刑事告訴が受理される確率は何で決まる?ポイントと判断基準を解説

「刑事告訴はどれくらいの確率で受理されるのか?」と気になって検索されたのではないでしょうか。しかし、受理は単純な“%”で語れるものではなく、定義や前提条件を押さえなければ見通しを誤ります。

本記事では、受理の正確な意味から、受理可否を左右する要素、事件類型ごとの傾向、断られた場合の対処法までを体系的に整理します。

目次

1. 「刑事告訴が受理される確率」は%では出せない:まず“受理”の定義を揃える

「刑事告訴が受理される確率は何%ですか?」と聞きたくなる気持ちは、とてもよく分かります。
自分の被害がきちんと扱ってもらえるのか、不安になりますよね。
でもね、ここがとても大事なのですが、刑事告訴が受理される確率を、単純に%で出すことはできません。
なぜなら、「受理」という言葉が、実は人によってバラバラの意味で使われているからです。
まずはここをきちんと整理しないと、「思っていたのと違う」というすれ違いが起きてしまいます。

1-1. 受理/受領(預かり)/相談対応/立件/送致(送付)/起訴は全部別

まず大前提として、警察や検察の世界では、似ているようでまったく違う言葉がたくさんあります。
ここを混同すると、「受理されたはずなのに何も進まない」と感じてしまうのです。

たとえば、次の言葉はすべて別物です。

・受理
・受領(預かり)
・相談対応
・立件
・送致(検察庁への送付)
・起訴

まず「相談対応」は、警察署で事情を聞いてもらう段階です。
ここではまだ正式な告訴として扱われていません。

「受領(預かり)」は、告訴状をいったん受け取っただけの状態です。
これは法的な「受理」とは違います。
書類を預かっただけで、正式な告訴事件として登録されたとは限りません。

これに対して「受理」とは、警察が告訴として正式に取り扱うと決めた状態です。
ここが一つの大きな分かれ道です。

受理されると、警察には捜査義務と送致義務が発生します。
つまり、捜査を行い、最終的には検察庁へ事件を送らなければならないのです。

そして「送致」とは、警察が事件を検察官に引き継ぐことです。
たとえ犯罪が成立しないと判断しても、告訴事件であれば送致しなければなりません。

最後に「起訴」。
これは検察官が裁判にかけると決めることです。
ここまで進んで初めて刑事裁判になります。

つまり、「受理された=犯人が逮捕される」「受理された=起訴される」ではないのです。
ここをきちんと理解することが、とても大切です。

1-2. 受理の可否を決める3要素(要件・疎明・実務負荷)

では、どういう場合に告訴は受理されやすいのでしょうか。
大きく分けて、次の3つの要素がポイントになります。

① 法律上の要件を満たしているか。
② 犯罪事実の疎明ができているか。
③ 警察の実務負荷との関係。

まず①の「要件」です。
たとえば、名誉毀損罪や器物損壊罪のような親告罪は、「犯人を知った日から6か月以内」に告訴しなければなりません(刑事訴訟法235条)。
この期間を過ぎると、そもそも告訴ができません。
どれだけ怒っていても、法律上アウトなのです。

また、告訴権者であることも重要です。
被害者本人、あるいは一定の親族でなければ告訴できないケースもあります。
ここがずれていると、受理以前の問題になります。

次に②の「疎明」です。
「物的証拠がないと受理されない」と思われがちですが、そうとは限りません。
たとえば、1,000万円をだまし取られた詐欺事件で、直接的な契約書がなくても、メールのやりとり、送金履歴、目撃証言などを積み重ねて立件に至った例もあります。

つまり、完璧な証拠がなくても、犯罪の存在を具体的に説明できる材料があればよいのです。
逆に、「なんとなく怪しい」「ひどいことをされた気がする」だけでは難しくなります。

そして③が、とても現実的な問題です。
警察が受理すると、必ず検察庁へ送致しなければなりません。
しかも、公訴時効まで捜査義務が続く可能性があります。

たとえば、器物損壊罪は公訴時効3年、詐欺や窃盗は7年、傷害罪は10年です。
この期間、犯人が不明なら探し続けることになります。

さらに、刑事課には110番対応、逮捕案件(48時間以内に送致)、変死事案など多くの業務があります。
だからこそ、告訴は警察にとって「重い案件」なのです。

この3つがそろって、はじめて受理に近づきます。
単純な「確率」では測れない理由が、ここにあります。

1-3. 受理=ゴールではない(受理後に「送致→不起訴」で終わることもある)

ここが一番大事かもしれません。
受理はスタートであって、ゴールではありません。

受理されると、警察は捜査を行い、最終的に検察へ送致します。
しかし、その後に検察官が「不起訴」と判断することもあります。

たとえば、証拠不十分、嫌疑不十分、起訴猶予など、理由はいろいろあります。
親告罪で告訴が取り消された場合でも、警察は送致義務を負います。
それでも検察が起訴しないことは珍しくありません。

つまり、「受理された=必ず有罪になる」ではないのです。
ここを誤解していると、大きな落差を感じてしまいます。

だからこそ大切なのは、「受理される確率は何%か?」と考えるよりも、受理されるだけの内容と準備が整っているかを考えることです。
提出先を管轄警察署にする、平日の昼間に相談する、証拠を整理する、告訴期間を守る。
こうした一つ一つの積み重ねが、結果を左右します。

数字では表せないけれど、できることはたくさんあります。
焦らず、順番に整えていきましょうね。

2. 受理される前提条件チェック(ここで落ちると確率ゼロに近い)

刑事告訴が受理される確率を考える前に、まず絶対に確認しなければならないポイントがあります。
ここを外してしまうと、どれだけ内容が正しくても受理の可能性はほぼゼロになってしまいます。
いわば「スタートラインに立てるかどうか」のチェックです。
難しい法律の話に見えるかもしれませんが、大丈夫です。
一つひとつ、ゆっくり整理していきましょう。

2-1. 告訴権者の範囲(刑訴230〜233条のイメージ整理)

まず大前提として、「誰でも告訴できるわけではない」という点を理解することが大切です。
刑事訴訟法第230条から233条には、告訴できる人の範囲がはっきり定められています。

基本はとてもシンプルです。
犯罪によって害を受けた本人が告訴できます。
これが第230条の考え方です。

では、被害者が未成年だったらどうでしょうか。
その場合は、第231条により法定代理人(親など)が独立して告訴できます。
たとえば、15歳の子どもが名誉毀損の被害にあった場合、親が代わりに告訴できます。

さらに、被害者が亡くなってしまった場合には、第231条2項により配偶者、直系親族、兄弟姉妹が告訴できます。
ただし、被害者が生前に「告訴しない」と明確に言っていた場合はできません。

また、第233条では「死者の名誉毀損」の場合、親族や子孫が告訴できると定められています。

ここを間違えるとどうなるでしょうか。
告訴権がない人が出した告訴状は、法律上成立しません。
つまり、内容以前に門前払いになる可能性が高いのです。
「自分は本当に告訴権者なのか?」をまず確認しましょう。

2-2. 親告罪の告訴期間「6か月」(刑訴235条)

次にとても重要なのが「期間」です。
親告罪には6か月というタイムリミットがあります。
刑事訴訟法第235条により、「犯人を知った日から6か月」を過ぎると告訴できません。

親告罪の代表例としては、
・名誉毀損罪
・侮辱罪
・器物損壊罪
・過失傷害罪
などがあります。

ここでポイントになるのが「犯人を知った日」です。
名前や住所が分かった日、あるいは顔をはっきり認識し特定できる状態になった日が基準です。
なんとなく「この人っぽい」では足りません。

しかも、日数計算は初日を含みません。
翌日からカウント開始です。
最終日が土日祝なら翌営業日まで延びます。

この6か月を1日でも過ぎると、警察は受理できません。
どんなに証拠があっても、どんなに悪質でもです。
ここでアウトになれば、受理確率はゼロに近づきます。

2-3. 公訴時効と“逆算提出”の考え方(例:暴行・器物損壊・名誉毀損=3年)

「告訴期間」とよく混同されるのが公訴時効です。
これは検察官が起訴できる期限のことです。

たとえば、
・器物損壊罪:3年
・暴行罪:3年
・名誉毀損罪:3年
・詐欺罪・窃盗罪:7年
・傷害罪:10年
といった具合に、罪名ごとに違います。

警察は、告訴を受理すると必ず検察庁に送致しなければなりません
時効ギリギリで告訴されると、警察は非常に短い期間で捜査をまとめなければならず、現実的に困難になります。

そのため、実務では「時効直前の告訴」は消極的に扱われやすい傾向があります。
これが“逆算提出”という考え方です。
少なくとも数か月以上の余裕を持って提出することが、受理の可能性を高めるコツです。

2-4. 「事件から1年以内」が一つの実務目安になる理由(記憶・証拠・優先度)

法律に「1年以内」とは書いていません。
それでも、実務では事件から1年以内が一つの目安になりやすいです。

なぜでしょうか。
理由はとても現実的です。

第一に、記憶が薄れるからです。
被害者も目撃者も、時間がたつと細かい状況を正確に話せなくなります。
供述の信用性が下がります。

第二に、証拠が消えるからです。
防犯カメラ映像は通常、数週間から数か月で上書きされます。
データも削除される可能性があります。

第三に、警察の優先度の問題です。
刑事課は、110番対応、逮捕案件、変死事案など多くの業務を抱えています。
古い事件はどうしても優先順位が下がりやすいのです。

つまり、早ければ早いほど受理されやすくなります。
時間は、あなたの味方にも敵にもなります。

2-5. 返金・示談があっても「犯罪が消える」わけではないが、狙い(起訴)には影響

「お金を返してもらったから、もう犯罪じゃないですよね?」と聞かれることがあります。
答えはいいえです。
犯罪は消えません。

ただし、示談や返金は処分に大きく影響します。
特に親告罪では、告訴を取り消せば起訴できなくなります。
一方、非親告罪では、告訴を取り消しても検察官が起訴する可能性は残ります。

