「芸術系の通信制大学って本当に卒業できるの?」「仕事や育児をしながら学べる?」「学費やサポートはどうなっているの?」こんな疑問を持っている方、多いですよね。
この記事は、これから京都芸術大学 通信教育部への入学を検討している方、芸術を学び直したい社会人、または学費や卒業率が気になる保護者の方などに向けて書いています。
通信制大学の情報って、断片的だったり実体験が少なかったりで、イメージしづらいことも多いですよね。だからこそ、実際の口コミや学費、学び方、卒業のしやすさまで、まるっとわかるようにまとめました。
読み終わる頃には「この大学、私に合ってるかも!」と思えるかどうか、しっかり判断できるようになりますよ。
1. はじめに
最近、京都芸術大学の通信教育部がとても注目されているんです。
その理由は、日本で唯一「完全オンライン卒業」が可能な芸術系大学という、とってもユニークなスタイルにあります。
芸術というと、どうしても「アトリエで絵を描いたり」「大学に通って実技をこなす」といったイメージが強いですよね。でも、ここではネット環境さえあれば、自宅で学び、卒業までたどり着くことができるんです。
しかも、学べる内容はとっても多彩!たとえば、イラスト、書画、アートライティング、日本画、デザイン、美術、伝統文化まで。まるでアートの百貨店みたいですね。
学費も抑えめなのが嬉しいポイントです。1年次から入学しても学費は73万円~182万円程度(コースによって異なります)。特に芸術教養学科なら約73万円で4年間通えるのは驚きです。
さらに、建築士や学芸員などの資格取得も目指せるコースもあるので、趣味だけでなくキャリアアップにもつながるんですよ。
口コミを見ても、社会人や主婦など、多様な年代の学生が学んでいる様子がよくわかります。「子どもが大きくなったから、もう一度自分の好きなことを学びたい!」そんな夢を叶えている人がたくさんいるんです。
もちろん、楽しいことばかりではありません。スクーリングがあるコースでは、日程調整が必要だったり、就職支援が少ないという声もあります。でも、芸術を心から学びたいという気持ちさえあれば、そんな課題も乗り越えられる環境が整っている大学なんです。
「芸術を学びたいけど、忙しい毎日で通学は難しい…」そんなあなたにこそ、京都芸術大学の通信教育部はピッタリなんです。
2. 京都芸術大学 通信教育部とは?
京都芸術大学の通信教育部は、日本で唯一「完全オンラインで卒業できる芸術大学」として注目を集めています。
創立は1934年と伝統もあり、本校は京都市左京区の北白川瓜生山にありますが、通学不要で卒業できる学科がある点が大きな魅力です。
芸術系の通信制大学はとても珍しく、「絵を描く」「デザインをする」といった実技系の学びが、オンラインで完結できるのは本当にすごいことなんですよ。
コースは、芸術教養学科・芸術学科・美術科・デザイン科と非常に多彩で、「アートライティング」「歴史遺産」「陶芸」「建築デザイン」など、専門性が高い分野を学ぶことができます。
社会人や子育て世代の学生も多く、自宅学習+スクーリングの組み合わせで無理なく続けられる学習スタイルが整っています。
「芸術が好き!だけど時間がない!」という方にはぴったりの環境なんです。
2-1. 概要と通学制との違い
まず大きな違いは、「時間と場所に縛られない学び方」ができることです。
通学制の場合、授業に毎日出席する必要がありますが、通信教育部ではパソコンとインターネット環境があれば、全国どこからでも学習可能です。
また、授業の動画やテキストもオンラインで配信されており、自分のペースで学ぶことができます。
ただし、通信教育といっても「ラク」なわけではありません。
卒業には卒業論文が必須で、専門的な内容にも取り組む必要があります。
それでも「芸術に真剣に向き合いたいけど通学が難しい」という方には、これ以上ないほど理想的な学習環境なんです。
2-2. 他の通信制大学にはない特徴(完全オンライン・芸術専門)
他の通信制大学との一番の違いは、なんといっても芸術分野に完全特化している点です。
通信制でありながら「日本画」「染織」「写真」など、実技系科目を自宅で学ぶことができるのは、京都芸術大学だけといっても過言ではありません。
しかも、コースによってはスクーリングすら不要で、完全オンラインで卒業できる仕組みになっています。
これは全国的に見ても非常に珍しい取り組みで、「週末芸大」といった柔軟なスタイルも用意されています。
現役で芸術業界に携わる講師陣から学べるという点も非常に魅力的で、プロの技術や考え方を実践的に学べるのです。
さらに、学芸員や建築士などの資格取得も可能で、将来に活かせるスキルも身につきます。
「ただの趣味では終わらせたくない」「芸術でキャリアアップしたい」という方にこそ、最適な選択肢だと言えるでしょう。
2-3. 正科生・科目履修生・特修生の違いとそれぞれの目的
京都芸術大学の通信教育部では、入学形態が「正科生」「科目履修生」「特修生」の3つに分かれています。
それぞれ目的が異なるので、しっかりと自分に合った形を選ぶことが大切です。
正科生は、いわゆる通常の大学生として学士(学位)を取得して卒業を目指す人のことです。
1年次入学または3年次編入が可能で、卒業までに必要な単位を取得し、卒業論文を提出すればOKです。
社会人からの学び直しや、趣味の延長で本格的に学びたい方にはぴったりの形態です。
一方で科目履修生は、特定の資格取得やスキル習得を目的に、必要な科目だけを履修する人です。
