「幅」「奥行」「高さ」の寸法を声に出して確認するのも効果的です。これは工作の現場でもよく使われる「ダブルチェック」の習慣で、家庭でも十分役立ちます。
4-4. Step④:切れ込みを入れる(深さと間隔のコツ)
厚紙のパーツが揃ったら、次は切れ込みを入れる作業です。切れ込みの深さは、だいたいパーツの高さの半分を目安にすると、組み合わせたときにピタッとはまります。深すぎると強度が落ち、浅すぎると組み合わせが不安定になってしまうのです。
また、切れ込みの間隔は、仕切りをどれくらい細かく分けたいかによって変えましょう。例えば文房具を整理するなら5cm間隔、調味料の小瓶なら8〜10cm間隔など、入れるものに合わせて調整すると使いやすくなります。カッターで切れ込みを入れるときは、最初に鉛筆で位置を印しておくと正確に仕上がります。
4-5. Step⑤:パーツを組み立てる(ズレ防止の工夫)
最後にパーツを組み立てる作業です。十字型でも格子型でも、切れ込み同士を差し込むだけで立体的に仕切りが完成します。しかし、このときにありがちなのが「少し傾いてしまう」「ぐらついてしまう」というトラブルです。これを防ぐには、組み立てる前に全てのパーツの切れ込みが同じ深さになっているか確認することが重要です。
さらに、仕切りを引き出しに入れたあと、もし少し隙間がある場合は、両面テープや滑り止めシートを使って固定すると安定します。これで引き出しを開け閉めしてもズレにくく、ストレスなく使える仕切りになります。
5. アレンジ・応用テクニック
5-1. 見た目をおしゃれにする装飾アイデア(布・折り紙・マスキングテープ)
厚紙の仕切りは実用的ですが、そのままだと少し味気なく見えてしまうことがあります。そんなときに役立つのが布・折り紙・マスキングテープを使った装飾です。例えば、無地の厚紙に100円ショップで手に入る北欧柄の布を貼ると、一気にインテリアに馴染むおしゃれな仕切りに変身します。
折り紙を使えば、和柄や幾何学模様などデザインのバリエーションが広がり、子ども部屋用の仕切りにもぴったりです。マスキングテープは貼り直しができるので、季節や気分に合わせてデザインを変えられるのが魅力です。
小花柄のテープで春らしく、モノトーンのテープで大人っぽく、とアレンジを楽しめます。見た目にこだわることで、ただの仕切りがお気に入りのインテリア小物に早変わりします。
5-2. 耐久性アップのための補強方法(接着剤・透明テープ・裏打ち)
厚紙は扱いやすい反面、繰り返しの使用で角が折れたり、強度が落ちてしまうことがあります。そのため、仕切りを長く使うためには補強がとても大切です。最も手軽なのは接着剤を使う方法です。折り目や重ね部分に木工用ボンドを薄く塗り、しっかりと乾かすと強度がぐんと増します。また、角の部分には透明テープを貼るのがおすすめです。
特にクリアタイプのテープを使えば目立たず、破れやすい箇所をきれいに保護できます。さらに強度を求める場合は、仕切りの裏に薄い段ボールや厚紙を裏打ちする方法があります。A4サイズのクリアファイルを開いて芯材として貼ると、軽量で丈夫な補強材になり、見た目もすっきりします。ちょっとした工夫で毎日の使用に耐えられる仕切りに仕上げられます。
5-3. 汚れ防止&防水加工(ラミネート・クリアファイル利用術)
紙で作った仕切りは、使っているうちに手垢や水滴で汚れが気になることがあります。そんなときに便利なのがラミネート加工です。家庭用のラミネーターを使えば全面をコーティングでき、表面がつるつるになって水や汚れを簡単に拭き取れるようになります。
ただし、ラミネーターを持っていない場合も安心してください。クリアファイルを利用する方法があります。例えば、クリアファイルを切り開いて厚紙の表面にかぶせ、両面テープや接着剤で固定すると、即席の防水カバーが完成します。