さらに重要なのは、警察は告訴を受理すると必ず送致義務を負うという点です。
示談が成立しても、その義務は消えません。
だからこそ、警察は慎重になります。

あなたの目的が「処罰」なのか、「返金」なのか、「謝罪」なのか。
ここをはっきりさせることが大切です。
目的によって戦略は変わります。

受理される確率を上げたいなら、法律上の条件をクリアし、期間を守り、証拠を整え、目的を明確にすること。
この土台が整って初めて、スタートラインに立てるのです。

3. 受理見込みセルフ診断(10分でHIGH/MID/LOWを見立てる)

「刑事告訴は受理される確率が低い」と聞いたことがあるかもしれませんね。
でもね、それは半分本当で、半分まちがいなんだよ。
警察が告訴を受理すると、必ず捜査をして、検察庁へ送致しなければならない義務が生まれます。
しかも、告訴を取り消しても送致義務は消えません。
だからこそ、警察は慎重になるのです。
つまり、受理されるかどうかは「運」ではなく、準備の完成度で大きく変わります。
ここでは、元刑事の実務感覚も踏まえながら、あなたのケースがHIGH(高い)・MID(普通)・LOW(低い)のどこに位置するのかを10分で見立てられるチェックポイントを解説します。
ひとつずつ、いっしょに確認していきましょう。

3-1. 犯罪類型は成立しそうか(民事トラブルに寄りすぎていないか)

まず大事なのは、「それは本当に犯罪かな?」という視点です。
たとえば、お金を貸したのに返してくれないというケース。
これが単なる約束違反なら民事トラブルです。
でも最初からだますつもりでお金を受け取っていたなら詐欺罪(刑法246条)になります。
この違いはとても大きいのです。
警察は「民事不介入」が原則なので、契約トラブルや慰謝料請求の話を持ち込んでも動きません。
逆に、暴行罪、傷害罪、詐欺罪、窃盗罪のように刑法に明確に書いてある犯罪であれば、告訴は現実味を帯びます。
「悔しい」だけでは足りません。
どの罪名が成立するのかを言語化できるかが最初の分かれ道です。

3-2. 被告訴人を特定できるか(氏名・住所不詳時の戦い方も含む)

次に重要なのは、相手を特定できるかどうかです。
警察がいちばん困るのは「誰を捜せばいいのかわからない」状態です。
氏名、住所、生年月日が分かっていればHIGHに近づきます。
でも安心してね。
すべて分からなくても、戦い方はあります。
たとえばネット上の名誉毀損なら、投稿アカウント名やURLを証拠として提出できます。
振込詐欺なら、送金先口座の名義や銀行名、支店名が重要です。
実際に、1,000万円をだまし取った「医師を名乗る詐欺事件」でも、メール履歴や送金記録を積み上げて逮捕に至っています。
つまり、完全特定でなくても、追跡可能な手がかりがあるかがポイントです。

3-3. 犯罪事実は特定できるか(いつ・どこで・何を・どうやって)

告訴状は「気持ちを書く手紙」ではありません。
必要なのは、事実の特定です。
いつ(日時)。
どこで(場所)。
誰が。
何をしたのか。
どうやって。
これが曖昧だと、警察は動けません。
「去年の春ごろ」「たぶん夜だった」では弱いのです。
具体的な日付、店舗名、防犯カメラの有無などを示せれば評価は上がります。
警察は受理後、必ず検察に送致しなければならないため、曖昧な事件は抱えたくありません。
ストーリーではなく、事実の積み木を積み上げることが大切です。

3-4. 被害(財産・身体・名誉)の裏付けがあるか

被害の裏付けも重要です。
財産被害なら振込明細や領収書。
身体被害なら診断書。
名誉毀損ならスクリーンショット。
器物損壊なら修理見積書。
こうした資料があると説得力が一気に高まります。
「証拠がないと無理」と思われがちですが、物的証拠が乏しくても立件された事例はあります。
目撃証言やメール履歴などの積み重ねで有罪に至ったケースもあるのです。
つまりゼロでなければいいのです。
間接証拠をどれだけ集められるかが勝負です。

3-5. 証拠の“第三者性”があるか(客観資料/ログ/目撃者)

あなたの証言だけだと、どうしても「言った言わない」になります。
そこで重要なのが第三者性です。
防犯カメラ映像。
LINEやメールのログ。
銀行の送金履歴。
目撃者の供述。
これらは客観資料として強力です。
刑事は、こうした資料をもとに供述調書を作ります。
第三者の証言が1人いるだけでも印象は大きく変わります。
あなた以外の目が見た証拠があるかどうか、ここは大きな分岐点です。

3-6. 早期提出か(時効・1年目安・証拠散逸)

時間はとても大事です。
親告罪なら「犯人を知った日から6か月以内」というルールがあります。
名誉毀損や器物損壊などがこれに当たります。
一方、詐欺や窃盗は非親告罪ですが、公訴時効があります。
器物損壊は3年。
詐欺・窃盗は7年。
傷害は10年。
そして証拠は時間とともに消えていきます。
防犯カメラの保存期間は短い場合が多いのです。
迷っている時間が、受理確率を下げることもあるのです。

3-7. 管轄・担当部署に合っているか(持ち込み先ミスで失点)

提出先を間違えると、それだけで印象が悪くなります。
原則は事件発生地を管轄する警察署です。
ネット上の名誉毀損なら、被害者の住所地を管轄する警察署でも可能です。
検察庁は、政治家や公務員の汚職など大規模事件を除き、通常は警察へ行くよう案内されます。
また、平日の昼間に刑事課へ相談するのが現実的です。
夜間や休日は人員が少なく、受理対応が難しいことがあります。
正しい場所・正しい時間に行くだけで成功率は上がります。

3-8. 「処罰意思」が明確か(単なる相談文になっていないか)

最後に、とても大事なポイントです。
告訴とは「犯人の処罰を求める意思表示」です。
単なる相談や被害報告ではありません。
「厳重な処罰を求めます」とはっきり書いてありますか。
ここが曖昧だと、被害届扱いになる可能性もあります。
告訴を受理すると警察は送致義務を負います。
だからこそ、本気度を示す必要があります。
そして、出頭要請や告訴人調書の作成にも協力する覚悟が必要です。
本気で処罰を求める姿勢が伝わるかどうかが、最後の分かれ目です。

4. 告訴状で落ちない必須パーツ(改正刑訴241条の要素を先取りで反映)

「刑事告訴 受理される確率」と検索しているあなたは、きっとこう思っていますよね。

どうすれば警察にちゃんと受理してもらえるの?。

何を書けば「これはちゃんとした告訴だ」と認めてもらえるの?。

実は、警察が告訴を受理すると必ず検察庁へ送致しなければならない義務が発生します。

つまり、告訴は警察にとって「重い仕事」なのです。

だからこそ、中身が弱い告訴状は避けられやすいのが現実です。

刑事訴訟法241条では、告訴は「書面又は口頭」で行うと定められています。

しかし、形式を満たしているだけでは足りません。

これから説明する「落ちない必須パーツ」を押さえておくことが、受理確率を高める大きなポイントになります。

4-1. 犯罪事実(構成要件→当てはめ→根拠資料)の並べ方

告訴状で一番大切なのは「犯罪事実」です。

ここが弱いと、どんなに感情を込めても受理されにくくなります。

ポイントは、構成要件 → 当てはめ → 根拠資料の順番で書くことです。

例えば詐欺罪なら、「欺いて財物を交付させた」という構成要件があります。

単に「だまされました」と書くのではなく、こう整理します。

① 被告訴人は「国境なき医師団の医師である」と虚偽の事実を述べた。

② その言葉を信用した告訴人は、令和◯年◯月◯日、指定口座に1,000万円を振り込んだ。

③ しかし被告訴人は医師ではなく、資金も難民支援に使われていない。

そして、ここに証拠資料を紐づけます。

・振込明細書。

・メールのやりとり。

・目撃者の供述内容。

物的証拠がなくても大丈夫です。

実際に、メール解析や送金履歴の追跡、常連客の証言などを積み重ねて立件された詐欺事件もあります。

大切なのは「警察が捜査しやすい形」に整理されていることです。

時系列がぐちゃぐちゃな告訴状は、それだけで敬遠されやすくなります。

4-2. 処罰を求める意思表示(弱い書き方・強い書き方)

告訴とは「犯人の処罰を求める意思表示」です。

ここが曖昧だと、単なる被害申告と変わらなくなります。

弱い例。

「厳正な対処をお願いします。」。

これでは「被害届」と大差ありません。

強い例。

「被告訴人を厳重に処罰されたく、本告訴に及ぶ。」

この一文があることで、はじめて告訴の体裁が整います。

特に親告罪では注意が必要です。

名誉毀損罪や器物損壊罪などは、告訴がなければ起訴できません。

しかも、犯人を知った日から6か月以内という期限があります。

この期限を過ぎると、もう告訴できなくなります。

だからこそ、意思表示ははっきり書きましょう。

4-3. 告訴人の連絡先・身元確認(本人確認で止まるケース対策)