たとえば「博物館学芸員」の資格取得だけを目指す場合、この形態で必要な科目を受講するだけで目標が達成できます。
学位は取得できませんが、目的が明確な方には非常に効率的な選択です。
そして最後の特修生。こちらは、大学受験資格がない方が対象です。
たとえば高卒認定を持っていない人でも、16単位以上を修得すれば、正科生としての入学資格が得られるという制度です。
年齢や学歴に関係なく、「どうしても芸術を学びたい」という強い気持ちがあれば、門は開かれているのです。
3. 学科・コースの種類と内容
3-1. 芸術教養/芸術学/美術/デザインの各分野紹介
京都芸術大学の通信教育部では、4つの大きな分野から自分に合った専門を選ぶことができます。
まずは「芸術教養学科」。ここでは芸術にまつわる知識を幅広く学ぶことができ、特にアートライティングや書画、イラストレーションなど、完全オンラインで学べるコースも用意されています。時間や場所にとらわれずに芸術と向き合いたい方にぴったりの選択肢です。
次に「芸術学科」です。芸術そのものを学問として深掘りするこの分野には、「芸術学」「歴史遺産」「文芸」「和の伝統文化」といったユニークなコースがあります。文化や歴史の背景から芸術を理解したい人におすすめです。
「美術科」では、まさにアートの“技術”を磨くための学びが用意されています。日本画、洋画、陶芸、染織、写真など、本格的に制作に取り組める環境が整っています。作家活動を志す方や、趣味を極めたい方に向いています。
最後に「デザイン科」。ここには、グラフィックデザイン、建築デザイン、ランドスケープデザイン、空間演出デザインなど、実用的なスキルを身につけることができる多彩なコースがあります。中でも「建築デザインコース」は建築士の受験資格取得を目指すことも可能です。
これらの分野すべてで、現役のプロフェッショナルから学べる授業が特徴的です。
3-2. スクーリング有無・在宅学習のバランス
京都芸術大学の通信教育部は、全国的にも珍しい「完全オンライン卒業」が可能な芸術大学です。
例えば、芸術教養学科やアートライティング、書画、イラストレーションのコースでは、自宅での在宅学習のみで卒業を目指すことが可能です。インターネットを通じて講義を受けたり、課題を提出したりするので、地方や海外に住んでいる方、通学が難しい方にとっては非常に心強い環境です。
一方で、美術やデザイン系の実技科目に関しては、スクーリング(対面授業)を含むコースも多数用意されています。週末を使ったスクーリングもあり、社会人でも無理なく学習を進められる工夫がなされています。
また、東京や大阪など各地のキャンパス施設でもスクーリングが実施されており、アクセス面でも配慮されています。
受講スタイルは自分のライフスタイルに合わせて柔軟に選ぶことができるので、「通わない学び方」と「通って学ぶ体験」を自由に組み合わせることができます。
3-3. 学び方のスタイル別おすすめコース
京都芸術大学の通信教育部には、どんな人にも合うコースがそろっています。
たとえば、「子育てや仕事が忙しくて、通学は難しい…」という方には、完全ネットで卒業できる「芸術教養学科」や「アートライティングコース」が最適です。自分のペースで学びながらも、作品提出や単位修得試験はオンラインで完結できます。
「しっかりとした作品制作の指導を受けたい」という方には、スクーリングが充実している「日本画」「洋画」「陶芸」などの美術科コースがおすすめです。実際に手を動かして学ぶ時間を大切にしながらも、オンライン学習とのバランスが絶妙です。
また、「手に職をつけたい」「資格取得を目指したい」と考える人には、「建築デザイン」「ランドスケープデザイン」「空間演出デザイン」といった資格受験に直結するコースが人気です。建築士、ランドスケープアーキテクトなどの受験資格が得られるのは大きな魅力ですね。
そして「芸術を通して文章力を磨きたい」という方には、文芸コースやアートライティングコースがおすすめ。美術的な表現力と文章力の両方を育てることができます。
このように、京都芸術大学では学び方に応じておすすめのコースが明確に分かれているため、「どれを選べばいいか分からない」という人でも自分に合った学習スタイルを見つけやすいのです。
4. 評判・口コミを徹底分析(ポジティブ/ネガティブ両面)
4-1. 良い評判まとめ(講師・自由度・教材・アクセス)
京都芸術大学の通信教育部についての口コミでは、講師陣の実力と実践性の高さに対する評価が目立ちます。芸術の現場で現在も活躍しているプロフェッショナルが授業を担当しており、その分野に特化した深い知識や経験を直接学べるのは、他の通信制大学ではなかなか得られない魅力です。
また、学びの自由度が高い点も多くの学生から支持されています。完全オンラインで学べる「芸術教養学科」や、対面でのスクーリングを組み合わせた「週末芸大」など、自分の生活スタイルに合わせて柔軟に学習計画を立てられる点が評価されています。
さらに、教材や学習サポートも充実しています。オンラインで提出・確認が完了するシステムが整っており、障がいを持つ学生にも配慮された対応があるとの声も寄せられていました。
アクセス面に関しては、「出町柳」駅からバスで30分程度とやや時間はかかるものの、キャンパスの目の前にバス停がある点などは便利と感じられています。また、東京や大阪にも施設があり、全国からのアクセスが可能である点も通信制ならではの特長です。
4-2. 悪い評判まとめ(就職支援・施設・友人関係)