また、ファイルを差し込むだけでも一時的な保護になります。この方法はコストも安く、作り直しも簡単なので特におすすめです。ラミネートやクリアファイルを使えば、飲み物を近くに置く机上収納にも安心して利用でき、実用性が格段にアップします。
6. 用途別アイデア実例集
6-1. 引き出し(文具・事務用品)の整理に
引き出しの中は、気を抜くとすぐに消しゴムやペン、クリップなどの細かい物でごちゃついてしまいます。既製品の仕切りを使うとサイズが合わず、どうしても隙間ができたり高さが合わなかったりします。そんなときに役立つのが厚紙で作る仕切りです。
引き出しの内寸を測り、ジャストサイズに合わせて仕切りを設置すれば、ペンはペン、付箋は付箋ときちんと居場所を決められます。例えば、無印良品の「ポリプロピレン収納ケース」やIKEAの引き出しユニットにも応用可能で、厚紙の組み合わせ方を工夫すれば縦長のペンも転がらず、細かいクリップも混ざりません。毎日使う文具の整理が整うと、仕事や勉強の効率もぐっと上がります。
6-2. アクセサリーボックスや小物収納に
アクセサリーはネックレスやピアス、指輪など形や大きさがバラバラで、ひとつのケースにまとめると絡まったり見つけにくくなりがちです。そこで厚紙仕切りをアクセサリーボックスに合わせて作ると、リング専用の小さな区画や、ネックレス用の長い区画を作れるのでとても便利です。
実際にベロア素材のケースに仕切りを設置すると、ショップで販売されているような見栄えになり、収納している時間さえ楽しくなります。また、腕時計やブレスレットなど少し大きめのアイテムも仕切りの位置を調整すれば専用スペースを作ることができます。ジュエリーの種類ごとに整理すると、出かける直前でも迷わずサッと選べるのが大きなメリットです。
6-3. 工具・メイク用品の仕分けに
工具箱の中やメイクボックスの中も、細長い物や小さな部品が多く、どうしても乱雑になりがちです。例えばドライバーやレンチ、ネジや釘などをまとめて入れてしまうと探すのに時間がかかります。そこで厚紙で縦横に仕切りを設けて整理すれば、工具は工具、ネジはネジと一目で分かるようになります。
同じようにメイク用品も、マスカラやリップ、アイシャドウのパレットなどサイズに合わせて仕切れば、毎日のメイク時間がスムーズに。特に化粧品はケースごとに形が違うため、仕切りを自作することでジャストサイズにできるのが大きな利点です。厚紙なら汚れても取り替えやすいので、衛生面でも安心です。
6-4. 子ども用おもちゃ・知育教材収納に
子どものおもちゃや知育教材は、小さなブロックやカード、折り紙、色鉛筆など種類が多く、まとめて収納するとすぐに混ざってしまいます。そこで厚紙仕切りを活用してジャンルごとに分けると、子ども自身が遊び終わった後に片付けやすくなります。
例えば、LEGOブロックを色ごとに仕切っておくと「赤はここ」「青はここ」と自然に分類できるようになります。また、フラッシュカードやパズルのピースを仕切りで分ければ、失くしてしまうリスクも減ります。
おもちゃ箱や収納ケースをそのまま使うよりも視認性が高くなるため、遊びや勉強への集中力も向上します。厚紙なので安全性も高く、子どもと一緒に「仕切り作り」そのものを工作の一環として楽しむこともできます。
7. よくある失敗と対策
7-1. サイズが入らない/合わない
厚紙の仕切りを作るときに一番多いのがサイズが合わないという失敗です。特にA4やB5の引き出し、無印良品やニトリの収納ケースなどは、メーカーごとに内寸が数ミリずつ違うことがあります。外寸だけを測って作ると「引き出しの中に入らない」「隙間が空きすぎて動いてしまう」といったことになりやすいのです。