告訴状を郵送すること自体は禁止されていません。

しかし、郵送だけで受理されることはほとんどありません。

なぜなら、警察は虚偽告訴罪を防ぐ義務があるからです。

そのため、必ず本人確認があります。

身分証の提示。

告訴人調書の作成。

ここで協力しないと「告訴人不協力」とされ、検察で不起訴になる可能性が高くなります。

つまり、せっかく勇気を出して告訴しても、意味がなくなってしまうのです。

対策としては、

・氏名。

・住所。

・電話番号。

・生年月日。

を正確に記載することです。

そして、平日の昼間に管轄警察署へ行くことです。

夜間や休日は刑事課員が不在のことも多く、相談すら進まない場合があります。

4-4. 法人の告訴・告発(商号・代表者・本店所在地の書き分け)

法人が告訴する場合は、個人とは書き方が違います。

正しい書き方は、

・商号(例:株式会社〇〇)。

・本店所在地。

・代表者名(代表取締役〇〇)。

この3点を明確に記載します。

代表者が告訴権者として署名押印する形になります。

曖昧な表記だと、「誰が告訴権者なのか」が不明確になり、補正を求められることがあります。

形式の不備で止まるのは、もったいないですよね。

4-5. 添付の基本セット(時系列表/証拠目録/相関図/損害一覧)

受理確率を上げる最大のコツは、「刑事が楽になる資料」を添付することです。

おすすめの基本セットは次の4つです。

① 時系列表

いつ、どこで、誰が、何をしたのかを一覧化します。

日付順に整理されているだけで、理解度が一気に上がります。

② 証拠目録

振込明細、メール、録音データなどを番号付きで整理します。

「別紙1 振込明細書写し」のように明確にしましょう。

③ 相関図

共犯者がいる場合は特に重要です。

共犯事件では、1人を知った時点で全員の告訴期間が進行します。

関係図をつけることで捜査の方向性が明確になります。

④ 損害一覧

被害額、発生日、支払方法を表にまとめます。

詐欺なら「令和◯年◯月◯日 1,000万円 振込」と具体的に書きます。

こうした資料が整っていると、「捜査すれば立件できそうだ」と判断されやすくなります。

逆に、感情だけが並んだ文章は後回しにされがちです。

4-6 まとめ

告訴が受理されるかどうかは、「本当に犯罪として成立しそうか」「捜査可能か」で判断されます。

警察は、受理すると必ず送致義務を負います。

だからこそ、慎重なのです。

受理確率を上げるためには、

・構成要件に沿った犯罪事実。

・明確な処罰意思表示。

・本人確認への協力。

・法人情報の正確な記載。

・整理された証拠資料。

この5つを押さえることが大切です。

告訴は勇気のいる行動です。

でも、正しい形で準備すれば、決して不可能ではありません。

焦らず、一つずつ整えていきましょうね。

5. 「証拠がないと受理されない?」の誤解を潰す:集め方の具体策

「証拠がないと警察は動いてくれないんですよね?」とよく聞かれます。

でもね、それは半分正しくて、半分まちがいなんだよ。

たしかに、警察は告訴を受理すると必ず捜査をして、検察庁に送致しなければならない義務が発生します。

だからこそ、慎重になります。

でも、「物的証拠がゼロ=受理されない」というわけではありません。

実際に、1,000万円をだまし取られた詐欺事件でも、最初は決定的な物証がなくても、目撃証言やメール解析、送金履歴の追跡によって逮捕・有罪に至ったケースがあります。

大事なのは、「今ある証拠」ではなく、「これから集められる証拠」まで見せられるかどうかです。

5-1. 物的証拠ゼロでもスタートできるケース/できないケース

まず安心してほしいのは、物的証拠がなくても告訴は可能だということです。

たとえば詐欺事件。

相手が「海外で医療活動をしている」とウソをつき、1,000万円を振り込ませたケースでは、最初に手元にあったのは被害者の話だけでした。

でも、そこから次の証拠を積み上げました。

・常連客の証言。

・被害者スマホ内のメール履歴。

・銀行の送金記録。

・振込先口座の資金移動。

こうして、物証が乏しい状態から立件に至っています。

一方で、どうしても難しいケースもあります。

それは、具体的な犯罪事実が特定できない場合です。

「なんとなく怪しい」「たぶんウソをついている」だけでは足りません。

いつ、どこで、誰が、何をしたのか。

ここが曖昧だと、警察も動きようがないのです。

5-2. 財産犯の証拠(振込明細・口座履歴・領収書・レシート・契約書)

詐欺罪や横領罪、窃盗罪のような財産犯では、お金や物の動きが重要です。

具体的には次のようなものが武器になります。

・銀行の振込明細書。

・口座の取引履歴。

・クレジットカード明細。

・領収書やレシート。

・売買契約書や借用書。

たとえば1,000万円の詐欺事件では、送金履歴が突破口になりました。

振り込んだ事実が客観的に確認できれば、次は口座の流れを追跡できます。

警察は金融機関に照会をかけ、資金の移動先を特定します。

つまり、あなたが用意するのは「最初の一歩」になる資料でいいのです。

完璧な証拠セットをそろえる必要はありません。

5-3. 位置・移動の証拠(防犯カメラ/交通系IC利用情報/車両の走行情報〔Nシステム等〕)

「そこにいた証拠」は、とても強い材料になります。

たとえば。

・店舗の防犯カメラ映像。

・駅の改札の交通系ICカード利用履歴。

・高速道路のNシステム(自動車ナンバー自動読取装置)。

これらは、個人では取得できないことが多いです。

でも、「この時間帯にこの場所にカメラがあります」と言語化できれば、警察は差押えや照会を行えます。

つまり、「証拠を持ってくる」だけでなく、「証拠の在りかを示す」ことも重要なのです。

5-4. 連絡の証拠(メール・LINE・着信履歴・通話録音・日記メモ)

詐欺や脅迫、ストーカー事案では、やり取りの記録が核心になります。

・メール全文。

・LINEトーク履歴。

・着信履歴。

・通話録音データ。

・当日の出来事を書いた日記やメモ。

実際の事件でも、被害者のスマホから抽出したメールが決定打になりました。

「アフガニスタンで治療中だ」という虚偽発言が残っていたのです。

データは消さないでください。

機種変更前に必ずバックアップを取りましょう。

小さなメモでも、後から供述の信用性を補強する材料になります。

5-5. ネット名誉毀損・侮辱の証拠(URL入りスクショ+トップページ+前後文脈の全印刷)

SNSや掲示板の書き込みは、親告罪にあたることが多いです。

名誉毀損罪や侮辱罪ですね。

しかも、書き込みが削除されない限り、告訴期間は進行しないという特殊性があります。

証拠化のポイントは次のとおりです。

・URLが入ったスクリーンショット。

・投稿単体だけでなくトップページも保存。

・前後の文脈を含めて全体を印刷。

投稿一部だけを切り取ると、「文脈が違う」と反論される可能性があります。

だから、画面全体を押さえるのです。

そして、削除前に確保すること。

時間との勝負です。

5-6. 口頭トラブルの証拠(陳述書・説明書・複数人の署名押印・文字起こし)

「言った・言わない」の争いはつらいですよね。

でも、方法はあります。

・詳細な陳述書を作る。

・日時、場所、発言内容を具体的に書く。

・目撃者がいれば署名押印をもらう。

・録音があれば文字起こしをする。

証言は立派な証拠です。

実際に、常連客の証言が詐欺事件の立証に大きく貢献しました。

供述調書として形にすることで、証拠能力が高まります。

「証拠がない」とあきらめる前に、証言を整理する作業をしてみてください。

5-7. 「警察が取れる証拠」を先に言語化する(受理後に収集できるルート提示)

ここが一番大事です。

警察は告訴を受理すると、必ず検察庁に送致しなければなりません。

公訴時効が完成するまで捜査義務が続くこともあります。

器物損壊なら3年。

詐欺や窃盗なら7年。

傷害なら10年です。

だからこそ、警察は「本当に立件できるか」を見ています。

ここで有効なのが、次の説明です。

「この銀行に照会すれば送金履歴が取れます。」。

「この店の防犯カメラに映っています。」。

「交通系ICカードの履歴があります。」。

つまり、受理後に取得可能な証拠ルートを提示するのです。

これは単なる感情論ではなく、具体的な捜査計画になります。

警察にとっても、「動ける事件」だと判断しやすくなります。

証拠がないのではありません。

まだ集めきれていないだけです。

一つずつ、積み上げていきましょう。

6. 事件類型別:受理されやすさの傾向と“刺さる資料”