一方で、通信教育部ならではの就職支援の不足については多くの学生が課題として挙げています。「支援が皆無に近い」との口コミもあり、特に現役学生や就職・転職を目指す社会人にとっては、サポート体制に物足りなさを感じるケースがあるようです。
また、施設面の不十分さも指摘されています。アトリエなどの制作環境が自由に使えないこと、図書室の活用が進んでいないことなど、芸術大学としての環境整備が求められています。
加えて、友人関係の構築が難しいという声もあります。年代層が幅広いため、若年層が学習会やイベントに参加しづらい雰囲気があるという指摘も見受けられました。サークルや部活動も存在しないため、学生間のつながりが生まれにくい点もデメリットの一つです。
4-3. 年代・目的別のリアルな声(社会人・現役学生・退職後)
口コミからは、多様な年代と背景を持つ学生たちのリアルな声が伝わってきます。たとえば、40代以上の社会人学生からは「時間の捻出が難しいけど、やりがいがある」といった声が多く、仕事と両立しながら学び直しをしたいというニーズに応える場として、京都芸術大学が機能していることがわかります。
現役学生の中には、通信制ならではの孤独感や、就職に対する不安を抱えている人もいます。「芸大の通信って、どこか特別で現実的な進路の話がしづらい」といった声もあり、現場とのつながりを求める声が一定数あるようです。
退職後に学び直しをしている方からは、「老後の楽しみとして、知的好奇心を満たせる貴重な場所」として非常に高い評価が寄せられています。このように、目的がキャリアアップとは限らず、生涯学習としての価値を見出している人も多いのが特徴です。
4-4. 在校生・卒業生のインタビュー要約(事例ベース)
実際に在校している方の声では、「講師の言葉が心に響いた」という感動的な体験が語られていました。通信制ながらも、丁寧で実践的な指導を受けられることに満足している様子がうかがえます。また、「障がいがあっても受け入れてくれる環境に救われた」という方もおり、多様な背景を持つ学生にとって優しい学び場であることが伝わってきます。
卒業生の中には、東京のキャンパスを拠点にしながら仕事と両立して学び、資格を取得してキャリアアップに繋げたという方もいました。特に、建築士や学芸員などの資格を目指す上で、京都芸術大学の通信制は非常に実用的な選択肢となっているようです。
一方で、「卒業研究に向けてのゼミ活動が存在しない」「仲間ができにくい」など、実際の人とのつながりや指導体制の限界についても率直な声が挙げられています。しかしそれでも、「芸術に向き合える時間が尊い」という思いは共通しているようです。
5. 学費とコスト構造を全コース比較
5-1. コース別初年度・4年間・編入後費用一覧
京都芸術大学の通信教育部では、コースごとに学費が大きく異なります。
もっともリーズナブルな「芸術教養学科」は、4年間で約73万円。3年次編入の場合は39万円と、通信制大学の中でもかなり手が届きやすい価格帯です。
一方で、「美術科」や「デザイン科」になると、4年間で150万〜180万円台とグッと上がります。これは、教材やスクーリング、画材などの費用が必要になるためです。
たとえば、「陶芸コース」や「染織コース」は、1年次入学で165万円〜182万円ほどになります。3年次編入でも100万円を超えるケースが多くなります。
また、「芸術学科」や「文芸」「歴史遺産」などの文系寄りコースは中間的な価格帯で、4年間で97万円〜129万円程度。スクーリングが少なめの「アートライティングコース」などは比較的安価に抑えられます。
このように、どのコースを選ぶかによって学費に最大で100万円以上の差が出ることになりますので、将来的な費用計画はしっかりと立てることが大切ですね。
5-2. 隠れたコスト(教材・スクーリング・ツール代など)
通信制の芸大ならではの「見えにくいコスト」にも注目しましょう。
まず、教材費やテキスト代は、年間を通じて数万円の負担になることがあります。
さらに要注意なのがスクーリング受講料。1単位あたり8,000円〜16,000円の費用がかかるため、数単位でも数万円単位の追加費用が発生します。
たとえば、スクーリングが多い美術・デザイン系コースでは、1年間で10万円近い費用増になることもあるんですよ。
加えて、パソコンや画材、制作道具などの機材費も無視できません。特に「陶芸」「染織」「写真」などでは、特殊なツールや材料の購入が必要で、自費で数万円以上の出費が見込まれます。
このように、学費以外にも予想外のコストがかかることがあるので、「通信制=安い」と思い込まずに、トータルコストで判断する姿勢が大切です。
5-3. 他の通信制芸大・私大とのコスパ比較
では、他の通信制芸大や私立大学と比べて、京都芸術大学の通信教育部のコスパはどうでしょうか?
実は、「完全オンラインで卒業可能な芸術大学」は日本唯一という特徴があります。
他の通信制大学(たとえば武蔵野美術大学通信課程など)では、スクーリングの頻度や対面授業の必須度が高く、結果として交通費や宿泊費の負担が大きくなる傾向にあります。
また、授業料の面でも京都芸術大学は比較的リーズナブルな価格設定がなされており、1年目の授業料が17万円〜32万円程度と、多くの通信制私立大学と同等か、やや安価です。
もちろん、専門的な学習を重ねる上では多少の費用増は避けられませんが、「どこにいても、働きながら、芸術が学べる環境」と考えると、そのコストパフォーマンスは非常に高いと言えるでしょう。
5-4. 教育訓練給付金や学費支援制度はある?