対策としては、必ず収納ケースの内寸を定規やスチールメジャーでしっかり測ることが大切です。縦・横だけでなく、高さも忘れずに測りましょう。また、紙は思ったよりも厚みがあるので、1枚あたり0.5mm前後の厚みを考慮してサイズを微調整すると失敗が減ります。余裕を持たせたい場合は「実測値から2〜3mm小さめ」にカットしておくのがおすすめです。
さらに、仕切りを複数並べると誤差が大きくなりがちなので、最初に試作品を1つ作ってから全体を量産する方法も安心です。こうすることで「あと少し小さくした方がいい」などの修正が早い段階でできます。
7-2. 強度が弱くて倒れる
もうひとつの失敗例は仕切りの強度不足です。例えば厚さ0.3mm程度の工作用画用紙や、コピー用紙を重ねて使った場合は、仕切りがすぐに倒れてしまうことがあります。特にペンやハサミなど重さのあるものを収納するときに顕著です。
解決策としては厚さ1mm以上の厚紙を選ぶことが効果的です。お菓子の箱や段ボールをリメイクする人も多いですが、できれば「チップボール紙」や「パネルボード紙」のような製作用の硬い紙を使うと安心です。また、仕切り同士を十字に組み合わせる切り込み方式にすると、互いに支え合うので安定感が増します。
どうしても紙だけでは心配な場合は、折り目部分に布テープを貼って補強したり、底面に100均のプラスチックシートを敷いたりする方法もあります。これによって強度がぐんと高まり、長期間使える仕切りになります。
7-3. 組み立て時に破れる・裂ける
最後に多いのが組み立て時に破れる・裂けるというトラブルです。特に、カッターで切り込みを入れるときに刃が深すぎたり、組み込むときに力を入れすぎたりすると、せっかくの仕切りが台無しになってしまいます。
対策としては、まずカッターの刃は必ず新しいものを使うことが大切です。切れ味の悪い刃を使うと余計な力が入り、紙が裂けやすくなります。また、切り込みを入れるときは「収納する物の厚み」を考慮し、実際の厚紙の厚さよりもほんの少し広めに切ると組み立てやすくなります。
組み立て時には、無理に差し込むのではなく少しずつ揺らすようにして入れるのがコツです。どうしても裂けてしまう箇所は、あらかじめマスキングテープで補強しておくと破れにくくなります。ちょっとした工夫で仕上がりのきれいさも長持ち度も大きく変わります。
8. 手作りが面倒な人へ:代替案・半DIYの紹介
厚紙で仕切りを一から作るのは楽しいけれど、時間や手間を考えると「もう少しラクにできないかな」と思う人も多いものです。そんなときには市販アイテムをアレンジする方法や専用キットを取り入れるのがおすすめです。ここでは、100均や無印良品、ニトリの商品を活用する方法、そして厚紙仕切りのテンプレートやキットを使う方法を紹介します。
8-1. 100均・無印・ニトリの仕切りをアレンジ活用する方法
まず便利なのは100円ショップの収納グッズです。セリアやダイソーでは「仕切り板」や「収納ボックス用仕切り」が種類豊富に並んでいます。プラスチック製や紙製のものもあり、はさみでカットしてサイズ調整できるタイプもあるため、厚紙で一から作るよりも短時間で完成します。
例えば、ダイソーの「組み立て式仕切り板」は、横方向と縦方向を差し込むだけでマス目状の仕切りが作れます。コスメや文具の小分け収納にぴったりです。さらに、紙製の収納ボックスと組み合わせると見た目もすっきりします。
次に無印良品の仕切り板です。無印の「ポリプロピレン仕切板」は自由にカットでき、A4ファイルケースや引き出しに合わせて調整可能です。厚紙で作る手間がいらず、耐久性も高いのが特徴です。白や半透明のシンプルなデザインなので、部屋のインテリアに馴染みやすい点も魅力です。