ここからは、事件の種類ごとに「どうすれば受理されやすくなるのか」を、やさしく、でもしっかり解説していくね。

警察は、告訴を受理すると必ず捜査し、検察庁へ送致しなければならない義務を負います。

しかも、告訴が取り消されても送致義務は消えません。

だからこそ、警察は慎重になります。

でもね、ポイントを押さえた資料を出せば、受理の可能性はぐっと上がります。

事件ごとに「刺さる資料」は違うんだよ。

6-1. 詐欺(刑法246条):信用獲得の経緯と金銭移動の一本化

詐欺罪は、非親告罪です。

つまり、告訴がなくても起訴は可能です。

でも、だからといって何も準備せずに受理されるわけではありません。

大事なのは、「どうやって信用させたのか」と「お金がどう動いたのか」です。

例えば、医師を名乗り「海外の難民治療に資金が必要だ」と嘘をつき、1,000万円を振り込ませた事件では、決定的な物証が乏しくても立件できました。

その理由は、①目撃証言、②メール解析、③送金履歴の追跡がそろっていたからです。

詐欺では、銀行の振込明細はとても強い証拠になります。

さらに、LINEやメールでのやり取りも重要です。

警察が「物的証拠がない」と言っても、間接証拠を積み上げれば動きます。

特に、送金先口座から別口座への資金移動まで整理できていると、刑事はとても動きやすくなります。

詐欺は公訴時効が7年です。

時間がたつほど捜査は難しくなります。

だから、証拠は時系列で一本のストーリーにまとめてあげることが大切なんだよ。

6-2. 横領(刑法252条):管理委託関係と返還拒否の証拠

横領は、「預けていたものを返してくれない」犯罪です。

ポイントは、管理を任せていた事実があるかどうかです。

単なる貸し借りとの区別が重要になります。

たとえば、会社の経理担当者が会社資金を私的に流用したケースでは、社内規程や職務分掌表が強い証拠になります。

また、返還を求めたのに拒否された証拠も大事です。

内容証明郵便やメールでの返還請求履歴があると、警察は刑事事件として判断しやすくなります。

横領も非親告罪なので告訴は必須ではありませんが、受理されれば送致義務が発生します。

だからこそ、警察が「民事では?」と迷わないように、委託関係をはっきり示す資料が必要です。

6-3. 窃盗(刑法235条):占有・管理状況と防犯カメラ導線

窃盗罪も非親告罪で、公訴時効は7年です。

でも、被害届だけだと積極的に捜査されないこともあります。

告訴にすることで、警察には捜査義務と送致義務が発生します。

重要なのは、「誰が管理していたか」です。

たとえば、自転車盗難や置き引きの場合、防犯カメラの映像があるかどうかで対応が変わります。

カメラの位置、犯人の移動経路、時間帯を整理して提示できれば、刑事は動きやすいです。

占有状況が曖昧だと、立件が難しくなります。

「確かに自分が管理していた」と客観的に言える資料をそろえようね。

6-4. 暴行(刑法208条)・傷害(刑法204条):診断書+受傷機転+目撃者

暴行と傷害の違いは、けがの有無です。

傷害罪の公訴時効は10年です。

まず絶対に必要なのが診断書です。

受傷日と症状が明記されたものを用意しましょう。

次に、「どうやってけがをしたのか」という受傷機転の説明が大事です。

さらに、目撃者がいれば大きな力になります。

第三者の供述は、警察が立件判断をする際にとても重要です。

居酒屋でのトラブルのようなケースを検察庁へ直接持っていっても、第一次捜査権は警察にあるとして受理されないのが通常です。

だから、発生場所を管轄する警察署へ、平日の昼間に行くのがコツです。

6-5. 名誉毀損(刑法230条)・侮辱(刑法231条):拡散範囲と同定(アカウント特定)

名誉毀損や侮辱は親告罪です。

犯人を知った日から6か月以内に告訴しないといけません。

ただし、ネット投稿は削除されない限り「継続中」と扱われます。

つまり、投稿が残っていれば告訴期間は進行しません。

とても重要なのは、誰が書いたのかを特定できるかです。

スクリーンショットだけでなく、URL、投稿日時、アカウント情報も保存しましょう。

発生場所がないため、被害者の住所地を管轄する警察署に提出するのが基本です。

拡散範囲が広いほど、社会的評価の低下を説明しやすくなります。

6-6. 社内犯罪:社内規程・入退室・棚卸差異・権限ログ

社内横領や背任などは、警察署への提出が一般的です。

この種の事件では、「社内ルール」がとても大切です。

就業規則、経理規程、権限規程を提出しましょう。

さらに、入退室記録やシステムログも有効です。

棚卸差異の記録も、客観的証拠になります。

警察は業務負担が大きいため、資料が整理されていると受理の可能性が高まります。

告訴を受理すると送致義務が発生するからこそ、「これは犯罪だ」と明確に分かる形で出すことが大事なんだよ。

6-7. 公務員・議員・首長が相手:警察より検察庁が適する場面

通常の事件は警察署が窓口です。

でも、議員や首長、公務員が被告訴人の場合は、検察庁が適することがあります。

特に、社会的影響が大きい事件や脱税事件などは検察庁が扱う傾向があります。

ただし、一般的な暴行やトラブルを検察庁に持ち込んでも、警察へ行くよう案内されるのが通常です。

提出先を間違えると時間を失います。

受理される確率を上げるには、窓口選びも戦略なんだよ。

6-8. 特別法(例:労基法など):提出先が変わる例外パターン

すべてが警察や検察庁というわけではありません。

たとえば、給料未払いなど労働基準法違反は、労働基準監督署が窓口です。

提出先を間違えると受理以前の問題になります。

裁判所は告訴を受け取ってくれません。

法律ごとに窓口が違うことを覚えておこうね。

6-9. まとめ

告訴が受理される確率は、「事件の種類」と「資料の質」で大きく変わります。

警察は受理すると送致義務を負い、長期間の捜査義務が発生することもあります。

だからこそ、いいかげんな資料では動きません。

詐欺なら金銭の流れ。

暴行なら診断書。

名誉毀損なら投稿の保存と特定資料。

社内犯罪なら規程とログ。

こうした「刺さる資料」をそろえれば、受理の可能性は確実に高まります。

大切なのは、警察が動きやすい形に整えてあげることです。

そうすれば、きっと道は開けますよ。

7. 提出先で“確率”が動く:ルート設計の勝ち筋

刑事告訴が受理されるかどうかは、「内容」だけで決まるわけではありません。
実はね、どこに、どうやって、最初の一歩を出すかで“確率”は静かに動いていくのです。
これはテストでいうと、「答えが合っているか」だけでなく、「正しい先生に答案を出しているか」という話に似ています。
いくら一生懸命に書いた告訴状でも、出す場所を間違えると「うちは担当じゃないよ」と言われてしまいます。
そうすると、説明を最初からやり直しになり、警察側の心証もどんどん冷えていきます。
だからこそ、提出ルートの設計そのものが、受理確率を左右する重要ポイントなのです。
ここからは、その「勝ち筋」をひとつずつ、やさしく説明していきますね。

7-1. 原則:警察署か検察庁(どちらが初動に向くかの判断軸)

告訴状の提出先は、原則として警察署か検察庁のどちらかです。
裁判所に持って行っても受け取ってもらえません。
ここはまず覚えておきましょう。

では、どちらに出せばいいのでしょうか。
ポイントは、「事件の性質」です。
たとえば、議員や首長、公務員による不正、脱税事件など、社会的影響が大きい案件は、検察庁が直接扱うことがあります。
しかし、居酒屋での暴行、社内横領、詐欺、薬物、交通事件など、一般的な事件は第一次捜査権が警察にあるため、警察署に行くのが通常ルートです。

もし、暴行事件の告訴をいきなり検察庁へ持ち込んだらどうなるでしょう。
多くの場合、「まずは警察へ行ってください」と案内されます。
つまり、遠回りになるのです。
遠回りは、それだけで熱量を下げます。
初動でつまずかないこと。
これが受理確率を守る第一歩です。

7-2. 警察署に出すなら「管轄」で失点しない(事件地・被疑者地・被害者地)

法律上は、告訴はどこの警察署に出してもよいとされています。
でもね、現実は少し違います。
警察には「管轄」というものがあります。

基本は、事件が発生した場所を管轄する警察署です。
そこが最終的に捜査を担当するからです。
管轄外の署に行くと、「こちらでは扱えません」と言われる可能性が高いです。
そうなると、また一から説明し直しです。
同じ話を二度するのは、告訴人にも警察にも負担になります。

だから最初から正しい場所へ行く。
これだけで印象は変わります。
「ちゃんと分かっている人だな」と思ってもらえるのです。
小さな差ですが、こういう積み重ねが受理の空気を作ります。

7-3. ネット案件の提出先(被疑者住所地/被害者住所地の使い分け)

では、SNSの名誉毀損や侮辱のように、場所がはっきりしない事件はどうでしょうか。
ネット上の犯罪には「発生場所」という概念があいまいです。

この場合は、被害者の住所地を管轄する警察署が基本です。
ただし、事情があって地元に出したくない場合は、被疑者の住所地を管轄する警察署でも可能です。

どちらを選ぶかで、その後の動きやすさが変わります。
たとえば、被疑者の住所地に出せば、任意聴取や家宅捜索の動線がスムーズです。
一方、被害者側で事情説明を丁寧にしたいなら、自分の居住地管轄のほうが安心です。
状況に応じて使い分けること。
それが戦略です。

7-4. 都道府県警本部への持ち込みが効く局面(例:警視庁本部・捜査二課聴訴室のような窓口)

警察署だけでなく、各都道府県警の本部庁舎に持ち込む方法もあります。
たとえば、警視庁なら霞が関の本部です。

本部は、組織犯罪や大規模詐欺、社会的影響の大きい事件に強い傾向があります。
捜査二課のような部署は、知能犯や経済犯を扱います。
専門性が高い事件では、本部ルートが有効な場合もあります。

ただし注意点があります。
本部は基本的に平日のみの対応です。
休日に行っても、相談自体ができないことがあります。
行くなら平日昼間。
そして事前に電話確認。
ここを外さないでください。

7-5. 「告訴・告発センター」型窓口がある場合の使い方(事前確認の観点)

一部の都道府県警には、「告訴・告発相談窓口」や専用部署が設けられている場合があります。
こうした窓口は、形式不備や管轄違いを減らすためのものです。

いきなり窓口に行くよりも、まず電話で次の点を確認しましょう。
・管轄はここで合っているか。
・事前予約は必要か。
・持参すべき資料は何か。

この一手間で、受理率は静かに上がります。
なぜなら、「準備が整っている人」は警察側も対応しやすいからです。
告訴は感情だけで動かすものではありません。
準備と設計が大事なのです。