学費に不安がある人にとって心強いのが、国の「教育訓練給付制度」や、大学独自の支援制度の存在です。
京都芸術大学の通信教育部では、条件を満たせば「教育訓練給付金」の対象講座もあります。これは、厚生労働省が認定した講座に対して、学費の最大20%(上限10万円)まで支給される制度です。
ただし、支給対象かどうかは講座ごとに異なるため、入学前に必ずハローワークで確認する必要があります。
また、大学独自の奨学金制度や分割納付制度なども整備されており、経済的事情に応じた柔軟な対応が期待できます。
働きながら学ぶ人や子育て中の方にとっても、安心して学業に集中できる環境があるのは大きな魅力です。
5-5. まとめ
京都芸術大学の通信教育部は、コースによって学費が大きく異なります。
学費だけでなく教材・スクーリング・道具代などの隠れたコストも要注意です。
他大学との比較では、完全オンライン卒業が可能な希少な通信制芸大として、非常に高いコスパを誇ることがわかりました。
さらに、給付金制度や奨学金など、学費支援も整っており、経済的に不安がある人でも一歩を踏み出しやすい環境が整っています。
芸術を学びたいという気持ちを、コスト面で諦めてしまわないためにも、こうした情報はしっかり押さえておきましょう。
6. 卒業率と単位取得の難易度
6-1. 非公開の卒業率の考察と推定
京都芸術大学の通信教育部では、卒業率は正式に公開されていません。
しかし、公開されていないということは、他の通信制大学と同様に、必ずしも高くはないというのが現実的な見方です。
一般的に、通信制大学全体の平均卒業率は約30〜40%と言われています。
特に、芸術という実技を伴う分野では、時間的・技術的なハードルが高くなるため、卒業まで至らない学生も一定数いると考えられます。
さらに、京都芸術大学の通信教育部は、社会人や子育て中の方、高齢者など多様な層が在籍しています。
そのため、生活スタイルに合わせて学びやすい一方で、仕事や家庭との両立が難しく、途中で挫折してしまう人も少なくないのが現状です。
芸術分野に強い興味や熱意を持ち、学習時間をしっかり確保できる人ほど卒業に近づけると言えるでしょう。
6-2. 単位の取り方・試験・課題の難易度
京都芸術大学の通信教育部では、単位の取得方法が多様です。
基本的には、テキストによる学習+課題提出+試験というスタイルが多く、一部コースではスクーリングも必要になります。
例えば、アートライティングコースはスクーリングが任意となっており、完全在宅での学習が可能です。
一方、美術科やデザイン科のような実技を含むコースでは、スクーリング受講料が1単位あたり8,000〜16,000円かかり、画材費や機材費などの追加コストもあります。
課題に関しては、芸術大学らしく作品制作や論文提出が中心で、評価基準も明確に提示されていますが、完成度の高さが求められる傾向があります。
また、Web上で完結する単位修得試験もありますが、「芸術を言葉にする力」や「表現の深さ」が評価に大きく影響します。
このように、通信制だからといって決して簡単な内容ではなく、むしろ地道な努力と創造力が求められるのが京都芸術大学の特徴です。
6-3. よくある挫折ポイントと対策
通信制の芸術大学ならではの挫折ポイントとして、まず第一に挙げられるのが「時間の確保」です。
特に社会人学生の場合、フルタイム勤務+家庭との両立が大きな負担になります。
「毎日少しずつ時間を取る」「週末に集中して取り組む」など、自分なりの時間管理術を早期に確立することが重要です。
第二の挫折ポイントは、課題提出のペース管理です。
提出期限に追われることもあり、「1つの課題に時間をかけすぎて、他の科目が遅れる」という声も少なくありません。
そのため、まず科目ごとのスケジュール表を作り、見通しを立てて学習を進めることが効果的です。
また、「作品に対するフィードバックが少ない」「孤独を感じる」といった精神的な要因も大きな壁となります。
この点については、学生コミュニティやスクーリングでの人間関係が挫折の防止に役立ちます。
また、SNSや非公式のLINEグループでつながる学生も増えており、積極的に情報交換する姿勢も大切です。
最後に、教材や機材の準備不足も挫折の要因になります。
例えば、美術系コースでは絵の具・筆・カメラ・PCなどの機材が不可欠で、準備に時間とお金がかかります。
入学前にしっかりと必要なものをリストアップし、計画的に購入することが、学習スタート時の戸惑いを減らすことにつながります。
7. 資格取得とキャリア形成の可能性
京都芸術大学の通信教育部では、芸術分野の専門性を活かしながらも、将来の進路やキャリアに直結する多種多様な資格取得が可能です。
中でも注目されるのが、学芸員や建築士などの国家資格や、施工管理技士などの専門技術資格の受験資格を取得できること。
これらの資格は、芸術を学びながら「手に職」をつけたい人にとって、非常に魅力的な選択肢となっています。
7-1. 取得可能な資格と該当コース(学芸員/建築士/施工管理 他)
京都芸術大学の通信教育部で取得を目指せる資格は、分野ごとに明確に分かれています。
学芸員の資格は、ほぼすべての学科・コース(書画コースとイラストレーションコースを除く)で対応しており、博物館学芸員課程として科目履修生として入学することも可能です。
これは「学士を持つ人が資格だけを取りたい」場合にも対応している点が特徴です。
建築士試験の受験資格は、「建築デザインコース」や「空間演出デザインコース」に所属することで得られます。
さらに、卒業後の実務経験によって、1級建築士の受験資格まで目指すことができます。
また、「ランドスケープデザインコース」では造園施工管理技士、「空間演出デザインコース」では商業施設士など、業界特化型の資格も充実しています。
7-2. 各資格の取得条件・難易度・将来性
学芸員資格の取得には、2年次以上在籍し、所定の科目を履修する必要があります。
履修自体はオンライン中心で進められるため、社会人でも取りやすいですが、課題やレポートの分量は多く、しっかり時間を確保する必要があります。
将来的には博物館や美術館、文化施設での就職や、教育機関での資料整理や研究サポート業務に活かすことが可能です。
建築士(2級・1級)は、指定のコースを卒業することで受験資格が得られます。
ただし、1級を目指す場合は卒業後に2年以上の実務経験が求められるため、計画的なキャリア構築が必要です。
将来性としては、建築業界の人材不足もあり、高い需要と安定した職業選択が可能です。
施工管理技士(1級・2級)に関しても、コース修了と実務経験が前提条件となります。
例えば、2級建築施工管理技士は卒業+実務1年、1級は実務3年以上が必要です。
このような資格は、建設・インフラ業界で活躍したい人には有利で、給与やポジション面でも有利に働きます。
7-3. 資格を活かした卒業生の進路・実例
京都芸術大学の通信教育部は、社会人や中高年の再進学者が多いことでも知られており、資格取得をきっかけにキャリアチェンジを果たした卒業生も少なくありません。
例えば、学芸員課程を履修した方が地元の郷土資料館や文化センターで勤務しているケースもあり、地域に根ざした活動に活かされています。
また、建築デザインコースを卒業し、建築士の資格を取得後にリフォーム会社や設計事務所に転職した例もあります。
通信制での学びを通じて実務力も高めることで、未経験からの就職・転職が可能になるのです。
他にも、施工管理技士の資格を活かして公共事業を受注する企業に転職し、現場監督として働く方もいます。
このように、通信制であっても実務直結型の資格を得られることで、将来の職業選択に広がりが出るのは大きな魅力です。
7-4. まとめ
京都芸術大学の通信教育部では、芸術分野の学びに加えて社会的に価値の高い資格の取得が可能であり、それが将来のキャリア形成に直結します。
通信教育でありながら、1級建築士や学芸員といった国家資格の受験資格が得られるのは、他大学と比べても非常に珍しい特徴です。
また、芸術的な視点と実務能力を併せ持つ人材として、独自のポジションで活躍できるチャンスも広がっています。
今の仕事に不安がある方、または新たな分野へ挑戦したい社会人の方には、京都芸術大学の通信教育部はまさに「第二のキャリア」のスタート地点として最適です。
自分の興味や将来像に合わせて、取得する資格と学科・コースを選ぶことで、しっかりと自分だけのキャリアを築いていけるはずです。
8. 就職・進学支援はある?