また、ニトリの収納グッズも見逃せません。特に「整理トレー」シリーズは、さまざまなサイズ展開があり、引き出し内で自由に組み合わせて使えます。厚紙仕切りを作るよりも丈夫で、掃除のときもさっと取り出せるのがメリットです。
これらの市販アイテムをそのまま使うのも良いですが、さらにマスキングテープや布を貼ってカスタマイズすれば、オリジナル感を出せます。自分で作る楽しさと、既製品の手軽さを両立できる方法といえます。
8-2. 厚紙仕切りキット・テンプレートの利用
「100均や無印の商品ではサイズが合わない」という人には、厚紙仕切り専用のキットやテンプレートを利用するのもおすすめです。ネット通販では「仕切り作成キット」や「カット済み厚紙プレート」が販売されており、ハサミやカッターを使わなくても、差し込むだけで仕切りが完成する商品もあります。
特に便利なのが、あらかじめスリット加工された厚紙プレートです。好きな位置で差し込みを変えることで、収納する物のサイズに合わせて柔軟に区切れるため、文房具や手芸用品の整理に最適です。また、A4やB5サイズに合わせたテンプレートが付属する商品もあり、引き出しやケースにジャストサイズで収まるのがうれしいポイントです。
さらに、プリンターで印刷できる厚紙仕切りテンプレート(PDFデータ)を配布しているサイトもあります。これをダウンロードして厚紙に印刷すれば、自宅で手軽にオリジナル仕切りを作れます。テンプレートを活用すると、均等な幅やきれいなカットラインを簡単に再現できるため、仕上がりの満足度がぐんと高まります。
厚紙仕切りは完全DIYだけでなく、こうした半DIYの工夫を取り入れることで、手間を省きながらも自分好みの収納を実現できます。作業時間を短縮したい人や、きれいな仕上がりを重視する人に特におすすめの方法です。
9. まとめ:自分だけのピッタリ収納で快適生活を手に入れよう
市販の仕切りを探しても、ケースのサイズや高さにぴったり合うものがなかなか見つからないと感じたことはありませんか。合わないサイズの仕切りを無理に使うと、隙間ができて物が倒れたり、見た目がごちゃついたりと、かえってストレスの原因になることもあります。
そんな悩みを一気に解決してくれるのが、厚紙で作る自作の仕切りです。必要な道具は、厚紙、カッター、定規、カッターマットのたった4つ。接着剤も不要なので、思い立ったその日にすぐに作業に取りかかれるのがうれしいポイントです。
特に便利なのが、厚紙を十字に組み合わせる「自立型」の構造。この方法なら、引き出しや収納ケースにぴったりフィットするうえに、ぐらつきにくく、しっかり安定してくれます。たとえば「無印良品の重なるベロアケース」にも対応可能で、6等分や4等分など、自由に仕切りの数もカスタマイズできます。
さらに、切れ込みの数を多めに入れておくと、あとから仕切りのレイアウトを変えることも可能です。この柔軟性が、市販品にはない最大の魅力といえるでしょう。
小物入れの中がごちゃついてイライラしていた方も、自作の仕切りを使うことで、「これ、どこに置こう?」という迷いがなくなり、それぞれのアイテムに定位置が生まれます。すると不思議なことに、整理整頓が自然と習慣になり、暮らしの中の「探す時間」もグッと減るのです。
今ある収納スペースを最大限に活用して、あなたのライフスタイルに合った快適な空間をつくる。その第一歩が、この「厚紙仕切り」かもしれません。ぜひこの週末、お家の引き出しやケースのサイズを測って、あなただけの“ピッタリ仕切り”を作ってみてはいかがでしょうか。
手を動かして工夫を重ねた収納は、見た目の美しさだけでなく、使いやすさや気持ちの満足感にもつながります。「ちょうどいい」が実現した収納空間で、毎日の暮らしをもっと快適に、もっと楽しく整えていきましょう。