7-6. 交番→警察署→本部の“詰みルート”を避ける(最初の相談設計)

最後に、とても大事な話をします。
それは「最初の相談場所」です。

交番は地域の安全を守る拠点ですが、告訴事件の判断や受理を担当するのは通常、警察署の刑事課です。
交番で複雑な詐欺や横領を相談しても、結局「署へ行ってください」となります。
時間と体力を使ってしまいます。

夜間や土日祝日に署へ行くのも注意です。
刑事課員が不在の場合があります。
110番対応や変死案件、逮捕案件などで人手が取られていることもあります。
そうなると、後回しにされやすいです。

おすすめは、平日の昼間に、管轄署の刑事課へ直接相談予約を取ることです。
これが最短ルートです。
遠回りしない。
無駄に門前払いされない。
これだけで受理への道はぐっと現実的になります。

8. 相談〜受理までの当日オペ(現場で落ちない動き)

ここからは、いよいよ警察署に行く当日の動き方だよ。
実はね、受理される確率は「当日の立ち回り」で大きく変わるんだ。
警察が告訴を受理すると、必ず検察庁へ送致しなければならないという重い義務が発生する。
だからこそ、現場の刑事さんはとても慎重になる。
その現実を理解したうえで、「落ちない動き」をしていこうね。

8-1. 事前連絡で勝負が決まる:担当課(刑事課/知能犯等)の当て方

いきなり警察署に行くのは、正直おすすめできないよ。
なぜなら、夜間や土日祝日は必要最低限の人員しかいないことが多いから。
刑事課員が不在で、「今日は対応できません」と言われてしまうこともある。

まずは平日の昼間帯に電話を入れよう。
そして、「告訴の相談をしたい」とはっきり伝える。
ここで大事なのは、事件内容に応じた担当課を意識することだよ。

たとえば、
・暴行や傷害 → 刑事課強行犯係
・詐欺や横領 → 刑事課知能犯係
・薬物事件 → 組織犯罪対策課系統
といった具合に、内容によって担当が違う。

交通課や地域課に相談しても、正直なところ時間の無駄になりやすい。
「第一次捜査権は警察にある」という建前はあっても、実務は担当部署が握っているからだよ。

さらに、提出先は原則として事件発生場所を管轄する警察署がベスト。
法的にはどこの警察署でもよいけれど、最終的に担当するのは管轄署。
最初からそこに行けば、同じ説明を二度しなくて済む。
これだけでも受理への距離はぐっと縮まるよ。

8-2. 持参物チェック(身分証/印鑑/資料の原本と写し/USB等データ)

次に、持ち物だよ。
ここを甘く見ると、その日の受理はほぼ消える。

最低限必要なのは、
・顔写真付き身分証(運転免許証など)
・印鑑
・証拠資料の原本
・コピー一式
・データがある場合はUSBメモリ
だよ。

郵送で告訴状を送っても、結局は本人確認のために呼び出される。
虚偽告訴を防ぐため、警察は本人確認を徹底しているからだよ。
だから最初から身分証を持っていこうね。

そして証拠。
「物的証拠がないと受理されない」と思われがちだけど、そんなことはない。
実際、1,000万円の詐欺事件でも、メール解析や送金履歴、目撃証言の積み重ねで立件された例がある。

大切なのは、整理されていること
時系列表、送金履歴、LINEやメールの保存データ。
刑事さんが読みやすい形にしてあげると、「これはやれる」と思ってもらいやすいんだ。

8-3. 口頭申告→調書化(刑訴241条2項)を想定した話し方

刑事訴訟法241条2項では、口頭による告訴を受けた場合、警察は調書を作らなければならないとされている。
つまり、あなたの話がそのまま「告訴人調書」になるんだよ。

だからね、感情だけで話すのはNG。
「許せない」「ひどい」だけでは調書にならない。

話す順番はこうだよ。
① いつ(日時)
② どこで(場所)
③ 誰が(被告訴人)
④ 何をした(具体的行為)
⑤ どんな被害が出た(結果)

この順番で、落ち着いて話す。
刑事さんはその内容を文章化する。
後で訂正はできるけれど、最初から整理されていると本気度が伝わる。

特に「犯人を知った日」は重要。
親告罪なら6か月以内という期限があるからね。
ここが曖昧だと、受理に慎重になるよ。

8-4. 「受理番号」「受理日」を必ず押さえる(後工程のトラブル予防)

無事に受理されたら、それで終わりじゃないよ。
受理番号と受理日を必ず確認してね。

告訴は受理された瞬間から、警察に送致義務が発生する。
取り消しても、その義務は消えない。
それくらい重い手続きなんだ。

だからこそ、後で「受理していない」「相談扱いだった」と言われないように、記録を押さえる。
メモでもいいし、可能なら受付票の控えをもらう。
これが後工程のトラブル予防になるよ。

8-5. 告訴事件が“重く扱われる”ポイント(送致前の厳格審査・担当階級が上がりやすい)

最後に、とても大事な話をするね。
告訴事件は、被害届とはまったく重みが違う。

受理すると、
・必ず検察庁に送致しなければならない
・公訴時効まで捜査義務が続く可能性がある
・示談で取り消しても送致義務は消えない
という責任が発生する。

そのため、受理前には厳格なチェックが入る。
内容が曖昧だったり、証拠が整理されていなかったりすると、「まずは被害届で」と言われることもある。

逆に言えば、法律構成が明確で、証拠が揃い、話が整理されている告訴は重く扱われやすい。
場合によっては担当刑事の階級が上がることもある。

警察は日々、110番通報、逮捕案件、変死対応など膨大な業務を抱えている。
その中で「やる価値がある」と判断されるかどうか。
そこが受理確率を左右する本質なんだよ。

だからこそ、準備を整え、正しい署に、正しい課に、正しい時間に行く。
そして整理された形で告訴を申し出る。
それが、受理される確率を最大限に高める現実的な戦略なんだ。

9. 受理を断られたときの理由別カウンター(その場で言う一言まで)

警察が告訴を受理すると、必ず検察庁へ送致しなければならないという重い義務が発生します。

しかも、告訴が取り消されても送致義務は消えません。

公訴時効まで捜査を続けなければならないケースもあります。

だからこそ、現場の刑事は簡単には受理したがらないのです。

でもね、断られたからといって終わりではありません。

大事なのは、「どんな理由で断られたのか」を正確に見極めて、冷静に切り返すことです。

ここでは、実際によくある断り文句ごとに、その場で使える言い方まで、やさしく解説していきます。

9-1. 「事件にならない/犯罪が成立しない」→成立要件の争点を一点化して確認

「それは民事ですね。」

「犯罪にはなりません。」

こう言われることはとても多いです。

でもね、ここで感情的になってはいけません。

やるべきことはひとつ。

どの要件が足りないと判断しているのかを具体的に聞くことです。

たとえば詐欺罪なら、「欺いて」「錯誤に陥らせ」「財産を交付させた」という要件があります。

窃盗なら「他人の財物を」「窃取した」ことが必要です。

「どの部分が犯罪の成立要件を満たしていないとお考えですか。」と、静かに聞きましょう。

そのうえで、「欺いた事実として、このメールがあります。」「送金履歴もあります。」と、争点を一点に絞って提示します。

広げすぎないことがコツです。

ポイントは、“全部わかってもらおう”としないこと。

一点突破です。

9-2. 「(公訴)時効」→起算点・停止事由の確認(海外逃亡/共犯裁判など)

「もう時効です。」と言われたら、あきらめますか。

ちょっと待ってください。

まず確認すべきは、公訴時効と告訴期間は別物だということです。

親告罪なら「犯人を知った日から6か月」です。

しかも初日は含めず、翌日からカウントします。

最終日が土日祝なら翌営業日が期限です。

さらに、公訴時効には罪名ごとの期間があります。

器物損壊は3年。

詐欺や窃盗は7年。

傷害は10年です。

そして、犯人が海外に逃亡していた場合など、時効が進行しないケースもあります。

共犯事件で裁判が続いている場合も、進行に影響が出ることがあります。

その場で言う一言はこうです。

「起算点はいつと判断されていますか。」

そして、「犯人を知ったのは〇年〇月〇日です。」と具体的に示しましょう。

9-3. 「返金されたから事件じゃない」→成立時点と“意味が薄くなる”の切り分け

「お金が戻ってきたなら事件じゃないですね。」

これはよくある誤解です。

たとえば詐欺罪は、だまし取った時点で既遂です。

その後に返金されても、犯罪の成立が消えるわけではありません。

ただし、示談が成立すると、起訴されにくくなることはあります。

ここが混同されやすいポイントです。

だから、こう伝えましょう。

「成立時点は返金前ですよね。」

「そのうえで処罰を求めたいのです。」と、冷静に話します。

9-4. 「忙しくて捜査できない」→“受理だけ”先に求める言い方

刑事課は本当に忙しいです。

110番通報が1日数百件入る署もあります。

逮捕事件は48時間以内に送致しなければなりません。

変死案件が出れば、現場検証や解剖立会いで人手が取られます。

だから「今は人がいない。」と言われることがあります。

そんなときは、こう言いましょう。

「捜査は後日で結構ですので、まず受理だけお願いできませんか。」

受理すると送致義務が発生するので、警察は慎重になります。

でも、法律上は告訴を受けたら書類と証拠を速やかに検察へ送付しなければなりません。

この原則を理解したうえで、淡々とお願いするのです。

9-5. 「証拠がない」→代替証拠+警察が取得できる証拠を列挙

「物的証拠がないから無理です。」

これもよく言われます。

でも、証拠は最初から完璧である必要はありません。

目撃証言。

メールやLINEの履歴。

銀行の送金記録。

これらは立派な間接証拠です。

実際に、1,000万円の詐欺事件で、メール解析や送金履歴の追跡から有罪に至った例もあります。

その場での一言はこれです。

「現時点の資料はこちらです。捜査で取得可能な口座情報やログもあるはずです。」

警察ができることを具体的に示すと、話が前に進みます。

9-6. 「犯人が見つからない」→捜査で特定できる要素(口座・ログ・カメラ)を提示

「相手が誰かわからないと難しいですね。」

そう言われることもあります。

でも、犯人特定は本来、捜査機関の仕事です。

銀行口座。

IPアドレス。

防犯カメラ映像。

これらは警察でなければ取得できません。

だから、こう伝えましょう。

「口座名義やログの照会で特定できる可能性がありますよね。」

“手がかりはある”と示すことが大事です。

9-7. それでも不受理確定の次善策①:被害届へ切替(狙いを変える)