8-1. 就職サポートの実態と限界
京都芸術大学の通信教育部では、公式には「就職サポートあり」とされています。しかし、実際にはその支援体制に限界があるという声も聞かれます。とくに若年層の学生や現役大学生にとっては、サポートが物足りないと感じる可能性があります。これは、多くの通信制大学と同様に、京都芸術大学通信教育部が主に社会人や中高年を対象にしているためです。就職相談窓口のような直接的な支援やキャリアカウンセリングのような体制は整っておらず、「皆無に近い」と評価する現役生の声もありました。
また、通信制という特性上、対面での企業説明会やインターンシップ斡旋といった施策は限定的です。芸術系の大学ということもあり、就職先も画一的なサラリーマン職というよりは、個人のスキルやポートフォリオによって道が大きく異なるため、一般的な大学よりもサポートの難易度が高いのも事実です。
8-2. 現役学生と社会人学生で異なる支援体制
京都芸術大学の通信教育部には、20代の現役大学生から60代以上の社会人まで、幅広い年齢層が在籍しています。このため、就職や進学に関するニーズも大きく異なります。若年層にとっては「これからの就職活動」に向けた実務的な支援が求められますが、社会人学生はキャリアチェンジや生涯学習の一環として学んでいるケースが多く、就職支援そのものを重視していない場合もあります。
大学側もこの点を理解しているため、全体的な就職支援よりも、資格取得やスキルアップを重視したカリキュラム設計になっているのが特徴です。実際、学芸員や建築士、技術検定などの資格取得を目指して入学する学生が多く、就職活動のための支援というよりは「資格を通して自ら道を切り開く」ことが前提となっているようです。
8-2-1. 学生の声に見る支援のギャップ
口コミによると、「現役大学生に対する支援が皆無に近い」と感じた人がいる一方で、「通信課程には現役の業界人も多く、Web上で相談やアドバイスがもらえる場面もある」という前向きな意見もありました。つまり、サポートは「制度として提供されるもの」というより、「環境や人とのつながりから自然に得られるもの」と捉える方が正確かもしれません。
8-3. 卒業後の進路データと大学院進学の選択肢
残念ながら、京都芸術大学通信教育部の公式な就職率・進学率のデータは非公開となっています。これは芸術系、かつ通信制大学の特性上、学生一人ひとりの進路が多様で、統一的な指標を設けることが難しいためと考えられます。
ただし、実際に卒業後、大学院への進学を果たす学生や、芸術関連職に就いたり、フリーランスとして活動する人も少なくありません。学芸員や建築士、造園施工管理技士などの資格を活かして行政や企業、教育機関で活躍する卒業生も確認されています。
また、進学についても、自大学の大学院に進むというよりも、他大学院への進学を視野に入れて学習している学生が多いのが特徴です。これは通信制課程で培った独自の学習スタイルと、時間をかけて築いたポートフォリオが評価される場面があるからです。
8-3-1. キャリア構築のポイントは「自走力」
京都芸術大学通信教育部での学びは、決して就職を手取り足取りサポートしてくれる環境ではありません。その代わり、豊富な資格取得のチャンスと、業界とのつながりを活かして、自らキャリアを切り拓いていく力が求められます。その意味では、「支援してもらう」のではなく、「環境を活かして自分で掴む」タイプの進路構築を目指す学生に向いているといえるでしょう。
9. 学生生活・人間関係・ネット交流のリアル
9-1. 通信制ならではの学生同士のつながり方
京都芸術大学の通信教育部では、全国各地から集まった多様なバックグラウンドを持つ学生同士が、主にインターネットを通じて交流を深めています。SNSや学内のネット掲示板、Zoomを使った授業などを通じて、作品の感想を言い合ったり、進捗を報告しあったりすることが日常的です。特にスクーリング後の飲み会やオフ会など、リアルなつながりも生まれることがあり、「ネットの中の友達」が本当の仲間になっていく過程を楽しんでいる人も多いです。
また、通信制ならではの距離感が逆に心地よく、「深入りせずにでもつながれる」「必要なときだけ頼れる」といった、現代的でスマートな人間関係を築くことができます。その一方で、「ネット交流だけでは寂しさを感じる」「リアルに友達ができづらい」といった声もあり、交流のスタイルに合うかどうかは人それぞれです。
9-2. 年代差による雰囲気と参加しやすさ
京都芸術大学の通信教育部の大きな特徴は、学生の年齢層が非常に幅広いことです。現役の大学生年代である10代後半〜20代前半の学生は少数派であり、30代〜50代、さらには60代以上の方も多数在籍しています。
このような年代差は、良い意味では「落ち着いて学べる」「人生経験豊富な仲間と知見を広げられる」というメリットになりますが、若年層の学生にとっては、やや壁を感じる原因にもなるようです。特に、学内イベントや学習会では、年齢が離れた人たちが多く、「ちょっと入りづらいな…」と感じてしまう若い学生もいます。
とはいえ、年齢に関係なく、共通の興味でつながれるのが芸術の良いところ。自分から声をかけたり、オンラインイベントに積極的に参加したりすることで、距離はどんどん縮まっていきます。実際に、「全国に知り合いができた」「親世代のような存在とも楽しく話せる」という声もあるんですよ。
9-3. サークル・イベント・制作環境は?