どうしても受理されない場合。

まずは被害届に切り替える方法があります。

被害届は、犯罪事実があれば受理義務があります。

ただし、積極捜査義務や送致義務はありません。

それでも、盗品が職務質問で発見された場合など、事件化する可能性はあります。

まずは記録を残すこと。

これが第一歩になることもあります。

9-8. 次善策②:都道府県警本部へ

警察署で動かない場合、本部に相談する方法もあります。

たとえば警視庁なら霞が関の本庁舎です。

ただし平日昼間のみの対応です。

本部から署へ指示が入ると、態度が変わることもあります。

「一度、本部にも相談してみます。」と伝えるだけで、空気が変わる場合もあります。

9-9. 次善策③:弁護士同席・交渉(“受理させる”交渉ができるか)

確実性を高めたいなら、弁護士同席が有効です。

弁護士は警察との交渉ができます。

受理報酬が設定されている事務所もあります。

着手金40万円以上、成功報酬を含めると合計80万円以上かかるケースもあります。

費用は高額ですが、「受理させる交渉」が可能なのは弁護士だけです。

書類作成だけなら行政書士という選択もありますが、交渉はできません。

9-10. 次善策④:民事訴訟(少額訴訟:請求額60万円以下の選択肢)

刑事が難しいなら、民事という道もあります。

請求額が60万円以下なら、少額訴訟が利用できます。

原則1回の審理で判決が出ます。

刑事罰とは別ですが、損害回復という意味では現実的な選択です。

刑事と民事は別の制度です。

どちらが目的に合うのか、冷静に考えましょう。

告訴は簡単ではありません。

でも、断られた理由を正しく理解し、一つずつ対応すれば、道は残されています。

大切なのは、感情ではなく準備と戦略です。

一緒に、落ち着いて進めていきましょう。

10. 受理後に何が起きるか(“確率”の次の関門まで設計する)

ここまでで「告訴が受理されるかどうか」が大きな関門だと分かったね。

でも、本当に大切なのは受理された“その後”に何が起きるのかを知っておくことなんだ。

なぜなら、警察が告訴を受理した瞬間から、事件はあなたの手を離れて、刑事手続きのレールに乗って進んでいくからだよ。

ここでは、受理後の流れを一つひとつ、子どもにも分かるように、ゆっくり説明していくね。

10-1. 送致/送付(いわゆる送検)までの流れ

警察が告訴を受理すると、まず何が起きると思うかな。

答えは、捜査義務が発生するということなんだ。

告訴は、ただの「被害の届け出」ではないよ。

警察に対する、いわば「きちんと捜査して検察に送ってください」という正式なスイッチなんだ。

刑事訴訟法242条では、司法警察員は告訴を受けたとき、速やかに書類や証拠物を検察官に送付しなければならないと定められているよ。

さらに、246条では、捜査をしたときは原則として事件を検察官に送致しなければならないとされているんだ。

つまり、受理されたら最後、警察は必ず検察に事件を送らなければならないんだよ。

たとえ途中で「やっぱり勘違いかもしれない」と思っても。

たとえ示談が成立して告訴が取り消されても。

受理した以上、送致義務は消えないんだ。

これが、警察が告訴受理を慎重にする大きな理由でもあるよ。

10-2. 検察の判断:起訴/不起訴(略式の可能性も含む)

事件が検察庁に送られると、次は検察官の出番だよ。

ここで初めて、「起訴するか」「不起訴にするか」が判断されるんだ。

警察は捜査機関だけれど、起訴する権限は持っていないんだよ。

最終的な判断をするのは検察官なんだ。

起訴には、正式裁判になるケースと、書面審理だけで罰金を科す「略式手続」という方法もあるよ。

比較的軽い犯罪で事実関係が明確な場合には、略式命令が選ばれることもあるんだ。

一方で、不起訴になるケースもあるよ。

証拠不十分だったり、犯罪が成立しないと判断されたり、情状を考慮されたりすることもあるんだ。

親告罪の場合は、告訴が取り消されれば起訴できないというルールもあるよ。

ここが「受理の次の関門」なんだ。

受理=有罪ではない、ということをしっかり覚えておこうね。

10-3. 「処分結果通知書」が届くまでの段取り

検察官が最終判断をすると、その結果は告訴人にも伝えられるよ。

一般的には、処分結果が書面で通知される流れになるんだ。

ただし、事件の内容や進行状況によっては時間がかかることもあるよ。

警察は日々、110番対応や逮捕案件、変死案件など多くの業務を抱えているんだ。

特に重大事件が発生すると、刑事課の人員がそちらに集中してしまうこともあるよ。

だから、「まだ連絡が来ない」と焦る前に、捜査には一定の時間が必要だということも理解しておこうね。

10-4. 不起訴理由を知りたいときの動線(検察官・事務官・担当刑事)

もし不起訴になったら、「どうして?」と疑問に思うよね。

その場合の窓口は、基本的には検察庁になるよ。

事件を担当した検察官や、事務官が窓口になることが多いんだ。

まずは担当していた刑事に連絡し、送致先の検察庁や担当部を確認するのがスムーズだよ。

ただし、すべての理由が詳しく説明されるとは限らないんだ。

刑事手続きには公開できない部分もあるからね。

だからこそ、最初の告訴段階で証拠や主張をしっかり整理しておくことが、とても大切なんだよ。

10-5. 検察審査会(不起訴不当の申立て)を使う判断基準

「どうしても納得できない。」

そんなときに使える制度が、検察審査会だよ。

これは、検察官の不起訴処分が妥当だったかどうかを、市民で構成された審査会がチェックする仕組みなんだ。

専門家に依頼する場合、弁護士であれば申し立てまで対応できるよ。

一方で、書類作成だけを業務とする専門家は、そこまでの代理活動はできないんだ。

判断基準としては、

・証拠が十分にあるのに不起訴になった場合

・捜査が尽くされたとは思えない場合

などが目安になるよ。

ただし、感情だけで申し立てるのではなく、法的な見通しを冷静に考えることが大事だよ。

10-6. 民事交渉に与える影響と注意点(「払わないと告訴」は濫用で脅迫リスク)

最後に、とても大事な注意点を話すね。

告訴は刑事手続きなんだ。

お金を払わせるための道具ではないよ。

「払わないと告訴するぞ。」

こんな言い方をしてしまうと、場合によっては脅迫と評価されるリスクもあるんだ。

もちろん、被害回復のために民事交渉をすること自体は悪いことではないよ。

でも、告訴はあくまで犯罪の処罰を求める制度なんだ。

示談が成立しても、受理された告訴の送致義務は消えないという特徴もあるよね。

だからこそ、刑事と民事をどう組み合わせるかは、最初から設計しておく必要があるんだ。

「受理される確率」だけを考えるのではなく、その後の起訴・不起訴、民事との関係まで見据えて動く。

これが、本当に賢い告訴の進め方なんだよ。

焦らず、感情だけで動かず、仕組みを理解して一歩ずつ進めていこうね。

11. 2025年5月16日成立の刑訴法改正と“電子告訴”の見取り図

これまで告訴は、刑事訴訟法第241条により「書面又は口頭」で行うと定められていました。

つまり、紙の告訴状を持っていくか、警察署で口頭申述をして調書を作ってもらうか、そのどちらかだったのです。

しかし、2025年5月16日に成立した刑事訴訟法改正により、ここに「電磁的方法」という新しい手段が加わることになりました。

これはとても大きな変化です。

なぜなら、これまで「平日の昼間に警察署へ行く」というハードルが、告訴の受理率に事実上影響していたからです。

夜間や土日祝日は刑事課員が少なく、出直しになることも珍しくありませんでした。

電子告訴の制度は、こうした物理的制約を和らげる可能性を持っています。

ただし、形式が変わっても、告訴が受理されるための本質、つまり警察に送致義務を発生させる重大な手続であるという点は何も変わりません。

そこをきちんと理解することが、受理される確率を考えるうえでとても大切なのです。

11-1. 「書面・口頭」に加わる「電磁的方法」の位置づけ

これまでのルールでは、告訴は「書面」または「口頭」と明確に限定されていました。

口頭の場合、検察官または司法警察員が必ず調書を作成しなければなりません。

これは虚偽告訴を防止するためでもあり、本人確認を厳格に行うためでもあります。

郵送で告訴状を送っても、最終的には本人出頭を求められるのはこのためです。

今回の改正で加わる「電磁的方法」は、単なるメール送信とは違います。

法律上の正式な手続として、電子的な方式で告訴を提出できるようにするという意味です。

しかし、だからといって「クリック一つで受理完了」というものではありません。

告訴は受理されると、警察に捜査義務と送致義務が発生します。

つまり、器物損壊罪なら公訴時効3年、詐欺罪や窃盗罪なら7年、傷害罪なら10年という長期間、捜査を続けなければならない可能性があるのです。

電子であっても、その重みは同じです。

だからこそ、電子告訴は「提出方法のデジタル化」であって、「受理基準の緩和」ではないという位置づけになります。

11-2. 電子申請で増える論点(身元確認・事前登録・データ真正性)