通信制大学であるため、通学制のようなサークル活動は基本的に存在しません。ただし、学内で不定期に開催されるスクーリング後の懇親会や、学外の展示会・発表会などを通じて、学生同士が作品を見せ合ったり、意見を交わしたりする機会があります。
また、京都芸術大学には東京や大阪にもキャンパス機能があり、地方に住んでいる方でも比較的アクセスしやすいのが魅力です。制作環境としては、オンライン中心の学習スタイルでも十分に課題に取り組めるカリキュラムが整っており、必要な画材や道具の情報は丁寧に案内されます。中には「もっと自由に使えるアトリエがほしい」といった声もありますが、それでも「カフェが充実していて居心地がいい」「能舞台や歌舞伎座など独自の設備が面白い」といった意見も見られます。
オンラインだけでは満たされない部分がある一方で、通信制でも創作意欲をかき立てられる場面がしっかり用意されているのが、京都芸術大学の魅力の一つと言えるでしょう。
10. 入試・編入の仕組みと合格のポイント
10-1. 入試の流れ(書類選考中心)と必要書類
京都芸術大学の通信教育部の入試は、基本的に書類選考のみで行われます。
実技試験や面接がないため、芸術大学と聞いて「絵を描けないとダメかな……」と心配している方にも、チャレンジしやすい入試形式です。
出願時には、以下の書類が必要になります。
1. 入学志願票(大学指定フォーマット)
2. 最終学歴の卒業証明書(高卒以上)
3. 入学選考料の振込証明書(20,000円)
4. 顔写真(デジタルデータ・サイズ指定あり)
これらの書類をそろえて提出することで出願が完了します。
入試結果は、書類到着後1〜2週間以内に郵送されますので、比較的早く結果がわかるのも安心ですね。
また、入学が決まった後は入学金30,000円と、初年度の授業料(170,000円〜323,000円、コースにより異なる)を支払うことで、正式に入学が完了します。
必要な機材やテキスト類は、コースによって大きく異なるため、出願前にパンフレットなどで詳細を確認しておくと安心です。
10-2. 3年次編入の条件とメリット・注意点
京都芸術大学の通信教育部では、3年次編入学が可能です。
これは、すでに他の大学・短大・専門学校などで一定の学習を終えている方が、効率よく学士号を目指せる制度です。
編入の条件は次の通りです。
・大学を卒業している
・大学を中退しているが、在籍期間が2年以上かつ修得単位が62単位以上(建築デザインコースは52単位以上)
・短大・高等専門学校・専門学校を卒業している
以上の条件に該当する方は、3年次からスタートできる可能性があります。
編入の最大のメリットは「学費と時間の節約」です。
たとえば、芸術教養学科の場合、通常4年間で約73万円ですが、3年次編入なら2年間で約39万円。
しかも、すでに取得している単位が認められるため、ダブりなく学びを進められます。
ただし、注意点もあります。
特に芸術分野の未経験者は、学習内容にギャップを感じる場合があるため、基礎から学びたい方は1年次入学を検討してもよいでしょう。
また、スクーリングが必須のコースもあるので、勤務や生活スケジュールとの調整も重要です。
10-3. 特修生制度とは?高卒資格がなくても目指せる道
京都芸術大学の通信教育部には、「特修生制度」という特別な制度があります。
これは、高卒資格がない方でも、大学入学を目指すことができるチャンスです。
特修生は「科目履修生」としてまず入学し、大学が指定する16単位以上を修得することで、正科生(学位取得を目指す学生)への道が開かれます。
具体的には、授業に出席して単位を積み重ねていく中で、大学入学資格と見なされる学力を証明するというステップを踏みます。
この制度は、高卒認定試験を受けていない人や、事情により高校を卒業できなかった方にとって、再チャレンジの扉を開いてくれる画期的な制度です。
特修生として入学するには、中学校卒業以上であることが原則条件となっています。
また、学習の進行や修得単位に応じて大学側の判断で正科生への切替が可能になるため、学習意欲と継続が何より重要です。
芸術の世界に年齢や学歴の壁はありません。
「学びたい」という強い気持ちさえあれば、京都芸術大学はその想いをしっかり受け止めてくれる環境が整っています。
10-4. まとめ
京都芸術大学の通信教育部は、書類選考を中心にした入試スタイルで、誰でも安心して挑戦できます。
3年次編入を活用すれば、これまでの学びを無駄にせず、時間も費用も大幅に節約できます。
さらに、特修生制度によって、学歴にとらわれず学び直しを実現できるのは大きな魅力です。
「芸術を学びたい」「手に職をつけたい」「自分の表現を見つけたい」そんな方にとって、京都芸術大学の通信教育部は、とても柔軟であたたかい学びの場になっています。
11. 通信制芸大ならではの「大変さ」と「やりがい」
11-1. 社会人が直面する課題(時間・制作・課題)
京都芸術大学の通信教育部は、完全オンラインで卒業可能な日本唯一の芸術大学とも言われるほど、ユニークな仕組みを持っています。しかし、その魅力的な制度の裏には、通信制ならではの苦労も存在しています。とくに、社会人として仕事や家庭と両立しながら通う人にとっては、「時間の確保」そのものが大きな壁となります。
制作課題では、イラストレーションや写真、日本画、陶芸などのコースに応じて、素材や道具、制作スペースの確保も必要です。また、オンラインでの授業が中心となるため、課題に対するフィードバックが遅れるケースや、質問のタイミングが難しいという声もありました。とくに芸術系の課題は、「つくって終わり」ではなく、作品の質を高めるブラッシュアップが求められるため、孤独感との戦いにもなります。
口コミでは、「社会人が学び直すには勇気がいる」「毎日の仕事と両立するのが本当に大変」といった切実な声が多数見られました。それでも芸術を学びたいという強い想いが背中を押してくれるようです。
11-2. 継続のコツと時間管理術
「続けられるか不安」と感じる人も多い通信制大学。京都芸術大学の通信教育部でも、多くの学生が途中で心が折れそうになった経験を語っています。そんな中でも卒業までやり抜いた人たちには、いくつかの共通点がありました。
まず一つ目は、毎日の「ちょっとした時間」を活用する習慣です。通勤中やお昼休み、就寝前の30分など、まとまった時間でなくても積み重ねる意識が大切です。また、スマホで講義を視聴できるという京都芸術大学の強みを活かし、家事の合間や移動時間に学習する人も多く見られます。
二つ目は、課題の「締切から逆算して行動する力」です。一つひとつの課題に取り組む時間をスケジュールに落とし込み、「この日はラフスケッチ」「この週末は作品制作」など、タスク分割の工夫をしている方が多いようです。
加えて、「がんばりすぎない」ことも継続のポイントです。一度に完璧を目指すのではなく、「まず提出してみる」「後から修正する」くらいの気楽さが、長く続ける秘訣とも言えるでしょう。
11-3. 「大変だけど楽しい」と語る人の共通点とは?
通信制芸大で「本当にしんどかった。でもやってよかった」と語る人たちに共通するのは、自分なりの目標と楽しさを見つけているという点です。たとえば「小さい頃から夢だったイラストを学びたくて入学した」「第二の人生として書画を極めたくて挑戦した」というように、自分だけの理由が原動力となっていました。
また、「同じ志を持つ仲間に出会えた」というのも、彼らのやる気を支える大きな要素です。京都芸術大学の通信教育部では、オンラインでもSNSや学内コミュニティでの交流が盛んで、世代や職業を超えたつながりが生まれています。
さらに、作品が完成したときの達成感も、やりがいとして大きく語られていました。「時間がなくても、少しずつ積み上げて完成させた」「展覧会で自分の作品を見てもらえた」など、自分の成長を実感できる体験は、苦労を超える価値があるようです。
つまり、「大変だけど楽しい」と語る人は、目標が明確で、工夫を楽しめる柔軟性を持っていることが多いです。そして何より、「好きなことだから、苦労しても続けたい」という想いが根底にあります。
12. 京都芸術大学通信教育部が向いている人/向いていない人
12-1. 向いている人の特徴・目的・ライフスタイル
京都芸術大学の通信教育部は、日本で唯一と言ってもよい「完全ネット卒業が可能な芸術大学」です。
そのため、従来の大学のように教室に通うのが難しい人にとっては、非常に魅力的な選択肢になります。
特に仕事や家事・育児をこなしながら、空いた時間で芸術を学びたい社会人や主婦層にとって、このスタイルはぴったりです。
また、学べる内容は非常に幅広く、アートライティング、文芸、書画、イラスト、建築デザイン、日本画、写真など、自分の関心やキャリアに合わせた専門的なスキルを身につけることができます。
芸術分野で働いている、またはこれから転職を考えている人にとっても、「現場で活躍する講師から直接指導を受けられる」環境は大きな魅力です。
さらに、学芸員や建築士、造園施工管理技士などの資格取得を目指している人にも向いています。
ほぼすべての学科で学芸員資格を目指すことができ、実際に資格取得を目的に入学する学生も多くいます。
通信制でありながら、スクーリングや学内イベントを通じて全国の学生と交流できる点も、学びを深める大切な要素になっています。
ネットとリアルの両面を活かして、「どこにいても、誰でも学べる」学び方が叶うのが、京都芸術大学通信教育部の特長なのです。
12-2. 向いていない人が注意すべきこと
一方で、京都芸術大学の通信教育部が向いていないと感じる人もいます。
特に「誰かに常に指示を出してもらわないと動けない」「自己管理が苦手」というタイプの人には、少々ハードルが高く感じられるかもしれません。
通信制という特性上、講義や課題はすべて自分のペースで進める必要があり、計画的にスケジュールを立てなければなりません。
また、芸術系の課題には作品提出や制作も含まれるため、時間と労力の確保は必須になります。
加えて、現役生の口コミでも見られたように、「途中でフィードバックがもらえない」「スクーリングが少ない」と感じる場面もあります。
教員との密なやりとりを希望する人や、対面での学びを重視したい人には、物足りなさを感じるかもしれません。
そして、大学生活に友人との交流やキャンパスライフを期待している人にとっては、部活やサークルがほぼ存在しない通信制の環境は寂しく感じられるかもしれません。
特に若年層の学生にとっては、年齢層が高めの通信制学生とのギャップがストレスになることもあります。
12-3. 入学を決める前にチェックすべき自己分析ポイント
京都芸術大学の通信教育部は、「芸術を本気で学びたい」という気持ちがある人には非常に向いていますが、その一方で、しっかりとした自己分析が必要です。
以下のポイントを事前に確認しておくことで、ミスマッチを防ぐことができます。
①学習時間は確保できるか?
通信制大学は自由度が高い分、学習の進行はすべて自分次第です。
平日・休日のどちらに何時間程度学習時間を割けるかを具体的にシミュレーションしてみましょう。
②本当に「芸術」に興味があるか?
芸術系は感覚的な学びが多く、作品制作も多岐にわたります。
「やってみたい」だけでは続かないので、「なぜ学びたいのか」「何を表現したいのか」を言語化してみると良いです。
③どのコースが自分に合っているか?
同じ「芸術」でも、文芸・写真・日本画・建築など全く異なる世界です。
自分の適性や将来の目標にあった学科を選ぶことが、4年間の充実度を左右します。
迷った場合はパンフレットを取り寄せてコース内容を比較するのが賢明です。
④学費と生活のバランスが取れるか?
芸術学科は設備費・教材費が高くつくこともあるので、しっかり予算を組みましょう。
費用感は学科によって大きく異なり、年間17万円〜30万円以上の学費に加えて、画材や機材費、スクーリング費用がかかる場合もあります。
⑤資格取得やキャリアアップの目的があるか?
「学芸員資格」や「建築士資格」などを目指す明確な目標がある人は、最後までモチベーションを保ちやすいです。
反対に、目的があいまいなまま入学してしまうと、中途退学のリスクが高くなります。
13. よくある質問(FAQ)
13-1. 年齢制限や社会人経験がなくても大丈夫?