電子告訴になると、いちばん問題になるのが「あなたが本当に告訴人なのか」という確認です。

これまでは、身分証を持って警察署に出頭し、刑事と対面で確認していました。

もし虚偽の告訴がなされれば、虚偽告訴罪という重大犯罪になります。

警察官にはそれを防止する義務があります。

電子申請では、マイナンバーカードによる本人確認、事前のアカウント登録、電子署名などが想定されます。

また、提出されたPDFや画像データが改ざんされていないかというデータの真正性も重要です。

例えば、詐欺被害であれば送金履歴のスクリーンショット、メールデータ、LINEのやり取りなどが証拠になります。

これらが加工されていないことをどう担保するのかが、新しい実務上の論点になります。

さらに、告訴人調書の作成は依然として必要と考えられます。

電子提出後にオンライン面談を行うのか、結局一度は出頭するのか、その運用次第で受理までの流れは大きく変わります。

ここを甘く考えてしまうと、「送ったのに進まない」という誤解が生まれてしまいます。

11-3. ステータス管理のイメージ(仮預かり/審査中/受理済み・受理番号)

電子化されると、多くの人が気になるのは「今どうなっているのか」です。

紙の時代は、出頭して刑事と話し、その場で受理かどうかがある程度わかりました。

しかし電子告訴では、マイページのような仕組みでステータス表示がなされる可能性があります。

たとえば「仮預かり」「審査中」「受理済み」「受理番号発行」といった段階表示です。

ここで大事なのは、「仮預かり」は受理ではないということです。

受理とは、警察が正式に告訴として扱い、送致義務を負う状態をいいます。

受理番号が付与されて初めて、その事件は正式な告訴事件として動き出します。

逆に言えば、ステータスが変わらないままでは、まだ警察の法的義務は発生していない可能性があります。

ここを正しく読み取ることが、電子時代の「受理される確率」を見極めるポイントになります。

11-4. 不受理の表示設計が曖昧な点と、実務上の読み方

いちばん注意したいのは、「不受理」の表示です。

紙の時代でも、警察はできるだけ告訴受理を避ける傾向がありました。

なぜなら、受理すると必ず検察庁へ送致しなければならず、示談で取り消されても送致義務は消えないからです。

日々、110番通報対応や逮捕案件、変死対応など多忙な業務を抱える刑事課にとって、告訴事件は大きな負担になります。

電子化されると、不受理理由が「要件不備」「追加資料待ち」「管轄外」など抽象的に表示される可能性があります。

たとえば、事件発生場所を管轄する警察署でない場合、事実上差し戻しになることも考えられます。

インターネット上の名誉毀損であれば、告訴人住所地または被告訴人住所地の管轄が基本です。

また、親告罪であれば「犯人を知った日から6か月」という告訴期間もチェックされます。

この期間を過ぎていれば、形式的に不受理となる可能性があります。

表示が曖昧な場合でも、実務では「送致義務が発生したかどうか」が最大の判断基準です。

つまり、受理番号の有無、告訴人調書作成の有無、担当刑事からの具体的な連絡内容がカギになります。

電子だから簡単になる、というよりも、見え方が変わるだけで、本質はこれまでと同じなのです。

だからこそ、証拠整理、管轄確認、告訴期間の把握といった基本をしっかり固めることが、結果として受理される確率を高める一番の近道になります。

12. 専門家を使う判断(費用×確率×目的で選ぶ)

刑事告訴が受理される確率を少しでも高めたい。
そう考えたとき、「自分でやるべきか」「専門家に頼むべきか」で迷いますよね。
ここで大切なのは、費用×受理される可能性×あなたの最終目的をセットで考えることです。

たとえば、「とにかく警察にきちんと受理してほしい」「示談交渉や裁判まで見据えている」という場合と、「まずはしっかりした告訴状を作りたい」という場合では、選ぶべき専門家が変わってきます。
また、警察は告訴を受理すると必ず検察庁へ送致しなければならず、示談や告訴取り消しがあっても送致義務が消えません。
そのため、現場の刑事は慎重になりがちで、受理のハードルは決して低くありません。
だからこそ、専門家の力をどう使うかが、受理確率に影響してくるのです。

12-1. 弁護士と行政書士の“できること”の線引き(交渉・立会い・示談・裁判)

まず、いちばん大事なのは「できることの範囲」です。
弁護士と行政書士では、法律上の業務範囲が大きく違います。

弁護士ができること
・告訴状の作成。
・警察への同行や立ち会い。
・警察や検察との交渉や説得。
・被告訴人との示談交渉。
・検察審査会への申立て。
・起訴後の刑事裁判対応。

つまり、事件の最初から最後までフルサポートが可能です。
警察が告訴を受理すると捜査義務と送致義務が発生するため、受理段階で慎重になります。
その場面で、法的主張を整理し、受理の必要性を論理的に説明できるのが弁護士の強みです。

一方で、行政書士ができることは、基本的に書類作成業務です。
・告訴状の作成。
・提出に関するアドバイス。

しかし、警察との交渉や代理人としての活動、示談交渉、裁判対応はできません。
もし警察が受理を渋った場合、自分で説明や説得をしなければならないのです。

受理確率を少しでも上げたい、示談や起訴まで見据えているという場合は、できる業務範囲の広さが結果に直結します。
逆に、「とにかく内容の整った告訴状を作りたい」という目的であれば、行政書士でも十分なケースがあります。

12-2. 弁護士費用の目安(例:着手金40万円〜/受理報酬20万円〜/起訴等20万円〜=計80万円〜)

弁護士に依頼する場合、費用は決して安くありません。
目安としては次のとおりです。

・着手金:40万円〜。
・警察が受理した場合の報酬:20万円〜。
・起訴または有罪等の結果が出た場合:20万円〜。

合計すると最低でも80万円〜が一つの目安になります。
事務所によっては100万円を超えることもあります。

高いと感じますよね。
でも、ここで考えてほしいのです。
あなたの目的は何でしょうか。
「絶対に処罰してほしい」「高額被害(たとえば1,000万円規模の詐欺被害など)を受けている」という場合、受理されないリスクのほうが損失として大きいかもしれません。

弁護士は交渉ができ、示談も進められ、起訴後の対応も可能です。
受理確率を高めたい、かつその先まで見据えているなら、費用とリターンのバランスを冷静に比較することが大切です。

12-3. 行政書士費用の目安(例:3.3万円〜20万円程度/告訴状作成5.5万円〜のような価格帯)

行政書士に依頼する場合、費用は比較的抑えられます。
相場としては、3.3万円〜20万円程度です。
告訴状作成のみであれば、5.5万円〜という価格帯も見られます。

弁護士費用と比べると、大きな差があります。
場合によっては数倍から十数倍の違いになることもあります。

「まずはしっかりした告訴状を作りたい」「事実関係や証拠を整理してほしい」「自分で警察と話す覚悟はある」という人には、費用対効果が高い選択肢です。

ただし注意点もあります。
警察が「証拠が弱い」「構成要件に該当しない」と判断すれば、受理されない可能性があります。
そのとき、交渉や法的主張をするのはあなた自身です。
ここをどう考えるかが分かれ道になります。

12-4. 自力提出が向く人/プロに任せた方がいい人(ケース分岐)

最後に、ケース別に考えてみましょう。

自力提出が向く人
・事実関係と証拠が明確にそろっている。
・被疑者がはっきり特定できている。
・法律条文や構成要件をある程度理解している。
・時間と労力をかけられる。

たとえば、送金履歴やメール履歴が残っている詐欺被害などは、証拠を整理して持参すれば受理の可能性は高まります。
平日の昼間に管轄警察署へ行き、刑事課に相談することも大切です。

プロに任せた方がいい人
・警察が受理してくれない可能性が高いと感じている。
・証拠が弱く、法的整理が難しい。
・高額被害や社会的影響が大きい。
・示談や裁判まで見据えている。

特に、警察は告訴を受理すると送致義務が発生し、公訴時効(例:詐欺や窃盗は7年、傷害は10年など)まで捜査が続く可能性があります。
そのため受理には慎重です。
この壁を越えるために、交渉力のある弁護士を選ぶという判断は合理的です。

大切なのは、「安いか高いか」ではなく、「あなたの目的に合っているか」です。
受理される確率を高めたいのか。
費用を抑えたいのか。
処罰まで徹底的に求めたいのか。

この3つをじっくり考えて、後悔のない選択をしてくださいね。
あなたの大切な時間とお金を、いちばん意味のある形で使うことが、結果につながります。

13. 付録:そのまま使える提出パッケージ(見出しレベルでテンプレ化)

ここまで読んでくれたあなたは、もう分かっていますよね。
警察が告訴を受理すると、必ず捜査して検察庁に送致しなければならない。だからこそ、警察は簡単には受理したがらないのです。

でもね、逆に言えば、「これは受理せざるを得ない」と思わせる完成度で提出すれば、受理される確率は大きく上がります。
ここでは、元刑事の実務感覚を踏まえた「受理されやすい提出パッケージ」をテンプレート化しました。この順番、この構成で出せば、刑事が読みやすく、動きやすくなります。

13-1. 時系列表(1枚)

まず絶対に作ってほしいのが時系列表です。
刑事は一日に何百件もの110番対応や逮捕案件を抱えています。長文の説明を読んでくれるとは限りません。

だからこそ、「1枚で全体像が分かる」資料が重要なのです。例えば、こんな形です。

【時系列表サンプル構成】
・2025年4月3日 被疑者Aが「医師」と名乗る(スナック店内)
・2025年4月10日 LINEで「難民治療資金が不足」と送信
・2025年4月15日 被害者が1,000万円を○○銀行△△支店へ振込・2025年5月1日 連絡不能になる

このように、日付・場所・行為・証拠を並べます。詐欺であれば送金日、暴行であれば受傷日、名誉毀損であれば投稿日時を明確にします。

特に親告罪(名誉毀損・器物損壊など)の場合は、「犯人を知った日」も必ず明記してください。告訴期間6か月の起算点になるからです。

13-2. 証拠目録(連番・媒体・取得経路)

「証拠がないと受理されない」と思っていませんか。
それは違います。物的証拠が乏しくても立件できた詐欺事件は実際に存在します。

でもね、証拠が整理されていないと、刑事は動きにくいのです。だから証拠目録を必ず作るのです。

【証拠目録テンプレート】
第1号証 LINEトーク履歴(スクリーンショット印刷10枚)取得日:2025年5月3日 取得方法:本人スマートフォン保存データ
第2号証 ○○銀行振込明細書(原本)取得日:2025年4月16日 取得方法:銀行窓口発行第3号証 目撃者Cの陳述書(署名押印あり)

ポイントは次の3つです。
① 連番を振ること。
② 媒体を明記すること(原本・コピー・USBなど)。③ 取得経路を書くこと。

虚偽告訴防止の観点から、警察は証拠の出どころを気にします。ここを丁寧に書くだけで、信頼度はぐっと上がります。

13-3. 被害一覧(財産/治療費/休業損害など)

被害届と違い、告訴は「処罰を求める意思表示」です。そのため、被害の具体性がとても重要になります。

【被害一覧例】
・振込金額 1,000万円(2025年4月15日)
・診断書費用 5,500円
・治療費合計 12万8,430円・休業損害 1日2万円×10日=20万円

傷害事件なら診断書を添付します。
詐欺なら送金履歴。器物損壊なら修理見積書。

数字が具体的であればあるほど、事件は「現実味」を持ちます。ふわっとした被害説明では、刑事は本気になりません。

13-4. 陳述書(目撃者・同席者用)

目撃証言はとても強い武器です。物証が乏しくても、供述の積み重ねで立件できることがあります。

【陳述書の基本構成】
・氏名、住所、生年月日
・被害者との関係
・見聞きした日時、場所
・具体的な会話内容(できるだけそのままの言葉で)・署名押印

「たぶん」「おそらく」ではなく、断定できる部分だけを書くことが大切です。刑事は供述の信用性を非常に重視します。

できれば手書き、難しければワープロでも構いませんが、最後は自筆署名を忘れないでください。

13-5. 相談時メモ(質問項目:管轄・担当・追加資料・次回日程)

警察署に行くときは、平日の昼間が原則です。夜間や休日は刑事課員が不在の場合があります。

そして、相談時には必ずメモを取りましょう。例えば次の項目です。

【確認事項】
・本件の管轄はどこか
・担当課・担当刑事名
・追加で必要な資料は何か
・告訴人調書作成予定日・今後の流れ(送致予定など)

告訴を受理すると、警察には送致義務が発生します。
だからこそ、担当刑事も慎重になります。あなたが冷静に整理して質問すれば、「本気度」が伝わります。

13-6. 告訴状の章立て例(犯罪事実→法的評価→証拠→処罰意思→添付)

最後に、告訴状の基本構成です。順番がとても大事です。

① 犯罪事実
いつ、どこで、誰が、何をしたのかを具体的に書きます。
感情は入れません。事実のみです。

② 法的評価
「これは刑法246条の詐欺罪に該当する」など、条文を明示します。親告罪ならその旨も記載します。

③ 証拠の表示
第1号証〜とリンクさせます。証拠目録と対応させることが重要です。

④ 処罰意思
「被告訴人の厳重な処罰を求めます。」と明確に書きます。これが告訴と被害届の決定的な違いです。

⑤ 添付書類一覧証拠目録と同じ番号で列挙します。

この構成で整えて提出すれば、刑事は読みやすくなります。
読みやすいということは、理解しやすい。理解しやすいということは、受理される可能性が高まるということです。

告訴は感情で出すものではありません。
戦略で出すものです。きちんと準備すれば、受理される確率は確実に上がります。

14. よくある疑問(検索で拾われやすい論点を先回り)

14-1. 「刑事告訴/民事告訴」という言い方は正しい?

ニュースやインターネットの記事で「刑事告訴しました」「民事告訴を検討中です」という表現を見かけることがありますね。
でもね、ここはとても大事なポイントなのですが、法律上は「告訴」はもともと刑事手続きだけの制度なのです。
刑事訴訟法第230条から第245条までにきちんと規定されていて、犯罪の被害者などが「犯人を処罰してほしい」と求める手続きが告訴なのです。

だから本来、「刑事告訴」とわざわざ言わなくても、単に「告訴」で足りるのです。
一方で「民事告訴」という言葉は、法律上は存在しません。
お金の請求や損害賠償を求めるのは「民事訴訟」であって、「告訴」ではないのです。

少しややこしいですが、刑事は「処罰を求める手続き」、民事は「損害の回復を求める手続き」と覚えてください。
もし相手を刑罰にかけたいなら告訴。
お金を払ってほしいなら民事訴訟。
ここを混同すると、警察や弁護士との話し合いがちぐはぐになってしまいますよ。

14-2. 被害届と告訴の違い(捜査義務・送致義務・体感の重み)

「被害届と告訴って、何が違うの?」とよく聞かれます。
たとえば自転車盗難や置き引きの場合、交番や警察署で被害届を出しますよね。
被害届は「こんな犯罪がありました」と警察に知らせる書類です。

でもね、被害届の場合、警察には必ずしも積極的に捜査をする義務まではありません
防犯カメラもなく、目撃者もいない場合、受理はしても捜査が進まないこともあります。

それに対して告訴は違います。
告訴を受理すると、警察には捜査義務が発生し、さらに必ず検察庁へ送致しなければならない義務が生じます(刑事訴訟法242条)。
つまり、告訴は警察にとって「送致命令書」のような重みを持つのです。

たとえば、詐欺罪(公訴時効7年)や傷害罪(同10年)などでは、時効まで捜査を続ける可能性もあります。
だからこそ、警察は告訴の受理に慎重になるのです。
体感としても、被害届より告訴のほうがはるかに重たい手続きなのだと理解してくださいね。

14-3. 取り下げたらどうなる(再告訴不可・共犯への波及など)

「示談が成立したら告訴を取り下げられるの?」という質問も多いです。
刑事訴訟法237条によれば、告訴は公訴提起前であれば取り消すことができます

ただし、ここで重大なポイントがあります。
一度取り消すと、再び同じ事件について告訴することはできません
これを「再告訴の禁止」といいます。

さらに共犯がいる場合は注意が必要です。
刑事訴訟法238条では、共犯の一人に対してした告訴や取消しは、他の共犯にも効力が及ぶとされています。
つまり、A・B・Cの3人が共犯だった場合、Aとの示談で告訴を取り消すと、BやCにも効力が及ぶ可能性があるのです。

「この人だけ許すつもりだったのに」ということにならないよう、取り下げ前には必ず法的な確認をしましょう。

14-4. 相手にいつバレる?(任意聴取・照会・捜索差押えの可能性)

「告訴したら、相手にすぐバレますか?」と心配になりますよね。
結論から言うと、捜査が始まれば高い確率で相手に伝わります

被告訴人が特定されている場合、警察は任意での事情聴取を行います。
必要があれば、逮捕状や捜索差押状を取り、家宅捜索や口座照会をすることもあります。
その段階で「自分が告訴された」と知ることになるでしょう。

特に詐欺事件のように送金履歴(例:1,000万円の振込)を追跡する場合、銀行口座の動きから本人に事情聴取が及びます。
完全に秘密裏に進むということは、現実にはほぼありません。

14-5. SNS・掲示板の削除で時効はどう動く?(運用上の注意点)

SNSや掲示板での名誉毀損や侮辱は、親告罪にあたります。
親告罪の告訴期間は「犯人を知った日から6か月以内」です(刑事訴訟法235条)。

ただし、インターネット上の書き込みには特殊な扱いがあります。
投稿が削除されない限り、犯行が継続しているとみなされるため、告訴期間も公訴時効も進行しないと解されています。
たとえば1年前の投稿でも、今も閲覧可能なら告訴できる可能性があるのです。

逆に言えば、削除された時点から期間のカウントが問題になります。
スクリーンショットの保存やログの確保はとても大切です。
証拠が消えてしまえば、受理される確率にも影響します。

特に未成年が被害者の場合、親権者が後から事実を知ったときに新たに告訴期間が始まるという最高裁判例(昭和28年5月29日)もあります。
こうした細かいルールを知っているかどうかで、結果は大きく変わりますよ。