京都芸術大学の通信教育部には、年齢制限がありません。つまり、高校を卒業してすぐの方から、定年退職後に新しい学びに挑戦したい方まで、どなたでも挑戦できます。
実際、在籍している学生の年齢層はとても幅広く、20代の若者から60代以上の方までが在籍しています。なかには子育てが一段落した40〜50代の主婦の方や、定年退職後に第二の人生として芸術を学び始めた方も少なくありません。
また、社会人経験がない学生にも、わかりやすく基礎から丁寧に教えてくれるカリキュラムが組まれており、芸術の専門知識がゼロでも安心してスタートできます。講師陣も現役で活躍するプロフェッショナルが揃っているため、初心者にも実践的なスキルを身につけるチャンスが豊富です。
「こんな歳から始めても大丈夫かな?」「芸術の経験がまったくないけど…」と不安に思っている方こそ、ぜひ一歩踏み出してみてください。自分のペースで学べる通信制だからこそ、多様な人が安心して学べる環境が整っています。
13-2. 学習サポートはどのくらいある?
京都芸術大学の通信教育部では、在宅でも安心して学べるような学習サポートが充実しています。
たとえば、課題の提出はインターネットを使って行うことができ、講師からのフィードバックもオンラインで受け取ることができます。ただし、制作課題の途中でこまめなフィードバックを受けられないという声もあるため、自分でスケジュールをしっかり管理する力は必要です。
また、わからないことがあればメールで講師に質問が可能。このようなメールでのサポート体制は、仕事や家庭の合間に学んでいる社会人学生にとって非常に心強いです。
さらに、スクーリング(対面授業)やネット上の学習会、学内イベントも用意されており、全国から集まった仲間と交流を深めながら学ぶことも可能です。通信制ながら孤立しにくい仕組みがあるのも大きな魅力です。
13-3. 在宅だけで卒業は本当にできるの?
京都芸術大学の通信教育部では、完全に在宅で卒業できる学科やコースが用意されています。代表的なのが「芸術教養学科」や「アートライティングコース」で、スクーリングが任意または不要なため、自宅から一歩も出ることなく卒業することが可能です。
ただし、コースによってはスクーリング(週末芸大)や実技が必要な場合があります。たとえば、美術系やデザイン系の実技重視のコースでは、年に数回は通学が必要になることもあるので、希望するコースのカリキュラムをしっかり確認することが大切です。
また、Webでの試験受験や課題提出が可能な体制が整っており、物理的な移動をせずに学業を進められる点も魅力です。実際に、全国どこに住んでいても、インターネットとパソコンさえあれば学習を継続できる環境が整っています。
「本当に家だけで卒業できるの?」という不安を感じている方も、スクーリングなしでも卒業できたという先輩たちの声があるので、安心して目指せる環境だといえるでしょう。
14. まとめ:京都芸術大学通信教育部をおすすめできる理由と注意点
14-1. メリット・デメリットの再確認
京都芸術大学通信教育部の最大のメリットは、「完全オンラインで卒業できる日本で唯一の芸術大学」であるという点です。
芸術教養学科などの一部コースでは通学不要で卒業が可能で、自宅で完結する学びが実現できます。
また、学費が比較的安価な点も大きな魅力で、美術系コースでも初年度は35万円程度から始められるのは芸大としては異例です。
さらに、建築士・学芸員などの国家資格や受験資格が取得可能な点も将来のキャリア設計に有利です。
講師陣は現役のプロフェッショナルが多く、実践的な内容を学べる点も高評価されています。
一方でデメリットとしては、スクーリングが必要なコースもあること、就職・進学サポートが限定的であることが挙げられます。
また、学内コミュニティの充実度は高くないという口コミも見られ、サークル活動や学生イベントへの参加は難しいという声もあります。
特に若年層の学生にとっては、同世代とのつながりが感じづらいというデメリットがあるかもしれません。
14-2. 自分に合うかどうかの最終チェックリスト
以下のチェックリストに3つ以上該当する方は、京都芸術大学通信教育部がぴったりの学び場になる可能性が高いです。
- 働きながら、もしくは子育てや介護と両立しながら学びたい
- 美術・デザイン・文芸・建築など、芸術分野への情熱がある
- できるだけ学費を抑えて芸術系の学位や資格を取得したい
- オンライン中心の学びで卒業まで完結させたい
- 建築士や学芸員など、明確な資格取得を目指している
- プロの現場で活躍する講師からリアルな知識を学びたい
- 全国のさまざまな世代の人と繋がる学びの場に惹かれる
逆に、「大学生活として友人との交流やキャンパスライフを重視したい」「進学・就職支援を重視している」場合は、やや物足りなく感じる可能性もあるため注意が必要です。
14-3. 資料請求前にやっておくべき3つのこと
資料請求前に必ず確認しておきたい3つの準備を紹介します。これを行うことで、より納得して自分に合った学びが選べます。
- 希望する学科・コースのカリキュラムと卒業要件を確認する
コースによってはスクーリングが必須であったり、卒業に必要な単位数や科目に違いがあります。
学科ごとの違い(例:アートライティングコースはスクーリング任意、日本画コースはスクーリングあり)を事前にしっかり見ておきましょう。 - 必要な学費と在籍年数をシミュレーションする
1年次入学か3年次編入かで学費は大きく異なります。
自分の経済状況や目指す資格、在籍可能な年数から、無理のない学費計画を立てておくことが大切です。 - 卒業後に目指す進路や取得したい資格を明確にする
芸術系の学びは「何を目指すか」が非常に重要です。
資格取得が目的なのか、作品制作スキルの向上か、キャリア転換か。
自分のゴールを整理することで、最適なコース選びができるようになります。
これら3つの準備を済ませた上で、パンフレットを請求し、詳細な情報を入手してから検討に進むと安心です。
「とりあえず資料だけでも見てみる」というスタンスでも大丈夫。
まずは行動することが、新しい学びへの第一歩です。